【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

自立した社会主義者川上徹を追悼する

2015-01-13 11:45:52 | 社会・政治思想・歴史
自立した社会主義者川上徹を追悼する

              櫻井智志

 私は川上徹氏の声を電話で聞いた。出版した『座標』のことで同時代社に電話した時に、すでに社長を離れていた川上氏が電話に出て、わずかなやりとりであったが、凛とした声を聞いた。
 最も早く川上徹の名前を知ったのは、「全国民主主義教育研究会」の機関誌『民主主義教育』であった。公民教育における民間教育側の社会科教育団体だった。そこには哲学者古在由重氏がときどき対談や座談会、随筆などを寄せていた。川上徹氏と古在由重氏とは、私の意識にセットとしてあった。

 古在由重氏が逝去され、「古在由重先生を偲ぶ集い」が、東京・九段会館で開かれた。青木書店の江口十四一氏、岩波書店の緑川亨氏をはじめ錚々たる知識人が実行委員に名前を連ねていた。その事務局長を務めたのが川上徹氏であった。戦前戦後を貫いて唯物論哲学者として実践的知識人だった古在由重氏は、ここで詳細はしないが、哲学者として啓蒙家として実践家として見事な先達であった。原水禁団体の統一問題で、古在由重氏は離党を願ったが、日本共産党からは除籍処分を受けた。その追悼の集いを事務局長として企画・実行したことで、共産党からの注意を振り払って行動したことが、日本共産党規約に触れて除籍された。
 川上徹氏は、古在氏が逝去した後も、主宰する同時代社から『古在由重 人・行動・思想 二十世紀日本の抵抗者』を「古在由重 人・行動・思想」編集委員会が編集して、ちょうど四〇〇頁の単行本を一九九一年七月一五日初版として出版した。勁草書房からは翌一九九二年に鈴木正が編者となって『古在由重 哲学者の語り口』を出版している。二〇〇一年には太田哲男氏が編者となり、『暗き時代の抵抗者たち 対談 古在由重・丸山眞男』を同時代社から出版した。

 川上徹は、東大教育学部の学生の頃から学生運動に真摯に取り組み続けた。大学闘争では、日本共産党を支持する全学連の活動家として、一貫して実践し続けた。その頃から古在由重氏の生き方と学問を尊敬してやりとりもあったと思われる。いわゆる「新日和見主義」問題では、査問を受けている。後の一九九七年筑摩書房の『査問』では二十年以上も過ぎてから、査問を受けた様子を静かに描きだしている。二〇〇二年にも筑摩書房から『アカ』を出版している。ここでは戦前に長野県で新教・教労の教育労働運動に取り組んだ御尊父の受難を描き、自らの原点をも鮮明に伝えている。
 また、大窪一志との共著『素描・1960年代』同時代社 (二〇〇七年出版)では、自らの学生運動を新日和見主義運動と見なしていると聞く。私はこの本は未読だが、川上氏は居直りではなく、新日和見主義として批判された行動そのものの実際の姿とその意義を伝えたかったと思われる。親鸞の「善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」の悪人正機説のように、自らが信念として行動したことを、言い逃れや否定せずに、その意義を伝えたかったと想像する。

 時代は変わった。支配層の政権は、安部晋三氏が総理となった自公政権となり、一挙に日本国憲法を変え、軍隊をもち海外侵略の企図を進めている。国会は衆参両院ともに3分の2前後の議席を与党自民公明が占めている。日本共産党は広く国民との共同・共闘や一点共闘を訴え、衆院総選挙沖縄県では1区から4区まで、反自公政権の「オール沖縄」が勝利して、急速に統一戦線を広げている。本土では沖縄のような統一戦線は、一歩間違うと野党野合に堕しかねない。

 私は現在の日本共産党の姿勢と闘争を支持する。しかし、民衆闘争の歴史で古在由重氏や川上徹氏らが受けた受難は、歴史に蓋をしてしまうのでなく、闘争激動期に発生した問題を、どう民衆側はとらえ、「統一と協同」の組織を磨き直すか、たえず吟味していく必要がある。
 いまでは日本共産党も他者への批判において安易な「反党分子」「反革命分子」のようなレッテル貼りはしていない。川上徹氏のご冥福を祈念するとともに、日本の民主的革新の運動が一歩前進することを願うものである。


日本社会統治の構図と『倚りかからぬ思想』

2015-01-05 21:20:57 | 社会・政治思想・歴史
日本社会統治の構図と『倚りかからぬ思想』*さざなみ通信初出

2013/1/12 櫻井智志


 私には何人かの尊敬する師と仰ぐ人間がいる。鈴木正氏は、学生の頃に季刊「現代と思想」誌上の論文にめぐりあい、社会思想史学の師と仰ぐかたである。最近『倚りかからぬ思想』(2012月12月刊 同時代社)を贈ってくださった。その論文集ないしは思想書を拝読して、いまの日本社会は、脱原発にも憲法改悪にも目の前にあるのにもかかわらず、それを克服できないでいることの原因はどこにあるのかということへと思いが及んだ。
 さらに、鈴木正氏の論考に、日本社会をどう再建するかに関わってのヒントを得る思いをした。本稿は書評ではない。鈴木氏から学んだことを生かして、私なりの着想を綴ったものである。

 支配者側は、アメリカの対日政策に極端に卑屈になって後から言われた通りについていくことを無条件の土台としている。その実行のために、国民に対してはマスコミ、教育、文化、法制度などを媒介として国民教化の思想工作を徹底しておこなっている。
 このさざ波通信では、主に日本共産党の不十分な点を批判し、改善することを趣旨として、力作の投稿が行われている。インターネットのソーシャルネットワークの中でも、落ち着いた議論や対案などの提示が続いてきた。主催者の管理人諸氏の努力に感謝したい。
 国民のイデオロギー建設は、支配権力との闘争と同時に、国民同士の批判と対話を通じて営まれている。

 支配者側は、政権交代によって鳩山・小澤両氏をリーダーとして民主党が政権を獲得すると、アメリカへの従属外交から脱してアジア各国とも等距離外交路線を進めると、徹底してその路線をつぶしにかかった。それが現在の安倍自公政権奪回へとつながっている。しかし、国民は脱原発運動の17万人集会結集をメルクマールに、毎週金曜日の官邸前抗議行動の高まりなど市民運動の高まりにリードされるかのように広範な広がりを見せた。脱原発市民運動に比して、衆院選では比例区ではそれほど前回と変わらぬのに小選挙区で民主党が大量に落選してそれが自民党候補の大量当選へとつながった。そのために、自民党公明党だけで、衆議院の三分の二を制する議席となった。

 同じ日に投票された東京都知事選では、石原慎太郎の後継を名指しされた猪瀬副知事が四百万票を超える史上最高の美濃部都知事二選を上回る得票で当選した。しかし、次点に入った宇都宮健児氏は、脱原発運動を推進した市民運動による脱原発基本法制定ネットワークのメンバーでもあり、市民運動団体を中心に、社民党、共産党、未来の党、新社会党、生活クラブ東京などの政党の共闘を実らせた。落選とはいえ、国民側の諸政党の広範な共闘を確立させたこと、市民運動と政党の共闘、脱原発と護憲の運動体が共闘したことは大きい。わずか一か月前に急遽石原知事が引退しての選挙準備であることを思うと、今回の都知事選は、今後に展望を持たせる。今年六月の都議会議員選挙と四年後の都知事選 に向けて、反猪瀬知事陣営の政党の取り組みが、大きな運動課題である。
 都知事選では、前回を上回る60パーセント台であったのに比べて、衆院選は今まででも最低に近い低投票率だった。このことは、国民が投票しても社会や自分たちの暮らしが少しもよくならないという幻滅感の中にいることを予想させる。

