・「敗軍の将、兵を語らず」の兵は部下のことではない?
「兵法」の「兵」
・「さいさきが悪い」というのは、どこが変?
「さいさき」は漢字で「幸先」だから、後に続くのは「いい」でなくてはならない。
・下手くそな役者のことを、なぜ、大根というか?
どんな食べ方しても、どんなにたくさん食べてもお腹を壊さないことだ。絶対に当たらないのだ。
・あたたかい部屋を漢字で書くと、「暖かい部屋」か「温かい部屋」か?
暖かいはおもに気温、温かいは物の温度を表すと覚えておいてもいい。
・刺身はどう見ても切り身なのに、なぜ「刺す」か?
一般の人には何の魚かわらない。そこで、昔は、魚の尾鰭を切って身に刺して出した。だから「刺身」というのだ。
・「その一言で夫婦の絆が深まった」は間違い。どこが?
絆とは牛馬をつなぎとめる綱のことで、それが「人と人との結びつき」に転用されたものだが、綱だから深くはならない。「強くなる」「太くなる」「固くなる」という言うべきである。
・「五里夢中」と書いたので間違い。なぜ?
「五里霧中」
・「袖振り合うも多少の縁」は間違い。どこが?
「他生」
・嫌な相手を「虫が好かない」というが、この虫は何の虫?
(道教では)人体には3匹の虫が住みつき、いつもその人を監視している。そして、時々抜け出し大帝のもとにむいて、その人の行状を報告するのである。日本では、江戸時代になって、この3匹に、それぞれ3匹の仲間がいるとし、合計9匹の虫が体内で蠢(うごめ)いて快、不快、上機嫌、不機嫌などの感情(や意識)を引き起こすと考えられた。
そこから。「虫が好かない」「腹の虫がおさまらない」「虫酢走る」「虫の知らせ」「虫がいい」「泣き虫」「弱虫」などの言葉が生まれた。
・「志望校に合格して有頂点になる」は間違い。なぜか?
「有頂天」
・なぜ、別れる時の挨拶は「さようなら」か?
「左様(然様)ならば、おいと申す」と言っていた。その言葉が省略され「左様なら」だけが残ったのである。
・「なおざり」と「おざなり」を上手く使い分けられるか?
なおざりは等閑と書く漢語で、なすこともなくうかうかと過ごすこと。
一方、おざなりは漢字で御座なりと書き、その場しのぎでいい加減にやることである。
・酔っぱらうことをなぜ「トラになる」というか?
昔、酒のことを竹葉といった。そして、竹藪につきものの動物はトラだから。
・「今年は台風の当たり年」というのは、少しおかしい。なぜか?
「当たり年」は、本来、果物の収穫順調なことを指してzいうのであって、そこからいいことがたくさん起こった時に使う。
・夫婦の縁を結ぶ目に見えない絆を、なぜ「赤い糸」というのか?
中国・北宋の説話集『太平広記』の「赤い糸」
https://mag.japaaan.com/archives/173088
「小指には運命の赤い糸…」の伝承の起源は中国の摩訶不思議な恋物語にあった?
・「君は僕にとってかけがいのない人だ」はちょっと変?
「かけがえのない人」
「かけがえ」とは「掛け替え」で、床の間の、掛け軸の「掛け替え」のこと。「掛け替えがない」のだらか、他のものにかえられないということだ。
「かけがえのない人」は、だから、とても大切な人である。これに対し、「かけがいのない人」は「賭けるほどの甲斐がない人」だから、どうでもいい人だ。
・「あの人の話は、いつも口先三寸だ」は間違い。なぜ?
「舌先三寸」
・常識はずれを無茶というが、「茶」が無いことがなぜ常識はずれか?
昔から、日本人の習慣として、お客が来たたお茶を出して接待するのが常識になっている。だから、用件に気を取られ、うっかりお茶をださないと「著もださない!」とその非常識を責められた。そこから常識はずれを「無茶」というようになった。
・操業が古いだけの店を「老舗」とはいわない?
「しにせ」は大阪で使われていた「仕似せる」が語源の言葉だ。
これは文字通り真似ること、すなわち、セインぞ代々の商売のやり方をそのままに守っているという意味である。そうすることで客の信用が築かれ、おのずと店が長く続く。古いだけで、儲けのために商売のやり方をその時々で買えた見せ(企業)は、老舗と言わない。
・皇居吹上御苑の入り口を、なぜ半蔵門というか?
江戸時代には、この門の前部に伊賀忍者の棟梁・服部半蔵の屋敷があり、一朝有事の時は、半蔵が守ることになっていたので半蔵門と呼ばれた。
・あの人はいつも「的を得た発言をする」は、どこが変?
「的を射る」
・結婚式の祝辞でよく聞かれる「鴛鴦(えんおう)の契り」とは?
・四字熟語の「自我自賛」は明らかな間違い。なぜ?
「自画自賛」
・「あの言い方には怒り心頭に達した」は間違い。どこが?
「怒り心頭に発する」
・この四字熟語「画竜点晴(がりょうてんせい)」はどこが間違っているか?
「晴」ではなく「睛」、「睛」はひとみである。
・ヒマワリの花は本当に太陽の方を向いて回るか?
