世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

首が回らない

2013年04月18日 | 苦境
昨日、一昨日と立て続けに奇妙な依頼の連絡が入った。


まず一昨日だ。

福岡に住むフィリピン人女性。

助けてほしいというメッセージ。


彼女からは以前にも同じような依頼を受けた。

その時は、警察に連絡したが犯罪とはみなされず、ほぼ無視された。


今回はそれ以上に深刻な様子。

休みもなく、自由もない。

挙句、客との接待も強要されている。


セックスまでは至っていないというが、

売春行為に発展するのは時間の問題だろう。



もうフィリピンへ帰りたいと

彼女は電話口の向こうで怯えていた。


外国人労働者の悲哀が伝わってきて

もの悲しさに包まれる。



そこで入国管理局へ匿名で通報。

調査しますという返答は得たが、

どう対処するのかは今のところ不明だ。




続いて昨日。

今度は熊本に住むベトナム人からの電話。

お金を貸してくれと。



実は、一週間ほど前にも

タイのバンコクにいる別のベトナム人からも

お金が無くなったからと無心の依頼を受けた。



なんでボクのような金欠人間にこうも立て続けに無心する(ask for money)のだろうか。

また、自分は自分で、ないくせに何とかしてあげたいと気持ちに苛まれる(torment)。


困った人を見ると助けてあげたいと思うのが人情。


夏目漱石は「草枕」の冒頭で言った。


「智に働(はたら)けば角が立つ、情に棹させば流される」 ってね。


これは、

理知だけで割り切っていると他人と衝突するし、

他人の感情を気遣っていると、自分の足元をすくわれる、ってこと。


実にこの世はままならない。



でも、

「情けは人のためならず」という言葉がある。

よく誤って、親切にするのはその人のためにならないの意に解される。



だが本当の意味は、

人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、

やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということだ。


別に見返りを求めているわけではないのだが。


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昨夜は深夜に彼女のアパートまで走った。

そして何故お金がいるのか事情を聴いた。


友達が入院しているからお金がいるのだという。

保険がきかないから病院代が高いとこぼす。


ボクは、その病院に掛け合ってあげるからといって彼女を説得した。



日本に来ている外国人労働者の実態はあまり知られていない。


先日から足を運ぶ馬のいる牧場にも

フィリピンから来た夫婦が外国人労働者として働いている。


実直そうな彼は黙々と仕事をこなしていた。




日本にあこがれを抱き、

日本来たがる外国人は多い。


また、

人口が減り高齢化が急速に進む日本も

移民を増やさなければやっていけないお家の事情がある。


一昨日の新聞によれば、

65歳以上人口、初の3000万人超え

定住外国人を含む総人口は1億2751万5千人で、

1年間で28.4万人減と外国人の国外転出とともに、

昨年に続いて過去最高を更新した、という。


移民の受け入れを渋る日本では、

むしろ外国人が逃げているのが実態なのだ。


これではまるで奴隷時代のアメリカではないか。



そうした意味でも

NPO法人の設立が大きな意味を成す。




さて、

日本経済を語り、

世界情勢を憂う我が身を振り返れば、


尻には火が付き、首が回らない火の車状態だ。




人様の心配をする前に、

わが身の行く末を案じなければならないというのに。



ア~ァ、

「情けは人のためならず」、か!?




【補足】


ボクの今の状況はNPOだ。


Nai Pocket Okane

笑いごとではない。