 衆院選の敗北は、社民党と未来の党の惨敗、日本共産党の敗北と表裏一体を成す。民主党の惨敗や維新の会、みんなの党の当選増もひとつの原因であるが、日本における左翼運動の敗北は、見過ごすことができない。それが社共両党とも指導部の責任問題であるけれども、それだけではない。選挙制度が小選挙区制になった時に、小沢一郎氏は小選挙区制の積極的な推進派であった。小澤氏自身は二大政党を目論んでいたと自身で述べている。けれど、現在の衆院選の選挙区は、死に票が多く、二大政党が51%と49%の得票比であっても、100%か0&かということになる。49%の死に票が出る。このことを無視して、社共の長期低落傾向を論ずることはできない。

 だが、それならそれで、何度も同じ結果を見てきた社共両党は、小選挙区において当選者を出すためには、どうすれば実現可能かの具体案を創造してこなかったのか。事実として、選挙区で共闘が成されなかった。

 今夏7月の参院選で、社民党は四議席の内2議席の改選を迎える。同様に日本共産党は、六議席の内3議席の改選を迎える。両党とも比例区選出であり、選挙区選出議員はいない。
 社民党は、改選2議席が維持できないと、5人の国会議員という政党与件を失う。日本共産党も、仮に今回2議席を失うと、現有議員が5人の議席数を失う。

 もはやこのような状況は、基本的には小選挙区及び現在の選挙制度に柔軟で効果的な対応ができなかったことが原因であるが、政党側の対応の不十分さは、結果から見ていいわけがしがたい実情である。

 安倍自公政権は、参院選で第一党の民主党を逆転して第一党を奪回し、ただちに憲法改悪のために発議与件を国会議員数の三分の二から過半数に変えて、憲法改悪に着手、憲法九条を改悪し「国防軍」を設置することを必ず入れた新憲法をつくることを政治的日程に入れている。

 なんのために現在の平和憲法を変えるか。それは軍国主義日本を「取り戻す」ためである。「軍国主義日本」を再生するためである。取り戻し再生することをアピールした安倍晋三のポスターを見ていると、違うだろう、とつぶやいている。

 ここでキイ・マンになる政治家のひとりは小澤一郎氏である。アメリカへの外交従属路線を拒否したがために、マスコミと検察審査会とによって、徹底的な「人物破壊」をなされ、広く国民の間にマインド・コントロールがなされている。おざわ、と耳にすると、国民はああ、あの、というようにダーティイメージが湧くようにまでされてしまった。小澤氏本人は、アメリカへの批判を慎重に行っている。だが政権交代をなしとげた小澤氏の剛腕を知っている支配層はもちろん、日本未来の党を立ち上げた誠実な政治家で優秀な研究者である嘉田由紀子滋賀県知事でさえ、新党発足時に「小澤氏をじょうずにつかいこなす」という言葉を口にした。小澤氏が受けてきた権力によるダメージを想像する力があれ ば、小澤氏の政治的力量を尊重しただろう。総選挙前に小澤氏がつくりあげた比例区名簿を前日に一から作り直したところに嘉田代表の限界があった。今の小沢一郎氏には失うものはもうなにもない。小澤氏は、参院選で「生活の党」指導者として、取り組むだろうが、どのような公約を示し、どのような選挙戦略を構想しているのだろうか。そこに期待する一点がある。

 私が注目するのは、都知事選で宇都宮健児氏を擁立した実践する知識人たちの群像である。大江健三郎氏は『ヒロシマ・ノート』以来評論し小説化してきた自らの創造の炎を、福島原発事故以来実に誠実な反原発、脱原発の市民運動の担い手のひとりとして持続的に立ち上がってきた。鎌田慧氏、落合恵子氏、雨宮処凛氏、瀬戸内寂聴氏ら多くの知識人が大江氏や宇都宮氏とともに行動し続けてきた。また、『週刊金曜日』の佐高信氏や本多勝一氏らのメンバーも同じ編集委員の宇都宮健児氏をもりたててきた。坂本龍一氏らの文化人も含めて、知識人の動きも期待してやまない。
さらに、日本共産党や社民党が、それぞれ別個でも共同でも構わないが、内部から参院選勝利のためのくふうとアイデアを期待する。

 思想は多元主義において花開く。明治以来の日本と内外の歴史は、絶えず抵抗し続けた民衆の運動の積み重ねである。左翼が体現しようとする真理と大衆が表現する真情とがあいまってこそ、民衆は救われる。これらのことを鈴木正氏は、『倚りかからぬ思想』においてわかりやすく伝えようとしている。唯物論研究協会や思想の科学研究会の一員として名古屋・愛知圏をベースに活躍されてきた鈴木氏は、教師としてレッドパージにあい肺結核を治療する療養所暮らしの中で思想の科学研究会と出会い、唯物論と思想の科学とを自らに血肉化されていった。いま血液内科に治療を受け、自宅療養されている鈴木氏は、この『倚りかからぬ思想』を最後のエッセー集とすることを「店じまい-あとがきにかえ て」に記している。鈴木氏は、よりかからぬ自立と自主の思想を最後のエッセー集のタイトルにしている。アメリカにも中国にも深い思索を思想史を通してめぐらした鈴木正氏の著作を何度も読み直して、書評にまとめるつもりである。

新自由主義経済学者竹中平蔵氏の所論

2015-01-04 10:51:11 | 社会・政治思想・歴史
 竹中平蔵氏の所論について   櫻井智志

 小泉純一郎氏の政権以来、新自由主義政策のとくに経済のイデオローグとして、当時慶応大学教授だったかと思うが、竹中平蔵氏が登用された。竹中氏の経済政策はまもなく現実において破綻する。安倍晋三氏の政権でまたもや登用されてその発言が政権に重きをおくようだ。
 しかし、孫崎氏はテレビ朝日の金曜深夜番組「朝まで生テレビ」と竹中氏と討論する中で明快に竹中氏の本質を見抜いている。
以下は、直接孫崎氏の評論を転載させていただく。


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 集団的自衛権の論争がつよくなる中で、「この権利は世界中が持っている。日本だけが持たないのはおかしい」との論が今後も今後共展開されよう。
 1月1日「朝ナマ」でも竹中平蔵氏が「自分は専門家でないが、「この権利は世界中が持っている。日本だけが持たないのはおかしい」と発言し、私がそれは違うと解説した。それは次のようなことである。

 国連憲章には次の項目がある。
「第五十一条 この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。」

 この条項にみられるように、「個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない」とある。従って、「集団的自衛権は各国に認められている」という判断は正しい。しかし、この認められる集団的自衛権には、「国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には」という条件が付されている。つまり、集団的自衛権は、武力攻撃がなされた時に発生する。

 しかし、今日、米国の戦略は「武力攻撃がなされた時」という条件はない。「国際的安全保障環境を改善する」目的のために武力攻撃を行うことが出来る。今日米で行おうとしているのは、「国際的安全保障環境を改善する」目的のための“集団的自衛権”である(この点を明確に述べているのは2005年の「日米同盟未来のための変革」通称ツープラスツーと言われる合意文書でそれ以降日米はこれを継承)。

