「まともに生きてねぇ奴が、まともに生きてる奴を非難するのはおかしいだろおっ!
一番参っちゃってるのは麻木の方なんだよ。昔の仲間が犯罪者になってこんな所に来るなんて思ってなかったんだから。仲間裏切っているのはお前の方じゃねぇか。
もうこの辺にしましょう……でも飛田さんね…………もし夕べ、麻木が怪我でもしてたら、こんなもんじゃ済まなかったですからね」
今回は、この久利生の台詞に尽きる。悔しいが、かっこいいぞ!(さすが、私のライバル…石、投げないで!)
(忘備録として、状況を説明しておくと)
被疑者・飛田(麻木のヤンキー時代の仲間)を追求する麻木に対して、
飛田が麻木に向かって「調子こいてるんじゃねぇぞ!昔は俺らの仲間だったじゃねぇか!」と怒鳴ったのに対して、久利生が発した言葉。
被疑者の仲間(ヤンキーの時代の仲間)に襲われかけた時、駆けつけてきた久利生にしがみつく北川さんは可愛かった。
現在の自分を認めてもらい、危機を救われ、被疑者の麻木を責める言葉に対して庇い、撥ねかえす久利生。麻木、惚れちゃうんじゃない?
★今話の久利生の信念
「過去はどうあれ、今をしっかり生きていることが大事」
Ⅰ麻木に対して
麻木にとっては、元ヤンキーは“触れられたくない過去”。しかし、久利生はそんな彼女の様子に無頓着にほじくり、からかう。
イジリ過ぎのように思われるような久利生の言動だが、久利生にとっては「今をしっかり生きていることが肝心で、過去は重要ではない」からで、ヤンキーであった過去は恥じる(隠す)ことではないという考えからなのかもしれない。
とは言え、麻木の元ヤンキーという設定には無理を感じる。
「地方都市にいる一番かわいい女の子はマイルドなヤンキーになる」という法則も苦しい。
≪そういうものなのかな?≫と納得してもいいが、嫌々ヤンキーをしていたのか、性に合っていたのか(楽しんでいたのか)が、イマイチはっきり分からなかった。一応、友達や彼もいたみたいだが、“下っ端”と呼ばれていたようだ。
そういう微妙な状況だった彼女が、「仲間を売るのか!」と責められたり、「最悪ですね。昔の仲間にこんな形で再会するなんて」と漏らされても、響きが小さい。
それはともかく、たまたま検察事務官という職を知って、勉強して試験を受けてみたら合格した。成りたくて成ったわけでも、正義の熱い気持ちもなかったと漏らす麻木に対し、
「でもいいんじゃないの。仕事はちゃんとしているし。昔の仲間にあんなこと言われても、お前ブレてなかったもんな」と、現在の彼女を認める。
Ⅱ挫折のエリート宇野に対して
現役で東大に入り、司法試験も一度で合格した宇野検事は、エリート意識が高かった。
しかし、バブル時代にたくさん遊んだように見える美鈴に敗北感を感じ、その上、久利生が中卒で検事になっていること、麻木の元ヤンキーの過去を知り、今までの生き方に疑問を感じてしまった。
自信を無くしている宇野に対し、久利生は、
「宇野君は変わらなくていいんじゃない。今のまんまで」と、普通の言葉を投げかける(←宇野の感じ方)
久利生にしてみれば、宇野の過去は立派だし、今もしっかり仕事をしているので、変わる必要がないと考えたのであろう。
そして、冒頭の久利生の言葉を聞き、さらに劣等感を感じてしまった宇野は、久利生のファッションをまねるという暴挙に出てしまった。(これは今話のオチ?宇野の挫折感は今後も続くのだろうか?)
さて、“京都地検の女”として、中村美鈴(大塚寧々)がゲスト出演。
「意味が薄い美鈴の登場」という声もあるようだが、上述の宇野検事の挫折感・敗北感を味わわせる意義があった。見かけが“バブル期に遊んでいた女”に敗れるというのがミソなのである。
しかし、美鈴は口八丁で手強い被疑者にどうやって罪を認めさせたのか?
