英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒season10』 第12話 「つきすぎている女」

2012-01-20 22:50:44 | ドラマ・映画
 "ついてない女"こと月本幸子(鈴木杏樹)が再々登場。
 出所後、つつましく暮らそうとしたが、なぜか、仕事も収入も恵まれ、景気の良い外食産業の若社長にプロポーズまでされてしまう。
 「私がこんなについてる筈がないんです!」
 「これは絶対におかしい。何かの陰謀ではないでしょうか?」
 いろいろ不審な点はあるが、幸子の被害妄想なのでは?

 結局、彼女の疑心暗鬼であったが、単なる勘違いではなく、前任の家政婦の失踪は大金の持ち逃げ、その大金というのは急遽引退した若社長の父(前社長)の脱税による裏金、幸子がつけられている気がしたのは、暴力団の部下がつけた見張りだったと、それなりの原因があった。
 結果的には、かなりの幸運を逃したことになり、幸子は「ついていたのか?ついていなかったのか」……結局、「おっちょこちょいな女」という結論に落ち着いたのは笑えた。

 それに加え、右京(水谷豊)のスランプが浮上。
 と言っても、信用金庫のお歳暮、前社長の書斎の床下、犬小屋の落書きなどから、真相にたどり着いてしまう。「腐っても右京」だった。
 その右京のスランプの原因は、日常習慣の喪失…花の里の閉店にあり、新女将に幸子がおさまるというオチだった。スランプ?も解消。
 そのスランプの原因を力説する尊(及川光博)が「角田課長のように、毎日、奥さんに奥さんに罵倒されているご主人は」……「罵倒」って(笑)。
 一番気の毒だったのは、若社長。
 すごくいい人だったのに、暴力団の手下にボコボコに殴られ、父親は脱税しており、カルト教団に入ってまで探した前家政婦はとんでもない女だった。父子そろって、女を見る目がないのは、この先心配。

 姐さん(幸子)に惚れた服役中の男も騒動の因の一端だったが、決死の告白も、瞬殺の撃沈!そのあまりの撃沈ぶりには笑ってしまった。


 こういう妙な展開もいいですね。面白かったです。藤原エイブラハム美佐男という名前も笑えた。



【ストーリー】(番組サイトより)
 "ついてない女"こと月本幸子(鈴木杏樹)が刑期を終えて出所。
 右京(水谷豊)に「助けてください」という連絡が入った。出所後、清掃業者に就職。仕事ぶりが評価され外食チェーン社長・間宮(田中壮太郎)の専任家政婦に。その後、寮代わりにと立派なマンションまであてがわれる。料理が店の新商品に採用されるなどし、商品開発担当として正社員に!さらには若くてイケメンの社長・間宮からプロポーズまで…。
 幸子は右京に「私がこんなについているはずがない」と訴える。さらに間宮から入室を禁じられている書斎に何か恐ろしいものが隠されているはずだと指摘するが、それでも動こうとしない右京に失望した幸子は、「杉下さん、何か変わりましたね!」と言い捨てて帰る。
 右京本人も、「最近なんとなく調子が出ない、頭が冴えない…」と言い始めてしまう。どうやら右京はスランプのようだ…。

 幸子に巡ってきたこの"ツキ"は本物なのか、それとも誰かの陰謀なのか!?
 今回は頭の冴えない右京が尊(及川光博)とともに捜査をする!
 さらに驚愕の展開がラストに待ち構える!


ゲスト:鈴木杏樹

脚本:古沢良太 監督:近藤俊明
コメント (4)
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将棋雑感 ~解説者と聞き手②~

2012-01-19 19:44:59 | 将棋
間が空いてしまいましたが、『解説者と聞き手①』の続きです。

 前回は、形勢判断の誤った解説は、その将棋の価値(内容)を歪めてしまう。例えば、A棋士が微差のリードを保ち続け、そのまま勝ち切ったという将棋があったとします。しかし、解説者が形勢を見誤り、「優勢であったBが最後に間違え、逆転負けした」という解説をしたとしたら、観戦者は「Bが惜しい将棋を落とした」とか「AはBのミスに救われ勝ちを拾った」という記憶が残ります。実際はAの会心譜であったのにもかかわらず。
 こういう状況は、避けて欲しいと、力説しました。で、今回は「こういう解説(解説者)は困るなあ」と思い浮かぶ例を挙げてみたいと思います。