 これは国連憲章第51条で各国に認められた『集団的自衛権』と異質なものであるという事です。
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孫崎享のつぶやき
集団的自衛権:竹中平蔵氏等「この権利は世界中が持っている」。正確ではない。
2015-01-04 07:402
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見解
 「集団的自衛権」のもとにいつも安倍総理が絵入りのパネルでテレビや国会討論で紹介する論理がある。朝鮮半島から日本人家族が乗り込んだアメリカ軍艦を他国が砲撃している。その船の日本人を救うために、日本はアメリカ軍艦を援護射撃して無事に日本人が帰国するまでアメリカ海軍を援護射撃する。それが「集団的自衛権」であると。
 とんでもない詭弁なのだ。日米軍事同盟の通称ツープラスツーの具体化に過ぎず、国連憲章弟51条が世界各国に認めている集団的自衛権とは、とんでもない異質の軍事同盟強化が、今回の安倍式集団的自衛権説の正体であることを見抜くことが必要だ。そのためにも、曲学阿世のニセ学者たちを批判することは、とても大切な言論の課題であることを教えられた。
 

さざなみ通信「現状分析と対抗戦略」欄に投稿された記事名・投稿者名の一覧を視る

2015-01-03 22:29:56 | 社会・政治思想・歴史

2014/12/7 以降の投稿は、2015/1/3現在投稿がなされていないようです。

新聞社テレビ局を恫喝する安倍総理の飴と鞭(櫻井智志) 14/12/7
インターネット市民・福島県民の皆様への投票後のメッセージ~くまさか義裕候補によせられた市民の思いとは何だっか~(櫻井智志) 14/10/25
小渕優子経産相と福島知事選(櫻井智志) 14/10/18
インターネット市民(ネチズン)に福島県知事選でのくまさか義裕候補への支援を訴える(櫻井智志) 14/10/13
2014年10月26日の福島県知事選挙、井戸川克隆候補・熊坂義裕候補への切望(櫻井智志) 14/10/4
福島県知事選で反原発運動を活性化し自民系候補を打破する(櫻井智志) 14/9/26
東京都知事選から福島県知事選に継承されたもの(櫻井智志) 14/9/21
民主党の位相と全国の地方選挙(櫻井智志) 14/9/10
沖縄と福島の県知事選は戦争と平和の岐路を決める(櫻井智志) 14/8/15
小泉、菅、細川、鳩山ら元首相の合流、仮称KKHH連合は政治の改善に役立つのか(櫻井智志) 14/7/20
地方自治体で見られる政治倫理の相次ぐ退廃の深化(櫻井智志) 14/7/5
滋賀県知事選挙と東京都議会性差別暴言事件~議会制民主主義融解の危機(櫻井智志) 14/6/28
国民へ強制された「単眼」の認識様式(櫻井智志) 14/6/7
拉致問題を政界浮揚策に使う安倍晋三の狡猾(櫻井智志) 14/5/31
京都府知事選と政治の闘争的課題~「2013/5/4 高額所得者 50代 医師」さんへ(櫻井智志) 14/5/10
急速に反動化を強める安倍自公政権にどう対応すべきか(櫻井智志) 14/5/4
破滅的な残響を残した米日首脳会談の結果と今後(櫻井智志) 14/4/25
小泉・細川氏共闘の脱原発国民運動に思うこと(櫻井智志) 14/4/15
京都府知事選を通してみた都知事選・国政選挙と日本共産党(櫻井智志) 14/4/11
※都知事選挙と脱原発派の敗因について(4)(丸 楠夫) 14/4/3
※都知事選挙と脱原発派の敗因について(3)(丸 楠夫) 14/3/27
「分裂体質」と「統一体質」~東京都知事選をめぐる論争にわだかまること~(櫻井智志) 14/3/21
※都知事選挙と脱原発派の敗因について(2)(丸 楠夫) 14/3/16
※都知事選挙と脱原発派の敗因について(1)(丸 楠夫) 14/3/15
東京都知事選を開票作業と「希望のまち東京をつくる会」の振り返りとから考える(櫻井智志) 14/3/9
まさに石川県知事のさなかに準備が進められている「原発ゼロをめざす石川県民のパレード(櫻井智志) 14/3/2
2014東京都知事選から汲み取る課題(櫻井智志) 14/2/15
宇都宮健児候補を支えた三宅洋平と辛淑玉の思想(櫻井智志) 14/2/9
【大集結した「細川支援」文化人 すさまじい熱気と切実な声】と宇都宮支援の意義(櫻井智志) 14/2/2
東京都知事選の反原発候補一本化への模索(櫻井智志) 14/1/18
細川護煕元総理の都知事選出馬への秘策(櫻井智志) 14/1/10
宇都宮健児氏は都知事選にこう語っている(櫻井智志) 13/12/24
猪瀬都知事の去就・東国原議員の参院議員辞職・今回想定される都知事選の意味(櫻井智志) 13/12/13
「地の群れ」から「草の根」へ(櫻井智志) 13/10/20
国民統一戦線への展望②(櫻井智志) 13/9/27
国民統一戦線への展望(櫻井智志) 13/9/21
川崎市長選と参院選の類比と或る着想(櫻井智志) 13/8/31
自治体選挙の新たな意味づけ~安倍政権の暴走政治を監視するために全国の自治体選挙に全力を~(櫻井智志) 13/8/22
町の灯さんの「12月選挙が日本のナチクーデター。」に思う~自公極右政権に対抗する民主主義運動~(櫻井智志) 13/8/12
参院選が終わりパンドラの筺は開かれた(櫻井智志) 13/7/27
「みどりの風+日本共産党」を仮に支持している私の一提案(櫻井智志) 13/7/9
マスコミを統制する自民党に見る新たな階級闘争の地平(櫻井智志) 13/7/6
インターネット解禁と自民党戦略(櫻井智志) 13/6/29
参院選をめぐる安倍自公政権と抵抗勢力(櫻井智志) 13/6/27
自民党参院選公約の変節(櫻井智志) 13/6/21
緑茶会会員である私が共産党のはたの君枝・小池晃両氏を支持する理由(櫻井智志) 13/6/14
溶解する日本政治再建の「瓦礫の言葉で語れ」(櫻井智志) 13/6/14
「もっとたくさん食事をさせてあげたかった」(櫻井智志) 13/6/5
橋下徹大阪市長への問責決議案提出と「出直し再選挙」への疑問(櫻井智志) 13/5/30
首都圏反原発連合の重要性(菅井良) 13/5/25
緑茶会(脱原発政治連盟)と日本共産党(櫻井智志) 13/5/18
アメリカからついに危険視されはじめた安倍政権と自民党改憲草案(櫻井智志) 13/5/10
日本社会にみる言葉と実際の乖離(櫻井智志) 13/5/3
脱原発「緑茶会」設立~参院選に向けて市民グループの胎動(櫻井智志) 13/4/24
前泊博盛氏の『日米地位協定入門』を読む(櫻井智志) 13/4/3
国会で私人を五分間非難し続けた安倍自民党の裏事情(櫻井智志) 13/3/24
いま小沢一郎をどう見るか(櫻井智志) 13/3/9
税制再論とアベノミクス批判(伊賀篤) 13/2/13
日本社会統治の構図と『倚りかからぬ思想』(櫻井智志) 13/1/12
「日本未来の党」分党の背景と安倍「改憲隠し」政権との闘い(櫻井智志) 12/12/29
2012年東京都知事選の探求と国政選挙の課題(櫻井智志) 12/12/22
友よ 夜明け前の闇の中で(櫻井智志) 12/12/15
総選挙の忘れられたもうひとつの争点(櫻井智志) 12/12/8
脱原発を実現する会は、日本共産党本部に要望書を持参したが・・・(櫻井智志) 12/12/7
脱原発を実現する市民の会の要望書(櫻井智志) 12/12/7
『日本未来の党』の結成と総選挙への参戦を歓迎する(原 仙作) 12/12/1
問うに落ちずに語るに落ちる、原仙作氏の破たんと退廃――原仙作氏の『丸さんの投稿・『日本の「対米従属」についての一試論』について』に寄せて(丸 楠夫) 12/11/28
宇都宮健児氏を支持する(櫻井智志) 12/11/18
丸さんの投稿・『日本の「対米従属」についての一試論』について(原 仙作) 12/11/16
宇都宮健児氏都知事選出馬と市民派脱原発派の都政・国会戦略(櫻井智志) 12/11/11
日本の「対米従属」についての一試論(下)(丸 楠夫) 12/11/9
日本の「対米従属」についての一試論(中)(丸 楠夫) 12/11/9
日本の「対米従属」についての一試論(上)(丸 楠夫) 12/11/9
田村秋生さんへの再回答(丸 楠夫) 12/11/2
石原慎太郎を圧倒的支持してきた都民と国政の構図(櫻井智志) 12/10/28
再び、丸さん(9月28日付)へ・・・「官僚政治」批判と「脱原発」へのメモ(田村秋生) 12/10/19