美鈴は、犯行の手口を説明していたが、「伊達に十何年も検事やっていない。いろんな手がある」と言うだけで、どうやって被疑者に自供させたのかは明かされなかった。不満である。
★その他の疑問、不満
・警察は、マンホール窃盗犯の余罪を追及・捜査しなかったのかが疑問
・美鈴を巡って張り合う末次事務官(小日向文世)と小金沢事務官(温水洋一)が鬱陶しかった
★どうでもいい思い出
今回、元ヤンキー疑惑が事実であったことが判明したが、個人的には、「火星に代わって折檻よ!」と赤いハイヒールのスケバン、否、セーラー戦士の過去を思い出してしまった。
【ストーリー】番組サイトより
城西支部に京都地検から女性検事が出張してくる。その検事は、久利生公平(木村拓哉)や遠藤賢司(八嶋智人)、末次隆之(小日向文世)には懐かしい仲間、中村美鈴(大塚寧々)だった。美鈴には事務官の小金沢克雄(温水洋一)が同行している。宇野大介(濱田岳)が取り調べている健康器具詐欺の被疑者、土井垣次郎(西村和彦)が、関西でも同じ犯罪を行っていたため、美鈴はそちらの件での取り調べを行うことになる。
一方、久利生は麻木千佳(北川景子)とマンホールの蓋を盗もうとして逮捕された男を取り調べ。男は素直に犯行を認めた。しかし、久利生は逮捕から3日しか経過していないのに、男に寄せられた多くの減刑嘆願書が気にかかる。そんな取り調べ中、男がいきなり千佳を呼び捨て。千佳とその男はかつての知り合いだった。
宇野は口八丁な土井垣の取り調べに大苦戦。ところが、美鈴が土井垣を取り調べると、あっさりと詐欺を認めさせてしまった。美鈴の華麗な取り調べに、宇野は負けたとショックを受ける。
久利生と麻木はマンホール窃盗のお出かけ捜査。案内の警察官によると、付近では他にもマンホールの盗難があり、公園からは金属性の滑り台も盗まれていた。久利生は共犯者を疑い、嘆願書を書いた人に話を聞きに行く。その中にも、かつての仲間がいたため千佳の素性は次々と明るみに。そんな捜査中、久利生と別れた千佳が何者かに襲われてしまう。
一番参っちゃってるのは麻木の方なんだよ。昔の仲間が犯罪者になってこんな所に来るなんて思ってなかったんだから。仲間裏切っているのはお前の方じゃねぇか。
もうこの辺にしましょう……でも飛田さんね…………もし夕べ、麻木が怪我でもしてたら、こんなもんじゃ済まなかったですからね」
今回は、この久利生の台詞に尽きる。悔しいが、かっこいいぞ!(さすが、私のライバル…石、投げないで!)
(忘備録として、状況を説明しておくと)
被疑者・飛田(麻木のヤンキー時代の仲間)を追求する麻木に対して、
飛田が麻木に向かって「調子こいてるんじゃねぇぞ!昔は俺らの仲間だったじゃねぇか!」と怒鳴ったのに対して、久利生が発した言葉。
被疑者の仲間(ヤンキーの時代の仲間)に襲われかけた時、駆けつけてきた久利生にしがみつく北川さんは可愛かった。
現在の自分を認めてもらい、危機を救われ、被疑者の麻木を責める言葉に対して庇い、撥ねかえす久利生。麻木、惚れちゃうんじゃない?
