世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

サヨナラマニラ

2013年04月06日 | 

    マニラの国際空港からマニラのダウンタウン(Makati)を一望する


ボクは一体何をしに行ったのだろうか。


命を救うために、希望を与え良かれと思ってやったことが

まさか逆効果になろうなんて。



ボクは彼女を抱かなかった。

彼女は泣いていた。


愛を与えたかったが、それ以上どうすることもできなかったのも事実だ。


彼女の命が、余命2か月と聞いて、居ても立ってもいられなかった。

自分の命と引き換えてもいいと真剣に念じた。


約束を果たすことでなんとか希望の光を見出させたかった。


その効果があったと思うのはボクの思い上がりなのだろうか。

そもそもボクにはそんな力なんてなかったのだ。



今はただ、謝るしかない。

ボクの行為(好意)が彼女の生きる望みを絶つかもしれない。


だから、ボクにどうしろというのか。

ボクがやれることは、やった。

もうこれ以上踏み込むことなどボクにはできない。


むしろ、本当に命をあげることができたならよかったと思う。

こうして生きていても、ボクの役目は終わったのだ。


もう彼女にしてあげることは何もない。



ボクは卑怯者なのか。

ならば、どうしろというのか。


彼女の愛にこれ以上応えることは、欺瞞以外の何物でもない。


今までの愛に偽りはない。

だが、これ以上続けることは出来ない。


その愛が嘘だというのなら、そうかもしれない。


甘んじて批判を受けよう。

良かれと思ってやったことが、結果人を傷つけてしまった。


この天罰は下るだろう。

その裁きも甘んじて受ける覚悟だ。



――――――――――――――――――――――――――――――

愛は嫉妬を産みやすく、それは足早に憎しみへと変貌する。


それでも愛を与え続ける価値があるというのか。


ある。

ほとばしる愛を、そのままに放置することはボクには出来ない。


惜しみなく愛を与え、結果、憎しみを買っても甘んじて受けよう。

それが愛の本質なのならば。




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昨夜フィリピンから帰国するや、

その足で、あすオープンする友人の店のパーティに出席した。




その場所は、フリートークから歩いて2分というすぐ近くに位置する。


そこには、関東から疎開してきた人々が集まっていた。

そして彼らはまた、熊本という新天地で生き方を模索している。


そこには新しい希望と発想が芽吹いていた。



別れがあって、新しい出会いが待っていた。


人生とは、

性懲りもなく別れと出会いを繰り返しながら展開していくものなのだ。


また一つ、人を傷つけ、自分も傷つき、その先に別の希望の灯が見えてくる。

失望と希望はあざなえる縄のように背中合わせになって交錯する。


なんとも皮肉で因果なものだ。


だが、決して絶望してはならない。



今ボクは多くのものを失ってここにいる。


だがそれは、ボクの人生のマイルストーンを一つ置いたに過ぎない。

また別の重い石(想い意思)を抱えながら、一から出直しだ。


希望と愛を失わないかぎり、チャンスは必ずまた巡ってくる。



つい数日前、芽吹く木の枝を見て希望と勇気をもらったばかりだというのに、

今は風雨に晒され無残に散る花びらに心が痛む。


「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」

林芙美子の短詩を思い出す。


死が一切の罪悪を消滅させるなら、そうしたい心境だ。


生きながらえて、一年、また一年と同じことを繰り返しながら生涯を終える。



それが人生さ。(That's life. 仏:C'est la vie. )


死ぬまでこのスパイラルからは抜け出せそうもない。

ならば、開き直ってドップリとその渦の中に身を投じてみるのもまた乙なものかもしれない。


生き地獄(Living hell, hell on earth)とはよく言ったものだ。


Que sera sera(西語)


いくら言葉で気取ってみたところで、ボクに休むことは許されない。


どんなに傷ついても、生きている限り走り続けなければならない。

果てしなく何処までも。


戻る橋を自ら叩き割ってここまで来たのだから。


それが生きている証と思えばこそ。





【独り言】

まだボクを必要としてくれる人がこの世ににいるのだろうか?

いるとするなら、それは誰なのか。

この世界の何処にいるのか。


その世界は、未だボクを必要としているか?

必要ならば、一体何を成せばいいのか。
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4月5日(金)のつぶやき

2013年04月06日 | 音楽
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