この国を実質的に”仕切ってる”実態権力は、何か?誰か?(田村秋生) 12/10/15
脱原発法制定全国ネットワークと日本共産党の「即時原発ゼロ」提言(櫻井智志) 12/10/7
原仙作氏の「日本の国家権力の構造と腐敗の特質」論へのいくつかの疑問――その官僚機構観についてを中心に――(丸 楠夫) 12/10/5
脱原発運動についてのメモ(菅井良) 12/9/30
田村秋生氏への回答(丸 楠夫) 12/9/28
マスコミの宣伝が最大限国民意識を操作する自民・民主・維新の選挙の貧相(櫻井智志) 12/9/16
原仙作氏の『丸さんへの回答』について(丸 楠夫) 12/9/14
丸さんの”脱原発”運動の見方に対する異論(田村秋生) 12/9/10
丸さんへの回答(原仙作) 12/9/4
脱原発、政権交代、「官僚支配・官僚主権」批判――国民的政治課題の相貌(丸 楠夫) 12/9/1
「日本左翼の偏狭さ」とA・ジッド的「行動する文学」(アンガージュマン)(田村秋生) 12/8/19
官邸前デモを大事にし、じっくり盛りあげていこう(原仙作) 12/8/3
日本の国家権力の構造と腐敗の特質、左翼の偏狭さについて(原仙作) 12/7/28
原発再稼働反対に結集する国民の声を実現させるために~「反原発大連立」選挙連立結成の呼びかけ~ 2012.7.22(櫻井智志) 12/7/22
この国の腐敗構造と裏(官僚=公僕)権力の国(民)支配、左派的知性に思う。(田村秋生) 12/7/22
前回菅井投稿の再検討(菅井良) 12/7/21
田村さんへ(原仙作) 12/7/14
野田政権の迷走と全国で立ち上がる市民の抗議行動(櫻井智志) 12/7/14
小沢一郎と橋下徹の政局(櫻井智志) 12/7/8
原さんの【「ふたたび、小沢立つべし」及び補足】を読んで(田村秋生) 12/7/3
官邸前20万人の大きなうねり~21世紀の戦略としての情報戦(櫻井智志) 12/6/30
「ふたたび、小沢立つべし」への補足(原 仙作) 12/6/28
大衆闘争として新しい地平をひらきつつある反原発運動(菅井良) 12/6/24
ふたたび、小沢立つべし(原 仙作) 12/6/24
原子力基本法と軍事利用「安全保障」目的追加の謀略1(櫻井 智志) 12/6/23
生活保護と社会保障基本法2011(櫻井 智志) 12/5/25
小沢一郎氏の無罪判決と対抗戦略(櫻井 智志) 12/4/29
「ふくしま集団疎開裁判」と世界市民法廷(櫻井 智志) 12/4/3
志位委員長が北朝鮮の「ロケット」発射中止を求める声明を発表!(3/22) この「声明」の本当の意図は何か(保守との共同の行き着く先(エガリテ) 12/4/1
櫻井智志さんの「福島原発事故の根本問題」へ(さつき) 12/4/1
福島原発事故の根本問題(櫻井 智志) 12/3/24
櫻井智志さんの「原発除染のイカサマと根底の政治的課題」への異論(さつき) 12/3/9
京都の良識が橋下ブームの背景を突く(櫻井 智志) 12/2/25
原発除染のイカサマと根底の政治的課題(櫻井 智志) 12/1/27
Kさんへの手紙~原発事故を語ることばの重み(櫻井 智志) 12/1/22
平和革命の可能性(菅井良) 11/12/31
人文学徒さんへ――「政治的・実践的に考える その2」について、政治的・実践的観点から(丸 楠夫) 11/12/24
※エガリテさん、赤いたぬきさんへ(丸 楠夫) 11/12/17
政治的・実践的に考える その2(人文学徒) 11/12/16
大阪市の橋下徹・中田宏両氏の動静(櫻井 智志) 11/12/11
大阪市長選に関して~丸さんの提起に答える~(赤いたぬき(超不良党員)) 11/12/6
橋下支持者はファシストだったのか?――反橋下派敗因の一視角(丸 楠夫) 11/12/3
官僚機構の位置づけをめぐる論争について、若干(丸 楠夫) 11/12/3
今検討を開始すべきこと(菅井良) 11/11/13
資本制社会の展開を自然法則のように見るぺきこと(菅井良) 11/11/6
10月30日アップ分、丸楠夫・櫻井智志氏へ(高額所得者) 11/10/31
ベトナムにおける原発開発(櫻井 智志) 11/10/29
原さん、人文学徒さんへの回答―原 仙作氏の「丸さんの批判への回答」の検討を通して(丸 楠夫) 11/10/29
高額所得者さんへ(丸 楠夫) 11/10/29
10/22付 原仙作さんの「回答」を読んで(田村 秋生) 11/10/25
私のHNおよび一連の投稿に関して(高額所得者) 11/10/23
丸さんの批判への回答(原仙作) 11/10/22
政治的・実践的に考える(人文学徒) 11/10/20
前提に先入観のある質問には応えようもありません(櫻井智志) 11/10/14
ひさしぶりに原さんの投稿を読んで(丸 楠夫) 11/10/11
原発の今後を巡って―高額所得者氏の10月3日付け投稿に寄せて(丸 楠夫) 11/10/11
櫻井智志氏へ(高額所得者) 11/10/3
原子物理学者山本義隆氏の最新刊(櫻井智志) 11/10/1
補足です(菅井良) 11/9/22
原仙作さんの現状分析を読んで(菅井良) 11/9/21
福島原発被災を語る徐京植さんの啓示(櫻井 智志) 11/9/11
野田政権誕生始末(原仙作) 11/9/2
現在の政治情勢をどう見るか(櫻井 智志) 11/8/12
菅総理辞職騒動の行方(櫻井 智志) 11/6/26
「平和のためのコンサート」と芝田進午夫妻(櫻井 智志) 11/6/19
足立区長選に吉田万三氏を推す(櫻井 智志) 11/5/8
それでも東京都知事選は刻々と近づいている(櫻井 智志) 11/3/18
櫻井智志氏の3月5日付投稿について(樹々の緑) 11/3/7
「共産党の選挙での停滞や敗北」の内部要因と外部状況(櫻井 智志) 11/3/5
「共産党の選挙での停滞や敗北」が主題ではない(樹々の緑) 11/2/24
都知事選の中枢ポイント(櫻井 智志) 11/2/19
渡辺氏の参入にどう対処するのか(樹々の緑) 11/2/19
また「やってしまった」観がある小池氏の擁立(樹々の緑) 11/2/6
都知事選と「革都政をつくる会」(櫻井 智志) 11/2/4
赤旗は中国人エコノミストによる常設コラム創設をすべきである。(ZERO) 11/1/24
「たちあがれ日本」と連立を打診した菅政権の危険な野望(櫻井智志) 10/12/24
沖縄・東京二つの知事選挙(櫻井智志) 10/11/26
鷹は高く飛ぶが、鳩は全体を見渡せるのか(櫻井智志) 10/10/20
赤旗と左翼小児病---「共産主義における「左翼」小児病」を再読して(田貫 喜一) 10/8/10
秋葉広島市長のロマンある政治姿勢と対照的な菅総理の後退的構想(櫻井智志) 10/8/7
大きく過半数を割った菅政権と対抗運動(櫻井智志) 10/7/18
菅の変節があるにしても菅政権に過半数を与えるべきである(原 仙作) 10/7/7
櫻井智志様、ご教示ありがとうございました。(田貫 喜一) 10/7/4
田貫喜一さんへ(櫻井智志) 10/6/27
櫻井 智志さんへ(田貫 喜一) 10/6/20
東京選挙区は小池あきら氏しかいない(櫻井智志) 10/6/19
シンタロー 50代さんへ(田貫喜一) 10/6/17
6/4付シンタローさんへ(樹々の緑) 10/6/7
やはり民主党は自民と「同じ穴のムジナ」であったのか。普天間問題をめぐる鳩山内閣の転落と惨状に考える。(シンタロー) 10/6/4
小林多喜二は未熟なだけか~原仙作さんへの返信(櫻井智志) 10/5/28
よみがえる芝田進午さんの反核平和文化の闘い(櫻井智志) 10/5/15
日本共産党への期待と注文(櫻井智志) 10/5/3
民主党連立政権の評価(櫻井智志) 10/3/20
田村秋生様~検察と日本共産党をめぐる対話~(櫻井智志) 10/2/7
検察の暴走を批判せよ ─暴走する検察の応援団と化す共産党執行部の誤り─(原 仙作) 10/1/23
権力との闘いを忘れた共産党とは・・・「保守・反動・反革命」ですか?!(田村秋生) 10/1/19
法律闘争から政治闘争へ逸脱した検察を危ぶむ(櫻井智志) 10/1/17
国民統一戦線の結成は可能か(櫻井智志) 09/12/28
オバマの変革はいまどこか?(櫻井智志) 09/11/22
政権交代でどこまで進む?日本のジェンダー平等(さとうしゅういち) 09/11/20
新政権、僕はこう見る(人文学徒) 09/11/12
8.30総選挙と共産党、新政権の課題(原 仙作) 09/9/19
きぬがわさんへ(原 仙作)