 まず、思い浮かぶのは年が明けて開幕した王将戦(久保王将・棋王×佐藤九段)の第1局。
 この将棋は、序盤、玉自ら5筋の歩を死守する▲5七玉から、佐藤九段が奔放、自在の指し回しで局面をリードし徐々にリードを広げるという会心譜であった。しかし、控室の評価は揺れていた。特に、△3三歩と先手の3四の銀を仕留めた辺りは、銀得の久保二冠が有望との声も出ていた。
 中盤以降は佐藤九段が優勢との評価が固まりつつあったが、終盤、久保二冠の中央突破が受けにくくなると、俄然、形勢が怪しくなってきたとのコメントも記されていた。実際は、中央突破は肩透しの形となり、佐藤九段が順当に勝ち切った。(佐藤九段の素晴らしい指し回し、出来れば他の記事で取り上げたいです)
 この辺りの解説のあやふやさは、ネット中継における解説(コメント)の体制が不明で、安易に責めることはできない。解説料を貰っての解説ならば、責任を負わなければならないが、その場に居合わせた棋士が善意で語ってくれた言葉であったり、単に控室の研究出の言葉を拾っただけということもあるかもしれない。
 大概のネット中継の解説は、感想戦での結論や対局者の感想も載せてくれるので、後日、確認すれば、誤った認識は正される。ネット中継で解説を読むようなファンは、後日再チェックする率は高いと思われるので、誤った認識のままでいる危険性は低いのかもしれない。
 でも、リアルタイムでのあまり的外れな形勢判断は避けて欲しい。かと言って、あまりに正確な解説も、ドキドキ感がなくなってしまう。(我儘なやつ)
 最終盤、詰むや詰まざるかの局面で、ボンクラーズ(コンピュータソフト)に「25手までの詰みがあります」などと断言されてしまうのはつまらない。

 この他、解説で頭に浮かぶのは、NHK杯戦の久保棋王・王将×森内名人。この将棋、序盤、森内名人の巧みな指し回し(誘導)で、久保二冠が窮地に立たされた局面もあったが、開き直りの端歩突きが森内名人の変調を呼び、機を捕らえた久保二冠が一気に森内玉がピンチに追い込み、仕留めるか逃れるかのギリギリの攻防が続いた。結局、久保二冠が押し切った形で勝利した。
 解説者が米長会長。含蓄のあるコクのある面白い解説であったが、含蓄があり過ぎて、形勢や寄せ切ったのが受け損なったのかの真偽が、さっぱり分からなかった。誤った解説よりは良いが、残念な解説だった。
 この他としては、先崎八段が思い浮かぶ。氏の解説は、断定的で分かりやすい。例えも巧みで面白い。
 しかし、精度に欠けているように感じる。一目で大体の局勢や指し手は浮かぶのは流石であるが、名人戦や竜王戦の難解な局面においては、即断して論じるのは辛いように思われる。気風の良さは評価したいが、読み切っていないまま結論を口にして、解説を始めるが、迷走することもしばしば見られる。
 羽生王位・棋聖と同年代で、羽生二冠の事をよく知っているせいか、羽生二冠の対局の解説者として声が掛かることが多いが、個人的にはガッカリしてしまう。


 最後は個人攻撃みたいな記事になってしまいましたが、そのつもりはありません。元ライバルとか、よく知っているとかいう理由より、高度で難解な将棋を解説出来得るという条件で解説者を選んで欲しいと、切に思います。
コメント (10)
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『ラッキーセブン』 第1話

2012-01-18 23:10:31 | ドラマ・映画
初回ということで、顔見せ的要素が強かったせいかもしれませんが、あまり面白いと思いませんでした。

①主人公・駿太郎(松本潤)に共感できなかったせいかもしれない
 新入りで素人なのに、態度は一人前(まあ、大人しく従順だったら主人公としては魅力はない)。勝手に行動するが、そのくせ、運がよく、それを自分の実力と勘違い。部下にはしたくないなあ。
 人妻と不倫しているうえ、フリーター。ちゃらんぽらんな生活を送っていたのに、途中から正義に燃え、熱血漢に変身するのにも、違和感。

②あっという間に捜索人は見つかっちゃう
 依頼を受け、次のシーンで捜索人が現れそうな場所をマークするとは、早っ!
 しかし、その現場がどういうものかを全く把握していないって、どういう調査をしたんだ。
 誰もいない廃倉庫に入っていったが、実は闇格闘場で、観客や運営人もいっぱい。いったい、どこから?

