4月16日、滋賀県警近江八幡署は、市内のスーパーマーケットでいなり寿司を万引きした疑いで逮捕した女性(74)について、誤認逮捕だったと発表した。
女性は13日午前11時10分ごろ、署員に現行犯逮捕され、勾留された。女性が釈放されたのは16日夜のことで、拘束時間は約82時間にも及んだという。
朝日新聞は、以下のように報道している。
《同店関係者が、女性が売り場でいなりずしパックをカバンに入れるのを目撃したとして署に通報した。女性は逮捕後、「知人の男性からもらったもの」として、容疑を一貫して否認していたという。
署が16日に女性の知人の男性に事情を聴いたところ、知人が同店で購入したいなりずしを店内の休憩スペースで女性に渡していたことが判明。当日のスーパーの在庫数と販売数の合計も一致したことから、16日午後9時25分ごろ女性を釈放した》
このニュースにSNS上では、
《誤認逮捕は仕方ないとしても3日も拘留させたって長すぎない?しかもいなり寿司で…》
《そりゃ、ひどい。万引きとか窃盗の現場を押さえて逮捕しているのかと。在庫確認にもそんなにかかるの》 《
知人に確認するだけで何で3日も拘留するんだよ!》
など、警察批判の投稿が寄せられている。
確かに、知人に確認するなどの裏付け捜査に、なぜ3日もかかったのか?
杉中高広・近江八幡署副署長に電話で話を聞いた。
本誌:報道を見ますと、女性がスーパーマーケットで万引きしたとお店から通報があったと。女性が売り場でいなり寿司パックをカバンに入れるのを目撃したと通報があったのですが? 副署長:通報自体は「万引きした女性が店内にいます」という内容でした。
本誌:いなり寿司パックをカバンに入れるのを目撃した、という通報ではないのですね? 副署長:そうですね。通報自体は「万引きした女性がいま店内にいます」ですね。
本誌:それで、署員が駆けつけて、防犯カメラの映像を確認したところ、女性が食品売り場で商品を手に取ったり、何かをカバンに入れる様子が映っていたのを確認したと? 副署長:逮捕前には、そこまで確認できていないんです。
本誌:逮捕前はどういう状況だったのですか? 副署長:逮捕前はですね、女性の動きを目撃していた店舗の関係者から事情聴取しまして。 本誌:それは万引きGメンの方? 副署長:ちょっとそれは……。店舗の関係者ということで。まぁ、一般の方ではないということです。それで、その話と、女性のカバンのなかにお店で売っている商品が入っていた状況から、万引きと疑うに足ると判断できたので。それで逮捕したということです。
本誌:女性が、知人の男性からもらったと主張したのはいつの段階ですか? 副署長:それは逮捕した後、弁解録取(警察署へ連行後、逮捕された被疑者の弁解を聴く手続)とか取り調べに入ってからですね。
本誌:女性は逮捕時に「これは知人からもらったものですよ。万引きしていませんよ」とは言わなかったのですか? 副署長:逮捕したときには「いや、知らん。してへん」と。そのときにはもらったものとは言わなかった。弁解録取のときですね。
本誌:逮捕時に「もらったもんや」という言い方はしていなかったのですね? 副署長:はい。 本誌:報道では、3日後の16日に女性にいなり寿司を渡した男性に事情を聴いたとありますが、なんで時間がかかったのですか? 副署長:女性が「男性にもらった」と言ったんですけど、「加賀中央に住んでいる知らない人にもらいました」と言うとるわけなんですね。加賀中央というのはですね、ちょっとそのときは捜査員にもはっきりわからなくて。捜査していくうちに、八幡市内にある加賀中央というバス停付近に住んでいらっしゃる方のようだと。女性は当初から、男性の名前は知らず、たまに顔を合わす顔見知り程度の人やと。
本誌:それで男性を探し当てるのに時間がかかった? 副署長:そうですね。はい。 本誌:探し始めて、ようやく16日にわかったと? 副署長:16日の夕方に男性に話を聴けたという。
本誌:どうやって割り出した? 副署長:防犯ビデオを見直しますと、犯行というか、そう思われる時間の前に、店内で男性と一緒にいる姿が映っていた。その男性を追いかけていくと、どの商品かはわからないですが、なにか商品を購入していると。そこで店の会員証を使っていることがわかりまして、店に照会してようやくわかったということです。
本誌:男性の名前と住所がわかったのですか? 副署長:どこまでわかったのかはわかりませんが、連絡が取れる程度にはわかったと。16日にわかって、その日に電話で聴取しました。 本誌:そこで男性は、自分が渡したと証言したのですね? 副署長:そうです。男性も女性の名前は知らず、顔見知り程度。「確かにいなり寿司のパックを渡しましたよ」ということで、供述が合うなとなりまして。
本誌:お店の在庫と販売数が一致したとありますが、その前にスーパーは、在庫と販売数の確認はしていなかったということですか? 副署長:そうですね。ちょっとそのへんもウチが遅れている部分もあったかと思うんですが、並行してスーパーにも確認して、在庫数と販売実績が矛盾のない結果になりましたので。
本誌:スーパーのほうに、売れた数と在庫の数を数えてくれみたいなことを、13日に言わなかったのですか? 副署長:その日には、あれですね。
本誌:在庫等の確認をしてくれと言ったのはいつなんですか? 副署長:それもですね。16日、詳しいのはちょっとわからないですが。
本誌:男性が「渡しましたよ」と言った後に在庫を確認してもらった? 副署長:後ではないですけども。男性が供述したころに、数が合っていると判明したと。それで嫌疑なしになりました。女性の方には、経緯を説明して、謝罪したうえで釈放しました。
本誌:親族の面会などはありましたか? 副署長:そこまではちょっと存じ上げていないのですが……。 副署長は「逮捕された方には心からお詫びを申し上げます。しかるべき調査をしたうえで、再発防止を図って参ります」とコメントしている。
感想;
あまりにもレベルの低い滋賀県警近江八幡署ですね。
こんなことがあると、一生懸命に頑張っている他の警察官が気の毒です。
「きっと滋賀県警はレベルが低いから、こういうことが起きた」
と思う人が多いと思います。
それと大型店のスーパーとのこと。
なぜ名前をださないのでしょう?
あまりにも、お客様に対して失礼です。
「お客さまを見たら泥棒を思え!」と社員教育しているのでしょうか。
社員の問題ではなく店の責任者の問題ですね。
イオン近江八幡店が濃厚かとの記事がネットにありました。
もしこれが誤認だとすると責任はどうなるのでしょう。
単に推測だけです。
今回は逮捕してかつ80時間の拘束までしています。
謝罪したでは済まないように思います。
きちんとお店の責任者は謝罪会見し、対策をあげてやって欲しいものです。
滋賀県警もきちんと本人とその家族に謝罪した後、謝罪会見をすることがまずはやることではないでしょうか。
裁判で訴えたら、心的なショックと身体への影響をいくらで試算してくれるのでしょうか。