老・壮年は荒野をめざす

2015-01-03 22:11:58 | 社会・政治思想・歴史
 以下に掲げる文章は、さざなみ通信に掲載した最終投稿である。そのあと、近づく総選挙についての投稿がないので、一度投稿した。しかし、最終投稿と書きながら、再投稿したことへの批判があったようなので、以後全く投稿しないようにしている。
 もう二十年近く「さざなみ通信」に投稿しつづけてきたものにとって、個別の投稿とは別に、「さざなみ通信」の存在が私には関心がある。これからときどきさざなみ通信についての随想や感想などを、ここに投稿する。
下の記事でリンクの名前が変わっているものだけ補正した。
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老・壮年は荒野をめざす
2014/10/25
櫻井智志

以下の投稿が脳裏から離れず、ずっと迷いの1週間を過ごした。
福島知事選投票日の前日のきょう、結論を出した。

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【一般投稿欄】最新掲載
雨傘への連帯を

○○さん 70代 無職

 初めての投稿ではありません。3年前に「素人は黙ってろ」みたいな物言いをされ、「引っ込ん」でいました。
 人類社会を改革する、とか、政治に関して物を言う、とかを、「素人は物を言うべきでない」と考える人は 、正常ですか。私には少なくとも「オピニオンリーダーには好ましからざる人物」の言だと思えています。

 果たして当通信への寄稿、きわめて少なく、大半がひとりのお方のオピニオンで埋められている昨今です。
 これではこの場の「弁証法」的な議論の展開は望み薄。
 この窓口も、また共産党と同じ狭いセレクションで受け付けているのではありませんか。
 言うまでもなく有権者とは、知識の多寡、判断力の大小、思想の差異etcにかかわらず、それぞれが対等に自らの政府(政治)づくりに関わることができる権利を有しているのです。
 このことは、忘れないでほしい、と同時に尊重してほしいことです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以下は別の話題となるので省略します)
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以上が小生のことかどうかが問題なのではない。このような投稿になんとも言えない感情にみまわれた。
以て瞑すべし。

私はここを離れます。しかし、社会思想史研究者としての転向はいたしません。以降は以下のすみかにおります。私の見解を知りたくなったら、いつでもどこでもいらっしゃってください。ただし、アラシとネトウヨはお相手できません。

①櫻井智志の社会思想史研究ノート   http://todaysong.blog.ocn.ne.jp/blog/ OCNの方針で十一月で閉鎖
②櫻井智志の新・社会思想史研究ノート http://blog.livedoor.jp/sa104927/
③櫻井智志のジャーナリスト精神    http://blog.goo.ne.jp/dreamtoday
④故郷の森 櫻井智志のブログ     http://todaydream.blog.fc2.com/
⑤Fb国民的共同をめざして      https://www.facebook.com/pages/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E7%9A%84%E5%85%B1%E5%90%8C%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%96%E3%81%97%E3%81%A6/538644172890928
(Fbはフェィスブックのことです)
⑥Fbくまさか義裕を福島県知事に   https://www.facebook.com/minkenziyuu
⑦mixi櫻井智志の日記       http://mixi.jp/show_profile.pl?id=19366702&from=navi
⑧mixiページ
『人類生存哲学の思想家芝田進午研究』 http://page.mixi.jp/recent_page_feed.pl?module_id=711935&page_id=130071
mixiコミュニテイ
⑨mixi憲法九条の会        http://mixi.jp/view_community.pl?id=3560742
⑩mixi松山千春の会     http://mixi.jp/view_community.pl?id=3890539
⑪芝田進午と思想家哲学者の群像  http://mixi.jp/view_community.pl?id=5107245
⑫mixi岡林信康・三宅洋平の会   http://mixi.jp/view_community.pl?id=4855406
⑬東京全国に護憲協同統一の旗を  http://mixi.jp/view_community.pl?id=4974352
⑭すずききよし/歌声とフォーク  http://mixi.jp/view_community.pl?id=4353316
⑮川崎市民主勢力支持!連帯勝手連 http://mixi.jp/view_community.pl?id=6143131
⑯真・リベラリズム政治思潮 http://mixi.jp/view_community.pl?id=6146679
⑰ 神奈川県民主勢力支持連帯勝手連http://mixi.jp/view_community.pl?id=6219122

