世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

スイッチライフよさようなら

2016年07月15日 | 熊本地震
長年スイッチライフを提唱してきた。

そしてそれを理想とし、実践してきた。

ボクが提唱するスイッチライフとは、

「都会と田舎、日本と海外、海と山に拠点を持ち、

それぞれの場所を転々と住み分けるライフスタイル」 のことを意味する。


阿蘇(田舎、山)、熊本市(都会?)、福岡(都会)、ベトナム、カンボジア(海外)

に拠点を作ることはできた。

(海辺にはとうとうできなかったが)

そしてその各拠点を転々と旅しながらビジネス展開することに半ば有頂天になっていた。

今、残ったのは阿蘇だけになってしまった。


      フリートーク(熊本市)もほぼ片付けが終わった


思えば、そもそも阿蘇がスイッチライフの原点だった。

阿蘇の草原を馬で駆けることが夢だった。

そしてそれを実現した。


若かった。

といっても、去年、66才まで破竹の勢いで拡張を続けてきた。

ところが67になると同時に人生が一変した。

そして、この震災(昨日でちょうど3か月になる)。

すべてを清算するには都合のいい言い訳をお膳立てしてくれたのかもしれない。


新しいパートナーとの出会いもあった。

昨年暮れから今年4月の大地震までのわずか4か月間の環境の激変は

人生観をも一変させるに十分だった。


どん底を味わった。

今までコツコツと積み上げてきた積木が、

もろくもすべて崩れ去った気がした。

一時は絶望の淵に立たされた。


考えてみれば、

今までの人生はすべて、これからの短い余生への布石であったような気がする。

命があり、おまけに心身ともに健康である。

加えて人にはできないようないろんな人生経験を積んできた。


この経験こそ、積み上げてきた財産だと気づかされた。

誰にも壊せない、誰も奪うことのできないたった一つのオリジナル。

波乱万丈こそ人生の醍醐味。

そしてどんな艱難辛苦にも耐えうるだけの強靭な体力、精神力を親から授かった。

両親に感謝。


人はすべからく死ぬ。

いずれ召されることは分かっている。

それまでどこかで自分の人生の整理をしなければならない時がくる。

それが今なのかもしれない。


今までがむしゃらに突き進んで、作り上げてきた形あるものがすべて壊されたのは、

「もうおやめなさい、

もう、その段階は過ぎ去ったのです。

これからやるべきことに集中しなさい」

そう、天の声が聞こえたからかもしれない。

そうして、天から女神が下りてきた。


ボクにはまだやり残していることがある。

やらなければならない夢がある。

目に見えるものが壊れても、夢が潰えたわけではない。

いや、むしろ、その夢を実現するために、形あるものが崩壊したのだと思う。


ボクの夢は、無形文化財なのだから。




山が崩れても、川があり、森がある。

ボクには叶えなければならないでっかい夢がある。

そしてまだこうして元気で生かされている。