ヒマワリは、太陽の無機に首を回す不思議な花ということでつけられた和名だが、この動きはつぼみの期間の成長期だけの現象で、花側咲くと動かなくなる。
・「寸暇を惜しまず勉強した者は合格する」は間違い?
「寸暇を惜しんで」である。
・「箱根では大名行列の催しが古式ゆたかに行われた」は間違っている?
「古式ゆかしく」
・「みんなに激を飛ばす」は、気持ちがわかるが字が違う?
「檄を飛ばす」
・「焼けぼっ栗に火がつく」はこれでいいのだろうか。どこがおかしい?
「焼けぼっ杭(くい)
・「インド株でぼろ儲け。濡れ手に泡だったよ」はどこが変?
「粟」
・「進退谷まる」と書いて「しんたい〇〇まる」と読む。何と読むか?
「きわまる」
・人にこびへつらう人を、なぜ「ゴマすり」というか?
すり鉢で擂り粉木を使ってゴリゴリつぶした。すつと凹んだところにつぶれたゴマがこびりつく。その容姿が、むやみに他人に追従する人物に当てはまるようだというので「ゴマすり」という言葉が生まれた。
・希望者が多いことを「目白押し」というが、なぜ目白か?
小鳥のメジロである。この鳥は枝に横一列に止まり、まるで大勢で押しくらまんじゅうしているように見えることがある。これを目白押しと。
・バカのことを、なぜアホウというか?
アホウは漢字で阿呆と書くが、もともとは阿房(あぼう)だった。阿房とは阿房宮(きゅう)のことで、秦の始皇帝が転嫁を統一した後、建造した巨大宮殿である。・・・
「後宮の美紀3,000人」だ。この史実から、日本では、はたはずれにバカなことをする者を「阿房」というようになり、さらに関西地方では、「阿保」と字を書きかえて使われるようになった。
・人生の栄枯盛衰ははかないという故事は「一睡の夢」でいいか?
ご飯が炊き上がらないくらいの短い間だからこれは「一炊の夢」書くのが正解だ。「「盧生の夢」「邯鄲の夢」ともいうが、一睡の夢」は間違いだ。一睡の夢」は間違いだ。
・なかなか結末に至らないことを長丁場というが「丁場」とは?
丁場は、江戸時代の、宿場と宿場のことである。その距離はマチマチだが、時に遠いところを、駕籠かき人や飛脚が「長丁場」といっていた。
・「あの人が社長だとはゆめゆめ思わなかった」はよくない言い方。なぜか?
「ゆめゆめ」は漢字で「夢々」ではない。「度々」だ。だから、「ゆめゆめ思わなかった」は「夢にも思わなかった」とはならない。「努」は「けっして」という副詞なので、「努々」は「けっしてけっして」だ。だから禁止表現の「してはならない」が次に続く。「あの人が社長でないとはゆめゆめ思ってはならない」ならいい。あるいは素直に「あの人が社長だとは夢にも思わなかった」でもいい。
・キリスト教ではなぜ、お祈りの後「アーメン」というのか?
「然り!(その通りだ)とだけいって済ますことにした。そのヘブライ語(ユダヤ人の母語)が「アーメン」である。これがそのまま、古代ユダヤ教から派生したキリスト教にも受け継がれた
・「社長は多忙で取りつく暇もない」は間違い。どこが?
「取りつく」とは「取りすがる」だから、「暇に取りすがる」では意味が成り立たない。正しくは「取りつく島がない」だ。
もともとは広い海で、船頭が、船を寄せておく島のないことをいい、そこから相手がつっけんどんなことにも使うようになった。
・「このたわけもの!」と人をののしるが、「たわけ」とは?
「たわけ」を漢字で書くと「田分け」である。
何人もの子どもに田を分けてやると、一人の面積は小さくなる。その子が自分の子どもに分けるとさらに小さくなり、さらにとどんどん小さくなって、とうとう農業を続けられなくなる。
だから「田分け」は愚か者のすることであり、そこから、「たわけもの」という言葉ができた。
・「前者の轍を踏まないように頑張れ」には間違いがある?
「前者」がダメ・「前車の轍を踏まない」だ。轍とは車輪の跡で、「前車の轍を踏む」とは、前に通った車の跡をそのままなぞることだ。そのままなぞるのだから、前の人と同じ過ちを繰り返すことになる。だから踏まない、のだ。
・相談することを「打合せ」というが、なぜ「打つ」か?何を打つのか?
コンサートでは、演奏が始まる前に音合わせが行われる。オーケストラえはコンサートマスターのバイオリンにみんなが音程を合わせる。雅楽でも演奏前に、打楽器を打ち鳴らし、弦楽器、管楽器の調子を合わせる。これが「打合せ」だ。
感想;
全部で286個が取りあげられていました。
日本人なのに日本語知らない、間違って使っているとつくづく思いました。
また、その言葉の語源を知ると面白いですね。
阿呆と馬鹿は関西と関東ではニュアンスが違います。
関西で阿保とは”愛らしい”ニュアンスもあります。
桁違いのこと、想像できないことをするからの意味があったのでした。
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