それではみなさん、ごきげんよう!!
いつか、でもどる時が万一あったら、その節はよろしくお願いします。

「さざ波通信」主宰者・管理人の皆さまにはひとかたならぬお世話になり、またご迷惑をおかけして、この場を借りて感謝してもしつくせぬものがあります。多謝!!ご多幸とご健勝とを祈念してやみません。

きたるべき年への決意をこめて~新聞を読む

2014-12-31 22:55:59 | 社会・政治思想・歴史
来るべき年への決意をこめて~新聞を読む
櫻井智志

「東京新聞フォロワーズ」
【社説】

大晦日に考える 不安あり希望もあり

2014年12月31日


 今年も一年が終わります。さまざまに振り返ることのうち、不安を一つ、希望を一つ、挙げてみましょう。それぞれ来年も考えたいことだからです。
 その不安とは格差です。
 大学教授や経済評論家の中には格差をまるで先進国病のようにいう人もいますが、格差の当事者にはそれどころではありません。
 思い出されるのは、長いひげを蓄え、リュックを背負い、困っている人たちの元に駆けつけた経済学者宇沢弘文さんです。
 九月、肺炎のため、八十六歳で亡くなられました。

◆思い返す宇沢経済学
 経済学は人間のためにあれ、と唱え続け、バチカンのヨハネ・パウロ二世から知恵を求められたのは有名な話です。
 亡くなられる少し前、社説で取り上げたことがあります。
 サッカー・ワールドカップで沸き立つ一方、経済格差が問題になったブラジルをとり上げた社説(週のはじめに考える「ブラジルからの警告」6月29日)の中でした。
 今の日本が求めるべき思考の一つとは、宇沢経済学なのではないでしょうか。
 それは、ごく短く言えばこんなふうです。
 資本主義はお金ばかりを考えるが、実際にはお金以外に社会で共有している価値(たとえば水や空気、教育、医療など)も含めて考えなくてはならない。工場が水や空気を汚すのなら汚した分もきちんと支払え、ということです。
 お金だけでなく、人間という要素を含めた社会全体を考えよ、ということです。
 高度成長時代にそう唱える学者は少数でした。温暖化に対してはいち早く炭素税を唱え、持続可能性という今ではよく聞く文明観をもった人でした。

◆大恐慌はやってきた
 資本主義が時々“暴走”することは歴史の教えるところです。
 宇沢さんの敬愛した学者の一人にアメリカの経済学者ソースタイン・ヴェブレンがいます。
 彼は東部の金持ちの見せびらかすための消費を分析して「有閑階級の理論」(一八九九年)という本を書きました。有閑階級は誇示的消費をし、企業者は営利欲に支配され、労働階級は細分・等量化された作業により思考習慣を規格化されてしまう。そのゆえに企業はやがて衰退するだろう。
 そういう景気循環論を発表したら、本当に大恐慌がやってきて、皆驚いたわけです。
 経済学に人間という要素を入れよ、と説くのは、宇沢さんと同じです。格差拡大はやがて社会の衰退を招くというのは、宇沢経済学の繰り返し発していた警告といってもいいでしょう。
 アベノミクスはサッチャリズムによく比べられます。雑貨商の働き者の娘、サッチャー首相は当初の人気とは裏腹に、その刻苦勉励の信条が優勝劣敗の市場競争信奉者に転じたと思われた時、人心は離れていったのです。
 次に希望を述べましょう。
 日本人三人がノーベル物理学賞を受賞しました。青色発光ダイオード(LED)の発明です。
 私たちの社説は、いつもは二本のところを一本に大型化して「ものづくりの喜びよ」(10月8日)と題しました。
 ものづくり、と掲げたのは授賞理由もいうようにその技術が世界で実用化されているからです。人に役立つものをつくったという三人の喜びはつまり私たちの共有すべき喜びでもあったからです。
 ノーベル賞の創設者アルフレド・ノーベルはニトログリセリン工場の爆発で弟を失いました。そこでニトロを扱いやすくしたダイナマイト発明へと向かうのです。賞について「千のアイデアのうち一つでもものになれば満足だ」と述べたそうです。
 つまり人の役に立つものをつくろう、ということです。ものづくりです。
 青色LEDはその責任を果たしつつあり、まさにノーベルの望むものだったと思います。エジソンの白熱電球にせよ、実は先に英国の物理学者が紙のフィラメントで短時間の発光を成功させていますが、エジソンは数え切れないほどの失敗の末、炭化フィラメントで長時間輝かせたのです。時に三十二歳でした。

◆権威よりも汗と熱意
 青色LEDを生んだ名古屋大学は旧帝大中、最後の創立であり、自由の気風に今も富んでいるといわれます。研究を進展させたのは、四国の企業でした。
 権威や中央と無縁のところで世界的な発明は生まれた。成し遂げたのはひたすらの努力と熱意であり、支える人たちもいた。そこに希望の芽は見えませんか。不安の時代でも希望は必ずあるのです。

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私見
 社説で言う「宇沢経済学」とは、マルクス経済学か近代経済学か、というようなニュアンスではない。経済の対象としてこなかった空気や環境や自然やそういうものを学問の対象としてしっかり把握して考えていかなければいけないという意味合いであろう。

 『自動車の社会的費用』など宇沢弘文氏は自らが近経とレッテルはりされるその枠組みを乗り越えて、増大するクルマ社会のマクロな分析対象として自動車をとらおなおした。
 私はマルクス経済学が一般的な経済学よりも根本的であるという価値判断はもっている。けれど、「マルクス経済学」学を志向して現実の実践的分析やアプローチを欠陥した左翼を、リアリズムに徹した厳密な研究者よりも優先されるとは思わない。

 そして、誠実な科学的実践的な唯物論になりたつ学者たちはそこにむけて研究していると信ずる。多くの国民にそのことを啓蒙すべきだ。戦前に唯物論研究会を組織してリードした哲学者戸坂潤は、「ブロレタリア・ジャーナリズム」の意義を唱えた。まさか現在日本のように大手マスコミが軒並み体制にひきずられているさまは、戦後の再出発時に想像だにできなかったに違いない。

 あらゆる先入観や偏見を脱して、目前に在る問題を解決するために、名も無き庶民が自ら問うこと。それが現代的大衆的な学問のありうべき姿であるだろう。私は社説からそんなことを考えていた。

平成版治安維持法始動す

2014-12-27 12:30:57 | 社会・政治思想・歴史
平成版治安維持法始動!!・・・・・私たちは冷静に対応してこの悪法を見極めたい。できれば法の廃止をめざしたい。


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孫崎享のつぶやき
保護法施行で10機関が370件を特定秘密に指定,国民主権の基礎は国民が情報を持つ事
2014-12-27 07:105



残念ながら、特定秘密法が実施の段階に入った。27日朝日は「警察庁は26日、特定秘密保護法に基づき、テロやスパイ活動防止などに関する18件(項目)の情報を特定秘密に指定した、と発表した。秘密法が今月10日に施行されて以来、指定を発表した中央省庁は初めて。朝日新聞が26日に調べたところ、19の指定機関のうち10機関が計約370件の秘密指定を行ったことがわかった」と報じた。残念ながら、この法の実施は、日本が、民主主義国家として、極めて未熟な段階にあることを示した。