★今話の久利生の信念
「過去はどうあれ、今をしっかり生きていることが大事」
Ⅰ麻木に対して
麻木にとっては、元ヤンキーは“触れられたくない過去”。しかし、久利生はそんな彼女の様子に無頓着にほじくり、からかう。
イジリ過ぎのように思われるような久利生の言動だが、久利生にとっては「今をしっかり生きていることが肝心で、過去は重要ではない」からで、ヤンキーであった過去は恥じる(隠す)ことではないという考えからなのかもしれない。
とは言え、麻木の元ヤンキーという設定には無理を感じる。
「地方都市にいる一番かわいい女の子はマイルドなヤンキーになる」という法則も苦しい。
≪そういうものなのかな?≫と納得してもいいが、嫌々ヤンキーをしていたのか、性に合っていたのか(楽しんでいたのか)が、イマイチはっきり分からなかった。一応、友達や彼もいたみたいだが、“下っ端”と呼ばれていたようだ。
そういう微妙な状況だった彼女が、「仲間を売るのか!」と責められたり、「最悪ですね。昔の仲間にこんな形で再会するなんて」と漏らされても、響きが小さい。
それはともかく、たまたま検察事務官という職を知って、勉強して試験を受けてみたら合格した。成りたくて成ったわけでも、正義の熱い気持ちもなかったと漏らす麻木に対し、
「でもいいんじゃないの。仕事はちゃんとしているし。昔の仲間にあんなこと言われても、お前ブレてなかったもんな」と、現在の彼女を認める。
Ⅱ挫折のエリート宇野に対して
現役で東大に入り、司法試験も一度で合格した宇野検事は、エリート意識が高かった。
しかし、バブル時代にたくさん遊んだように見える美鈴に敗北感を感じ、その上、久利生が中卒で検事になっていること、麻木の元ヤンキーの過去を知り、今までの生き方に疑問を感じてしまった。
自信を無くしている宇野に対し、久利生は、
「宇野君は変わらなくていいんじゃない。今のまんまで」と、普通の言葉を投げかける(←宇野の感じ方)
久利生にしてみれば、宇野の過去は立派だし、今もしっかり仕事をしているので、変わる必要がないと考えたのであろう。
そして、冒頭の久利生の言葉を聞き、さらに劣等感を感じてしまった宇野は、久利生のファッションをまねるという暴挙に出てしまった。(これは今話のオチ?宇野の挫折感は今後も続くのだろうか?)
さて、“京都地検の女”として、中村美鈴(大塚寧々)がゲスト出演。
「意味が薄い美鈴の登場」という声もあるようだが、上述の宇野検事の挫折感・敗北感を味わわせる意義があった。見かけが“バブル期に遊んでいた女”に敗れるというのがミソなのである。
しかし、美鈴は口八丁で手強い被疑者にどうやって罪を認めさせたのか?
美鈴は、犯行の手口を説明していたが、「伊達に十何年も検事やっていない。いろんな手がある」と言うだけで、どうやって被疑者に自供させたのかは明かされなかった。不満である。
★その他の疑問、不満
・警察は、マンホール窃盗犯の余罪を追及・捜査しなかったのかが疑問
・美鈴を巡って張り合う末次事務官(小日向文世)と小金沢事務官(温水洋一)が鬱陶しかった
★どうでもいい思い出
今回、元ヤンキー疑惑が事実であったことが判明したが、個人的には、「火星に代わって折檻よ!」と赤いハイヒールのスケバン、否、セーラー戦士の過去を思い出してしまった。
【ストーリー】番組サイトより
城西支部に京都地検から女性検事が出張してくる。その検事は、久利生公平(木村拓哉)や遠藤賢司(八嶋智人)、末次隆之(小日向文世)には懐かしい仲間、中村美鈴(大塚寧々)だった。美鈴には事務官の小金沢克雄(温水洋一)が同行している。宇野大介(濱田岳)が取り調べている健康器具詐欺の被疑者、土井垣次郎(西村和彦)が、関西でも同じ犯罪を行っていたため、美鈴はそちらの件での取り調べを行うことになる。
一方、久利生は麻木千佳(北川景子)とマンホールの蓋を盗もうとして逮捕された男を取り調べ。男は素直に犯行を認めた。しかし、久利生は逮捕から3日しか経過していないのに、男に寄せられた多くの減刑嘆願書が気にかかる。そんな取り調べ中、男がいきなり千佳を呼び捨て。千佳とその男はかつての知り合いだった。
宇野は口八丁な土井垣の取り調べに大苦戦。ところが、美鈴が土井垣を取り調べると、あっさりと詐欺を認めさせてしまった。美鈴の華麗な取り調べに、宇野は負けたとショックを受ける。
久利生と麻木はマンホール窃盗のお出かけ捜査。案内の警察官によると、付近では他にもマンホールの盗難があり、公園からは金属性の滑り台も盗まれていた。久利生は共犯者を疑い、嘆願書を書いた人に話を聞きに行く。その中にも、かつての仲間がいたため千佳の素性は次々と明るみに。そんな捜査中、久利生と別れた千佳が何者かに襲われてしまう。