 民主主義の根本は国民主権にあり、国民主権が機能するには、国民が必要な情報を持つことが不可欠である。特定秘密法はこれを制限するものであり、日本が民主主義で交代することを意味するとの認識が希薄なことである。昨年法の制定前に、日本外国特派員協会がバーミンガム会長名で次の警告を発した。
「秘密保護法案は報道の自由及び民主主義の根本を脅かす悪法、撤回、または大幅修正を勧告。開かれた社会における調査報道の真髄は、政府の活動に関する秘密を明らかにし、伝えること」しかし、この警告をほとんどのマスコミは報じていない。

 よく、国の安全には秘密を守ることが不可欠と言われるが、核兵器の時代になり、戦略は「勝つための戦略」から「戦争しないための戦略」に変更した。その代表が相互確証破壊戦略といわれるもので、「米国はソ連が攻撃しても相手を完全破壊できる。しかし、ソ連の方には米国が攻撃してきた時には全滅し、報復攻撃する力がない。どうするか。万が一にかけて先制攻撃する。これを防ぐにどうするか→相手にも米国が攻撃しても米国を完全破壊出来る核兵器の温存を保障する。これで先制攻撃の誘惑を絶つ。相手に自国を完全に破壊出来ること保障」というものである。これを確実にするために相手の国に自己の戦略、兵器体系、配備などを全て教えて、相手の不安を払しょくすることを必要とする、従って重要な部分になればなるだけ、秘密が相手国との関係でない状況を作っているのである。

 こうした中で、何故日本は秘密保護法を必要としたか。

 米国は中東では依然戦争をしてきた。その時には秘密の保持が必要である。
日米安全保障関係を見るのに重要な文書がある。「日米同盟:未来のための変革と再編」で2005年10月合意印された。ここでは、「地域、世界への共通戦略目標を追求、国際的な安全保障環境の改善のため緊密に協力する情報共有及び情報協力の向上」「 双方は、良く連携がとれた協力のためには共通の情勢認識が鍵であることを認識しつつ、部隊戦術レベルから国家戦略レベルに至るまで情報共有及び情報協力をあらゆる範囲で向上させる。この相互活動を円滑化するため、双方は、関連当局の間でより幅広い情報共有が促進されるよう、共有された秘密情報を保護するために必要な追加的措置をとる。」として、「秘密情報を保護するために必要な追加的措置をとる」が約束されている。これが根幹で、これに各省庁が悪乗りしているのが秘密保護法の実体である。

  「民主主義の根本は国民主権にあり、国民主権が機能するには、国民が必要な情報を持つことが不可欠である」、これを担保する国から離反しているのが今日の日本である。

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私見
 戦前の国家態勢を考えると、治安立法はほとんど日本を亡国に追い込むことが歴史的教訓として明確になっている。治安維持法は恐怖だが、日本亡国は恐怖ではなく、崩壊にしかつながらない。


総選挙をリードする安倍政権のマスコミ戦略

2014-12-07 09:15:05 | 社会・政治思想・歴史
新聞社テレビ局を恫喝する安倍総理の飴と鞭

櫻井智志

 2014年12月6日の東京新聞『こちら特報部』は、自民党が「公正中立な報道」を求める文書を在京各局につきつけた事実を丁寧に報道している。

 「安倍首相のメディアコントロール」は凄まじい。首相の動静を見ると、テレビ局や全国紙のトップとの会食、ゴルフが頻繁に登場する。その一方で、自民党は2013年参院選の最中、TBSの報道番組「NEWS23」の内容が公正さを欠いたとして同局への党幹部の出演を一時拒否した。私はこの番組を見ている。司会者は各党に公平に発言時間を正確に分配し、総理だからといって恣意的独断的な発言には、その旨を伝えたが内容では公正であり、自民党の対応は尋常を逸している。自民党のいう「公正さ」とは、自民党優先であることを意味している。

 こうしたアメとムチの使い分けが続き、ボディブローのようにじわじわと効いて、テレビ局の衆院選報道は安倍首相の思うがままに操作されてきた。

 自民党は衆院解散前日の11月20日付で「選挙時期における報道の公正中立ならびに公正の確保についてのお願い」と題する文書を在京のキー局の編成局長と報道局長あてに出した。出演者の発言回数や時間、ゲスト出演者などの選定が一方に偏ることがないよう要求している。公共放送のNHKは、従来から政権寄りと批判されてきた。民報も総務省の放送免許を5年ごとに更新しなければならず、政権与党=安倍自公政権の圧力にさらされている。国民は、報道機関の姿勢を批判するとともに、安倍自公政権がこのように日常的に放送に介入していることを忘れてはならない。

 テレビ朝日が11月29日、衆院選をテーマに放送した討論番組「朝まで生テレビ」は、テレビ局が安倍政権の恫喝で萎縮した事例と言えよう。評論家の荻上チキ氏らの出演が放送直前に中止され、番組のパネリストは政治家だけとなった。あるテレビ局関係者はこう明かす。「出演中止は、報道局幹部の判断と聞いている。政治家以外の人間が入ると議論がコントロールでくなくなり、不規則発言が出てしまう恐れがある。そのリスクを避けたいために出演を中止した」。

 萎縮とも受け取れる現象はこれだけではない。安倍首相が名付けた「アベノミクス解散」に追随するかのように、争点を経済政策に絞ろうとする意図が見え隠れする。集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法など、世論の反対が根強いテーマは後回しにされている。元日本テレビディレクターの水島宏明法政大教授(メディア論)は「前回の2012衆院選では、朝の情報番組も特集を組み、放送界で最も栄誉があるとされるギャラクシー賞の月間賞に選ばれていた。今回は目立つ番組はあまりない。テレビの選挙報道は不調だ」と嘆く。

 放送ジャーナリストの小田桐誠氏は「自民党の文書は、制作現場に陰に陽に影響している。スタッフの萎縮につながっている」と危ぶむ。いま、自公与党に圧倒的な国民の投票が噂され、期日前投票でも必ず出口調査員がついていて、その情報自体が国民コントロールと与党政党への終盤戦戦略に使われていることが容易に予想される。しかし、自公圧勝はテレビ局への恫喝と放送免許更新の可否をちらつかせられたテレビ局も「見えない」被害者なのだ。

 しんぶん赤旗や動画を使った共産党テレビなど、独自の報道機関をもつことが、日本共産党の好調につながっている。生活の党や社民党などの護憲リベラルが精細を欠いているのは、テレビ局など報道機関がほとんどその主張をとりあっかっていないことと無縁できない。マスコミに短時間のワンフレーズスポットを垂れ流し続けている自民党や公明党は、うわべだけの印象であまり自らが思考するよりは「みんなとおなじ」ことに重きをおく有権者の多数に影響を与え続けている。

 私たちは有権者を、日本国民を卑下したり見下すこと以上に、今まで見てきたように、いかに報道機関が安倍自公政権から統制されているかに目を向けるべきだ。安倍首相は消費税を国民の判断にゆだねたと詭弁を弄しているが、本音は違うだろう。閣僚の相次ぐ辞任やスキャンダルで政権維持が危なくなった自民党は、すべてチャラにして集団的自衛権、原発再稼働、秘密保護法などを「すべて」通す強権政治の復活を目論んでいる。そのためのテレビ局統制だが、自公与党政権の統制は、朝日などの新聞各社、インターネットの政治的規制などにも及んでいる。

 国民の無関心や自公与党への投票を、国民の無知と嘆く前に、これだけ安倍自公政権は報道機関を無残なほどに統制している事実を知るべきだ。野党で共産党支持者と野党統一支持派で泥試合の非難の応酬をすることは、安倍大仏の手のひらで踊る孫悟空野党のようなものだ。
 わかりやすく言おう。
戦時中の報道統制や大政翼賛会を懸念するかたがたは、「いま」が大政翼賛会報道としてミスリードする安倍自公政権によって、戦時報道体制そのものに入っていることと再認識した上で、政治認識すべきだ。12月10日から実施されている秘密保護法は、別名平成版治安維持法である。安倍政権に批判する者はことごとく公安警察のブラック・リストに掲載されていると自覚して間違いない。総選挙で自公与党に投票するとは、そのような隠された意味があると言えよう。

自公与党は大勝し、日本共産党は勝利するが野党全体は自公につぶされる

2014-12-05 13:46:20 | 社会・政治思想・歴史


櫻井智志


 以下に掲げる孫崎享氏の評論を読み、はたと思い当たった。日本人は危機になると、大政翼賛的になり、輪の精神で討論を避けて全員一致を空気として個人の思考を否定的に扱う。
 本来ならば、あれだけの悪政をおこなっている安倍自公政権が国政選挙で勝利するなどあり得ない。しかし、権力が徹底的に潰しにくる時、日本人は従順なドレイのようになる。

 沖縄県知事選のように、平和勢力が団結して闘う時もある。戦争中も本土上陸によって米軍と日本陸軍の両方から弾圧的攻撃されたけれども、沖縄県民の抵抗精神は脈々と闘い続けてきた。沖縄県民の抵抗は本土では市民運動の一部と日本共産党など一部の政党にも引き継がれている。
 しかし、国民全体の雰囲気は、ドレイのように従属されることを自ら身を投げ出して権力におもねる。おもねない個人をよってたかって「村はずれ」のようにする。企業でも官庁でも、地域でも。強圧的な本物の強権の前で、無意識のうちに無抵抗で投稿してほかの抵抗者を一緒に仲間ハズレにする。悲しいがそれは日本人の「さが」のように続いている。

 これから十日未満の選挙戦で、小生の予想が見事にはずれることを願う。
私は自公与党にあらがう投票を投ずる。選挙後に日本が本格独裁政治に入っていっても、私は静かに声を低く、抵抗し続けようと思う。

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「資料」
孫崎享のつぶやき
危機に大政翼賛会的になる日本の国民。日米開戦、満州国承認、国会はほぼ全会一致で推進
2014-12-05 07:363




日本は今、歴史の深刻な岐路にある。

昨年2 12月23日天皇陛下が80歳の誕生日に際して、「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました」と言われたが、日本は今、「守るべき大切なもの」としての平和と民主主義をすてようとしている。

原発の再稼働、
消費税増税、そして法人税の減額、
TPpによって、ISD条項で国家主権をなくしていく、
秘密保護法で、「報道の自由が制限されていく、
何を見ても危機的状況にある。

安倍政権がうりであった「アベノミクス」でも失敗し、現在日本の経済は景気後退の段階に入った。
本来ならこの安倍政権の動きに、国民が「まった」をかけるのはもっとも自然である。
しかしどうも逆であるらしい。
今度の選挙で自民党が大勝するという憶測が流れている。

危機であり、本来違う流れが出て来るべきこの時に自民党が議席を伸ばすという可能性をどう理解したらいいか。
私は今、日本は何故真珠湾攻撃という愚かな選択をしたかを勉強している。
日米開戦という国家としての自殺行為をした際、国会はほぼ全会一致でこれを支持した。
それ以前、日本軍部は満州国をつくり、国際的非難をうけ、国際連盟から脱退した。満州国を承認すべしと議会は全会一致で承認した。

危機になればなるほど一致して進むべきでない方向に進む。
無理筋の時には政府、権力は締め付ける。
日本国民はこの締め付けに弱い。

『日本の禍機』という名著がある。朝河貫一(元エール大学教授)が日露戦争後、日米開戦の危険を警告した、その人が戦争直後、1946年書簡に次を書いた。
・日本人が今までになかった惨禍を招いたのは、日本人の常習となっている妥協や、盲従によるものでした。
・もし日本人が偉大な民族になろうとすれば、結果に関わりなく、国に対してであれ、誰に対してであれ、自らの堅い信念に基づいて主張しなければならない。
・米国における長い生活で、個人的な理由で一度も妥協したことはありません。私の周囲が皆屈服した時でさえ、時に頑なに孤立を通したものです。

 もし日本が真の民主主義を願うなら、とりわけ民主主義の政治形態は、市民一人一人が良心に対する危機感を強くし、個人的な責任を果たすことである。「堅い信念に基づいて主張する」重要性を日本国民、真珠湾のように愚策の道をひたすら突き進むようだ、

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無理が通れば道理は廃る~沖縄県知事選

2014-11-15 16:06:55 | 社会・政治思想・歴史
【琉球新報フォロワーズ】
県知事選あす投開票 竹富はきょう繰り上げ投票
2014年11月15日




(左から)街頭演説で支持を訴える下地幹郎氏=14日午後1時ごろ、宜野湾市普天間 街頭演説で支持を訴える喜納昌吉氏=14日午後5時15分ごろ、那覇市泉崎 街頭演説で支持を訴える翁長雄志氏=14日午後4時15分ごろ、那覇市おもろまち 街頭演説で支持を訴える仲井真弘多氏=14日午後3時15分ごろ、那覇市寄宮


 県内最大の政治決戦となる第12回県知事選は15日、選挙戦の最終日を迎える。無所属新人で元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)、無所属新人で元参院議員の喜納昌吉氏(66)、無所属新人で前那覇市長の翁長雄志氏(64)、無所属現職で3選を目指す仲井真弘多氏(75)=自民、次世代推薦=の4候補は14日、早朝から街頭に繰り出して有権者に支持を訴えた。竹富町では15日に繰り上げ投票が実施される。
 選挙戦最終日の15日は、下地氏が午後6時から那覇市のサンエー那覇メインプレイス前で、喜納氏が夜に同市牧志のライブハウス「チャクラ」で打ち上げ式、翁長氏が午後6時半から同市の県民広場前で必勝大集会、仲井真氏が午後7時から同市のむつみ橋交差点で打ち上げ式を開き、選挙戦を締めくくる。
 下地氏は14日、国道58号交差点で支持者が早朝行った手振り作戦などで有権者にアピール。「基地だけが争点ではない。知事になって貧困問題を解決する」と訴えた。午後は中部を自転車で遊説して回った。
 喜納氏は午後、那覇や名護などを中心に3回の街頭ライブを実施して、「沖縄が辺野古問題で揺れている。承認の取り消しで日本やアジアに平和を発信していく」と訴えた。午前は伊江島で遊説した。
 翁長氏は那覇市内の住宅街を遊説し、有権者と握手して回った。商業施設が立ち並ぶ新都心地区で「米軍用地の返還後、新都心の雇用は100倍に増えた。基地は経済発展の最大の阻害要因だ」と訴えた。
 仲井真氏は、那覇市を中心に6カ所でスポット演説をしたほか、企業訪問するなど精力的に活動した。夜は浦添市内の演説で「基地の早期返還で交通体系と基盤を整備して発展につなげよう」と支持を訴えた。
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私見
 選挙結果はわからない。しかし、今回のオナガ雄志陣営の闘いは日本共産党から自民党良識派保守層までの国民的な統一の形態を探る重要な政治戦線の進歩である。
 選挙の結果とともに、詳しい投票分析をすると、衆院選への見通しが深まるかもしれない。
 オナガ陣営には、大義と道理がある。
安倍=仲井真陣営が当選すれば、「無理が通って道理は廃る」世の中だ。