③闇格闘という世界観が受け入れられない
 意味もなく興業的に人が闘う、それを興奮して観る観客……こういうのって、私は受け入れられない。このシーンだけで、私は引いてしまった。
 更に、一方的に殴られるシーンを観客が喜んで見ているのって……

④駿太郎VS輝(瑛太)
 今回の見せ場とも言える。アクション的には良かったと思う。強い輝に対し、勝負強い駿太郎の対比も面白かった。特に瑛太の引き締まった肉体と運動神経には感服。
 警察が踏み込むまでの時間稼ぎという意味もあったが、ふたりともあれだけ打たれ強いと、嘘っぽく感じてしまう。私にはふたりの格闘シーンが長く感じた。

④あまり納得できなかった「洒落た会話」
「一度見れば分かるだけだよ」
「何が分かるの?」
「落とせる女かどうか」
「じゃあ、私はどうかしら?落とせる? 落とせない?」
「フッ。 その質問はずるいなぁ」
「どうして?」
「ここで先に落とせるって言っちゃったら、あなたは絶対に落ちない。
 でも、最初っから落とせないって、言うような男にあなたは興味ないでしょ?
 どんな答えでも、あなたを満足させることは、できない」

 社長(松嶋菜々子)を落とせるかどうかわかるか?という質問に勝答えていないし、詭弁として考えても、なるほどと思える程のものでもない。
 ラストでの社長が逆手を取って応えた返答も、それほど冴えたものではなかった。

⑤今のところ、必要性を感じないふたり
 今後、活躍するかもしれないが、社長と受付のふたりに必要性をあまり感じなかった。

⑥突っ込みが少し弱いような
 淳平(大泉洋)のボケに飛鳥(仲里依紗)が突っ込むが、イマイチ突っ込みが弱いような気がする。(私の主観です)


 次回に期待しますが、次回は潜入捜査とのこと。潜入捜査は苦手なんだよな~、ドキドキするから(笑)


【ストーリー】(番組サイトより)
自称"自由人"、実はフリーターの時多駿太郎(松本潤)は、昼間から人妻の美香(松本若菜)とホテルにしけ込んでいた。数時間後、部屋を出たふたりは、別方向へ歩き去る。と、誰かに呼ばれた駿太郎が振り返ると、美香が落としたと言って男(瑛太)がスカーフを差し出した。

自宅に戻った駿太郎は、弟・孝次郎(小山慶一郎)の息子で、テレビドラマの『私立探偵☆真壁リュウ(谷原章介)』が大好きな翔太(後藤奏佑人)にちょっかいを出す。お気楽な息子に母・百合子(岡江久美子)は、早く社会人になれ、と小言を言う。 

数日後、駿太郎は携帯で美香と話しながら、有名時計店に飾られた時計を眺めていると、店内にスカーフを差し出したあの男がいた。そんなとき美香が、駿太郎との関係が夫にバレたからもう会えないと告げた。ホテルの駐車場にふたりでいる写真を探偵に撮られたと言うのだ。それを聞いた駿太郎の脳裏に、駐車場ですれ違ったあの男の顔がよみがえった。駿太郎は店を出て歩く男を追うと、胸倉を掴んで、「お前は探偵か」と声を荒げる。さらに、殴りかかろうとしたが、男はそれをかわすと逃走した。
「北品川ラッキー探偵社」の事務所に、息を切らした男が入ってきた。男は探偵の新田輝で、そこには同じく探偵で駿太郎と美香の調査をしていた旭淳平(大泉洋)、水野飛鳥(仲里依紗)と、総務の筑紫昌義(角野卓造)、事務員の茅野メイ(入来茉里)がいた。そして、筑紫が会議を始めようと言ったとき、なんと、入口に駿太郎が立っていた。写真を撮られたことが許せない駿太郎は、新田に食ってかかる。事務所が大騒動となるなか、社長室から藤崎瞳子(松嶋菜々子)が出て来た。駿太郎を観察するように見た瞳子はやがて、うちで働かないか、と誘い、駿太郎は見習い探偵として雇われることになった。

そんな折、兄を捜して欲しいと松浦茉菜(緑友利恵)という女性がやってきた。消防士だった松浦拓巳(水橋研二)は、現場の事故で隊員が死亡したことに責任を感じ辞職して以来、消息が知れないと言う。駿太郎は、淳平と組んで張り込みを続け、顔がアザだらけの松浦を見つけた。待機中の新田が追うと、松浦は怪しげな廃倉庫に入っていく。そこには鉄骨で囲まれたリングがあり、男たちが戦い、周囲には観衆が群がっていた。新田曰く、そこでは戦いたい者同士が戦い、見たい者が金を払って試合を見るのだと言う。そして、松浦はファイターだと推測された。

瞳子の一言で潜入捜査が行われることとなり、駿太郎、新田、淳平が倉庫へ入った。すぐに始まったファイトの熱狂ぶりに駿太郎が目を奪われるなか、新田は、松浦が倉庫内の部屋に入るのを見て後をつけた。途中でスタッフに止められると、ファイター志望だと言い潜り込むが、松浦は見つけられない。その頃、新田の不在に気づいた駿太郎は、新田と同じルートで部屋に入り、運よくスタッフの目を避けて松浦を見つけた。そして、近くにいた男から、松浦が「やられ屋」だと聞く。やがて、大歓声のなか松浦の試合が始まったが、松浦は応戦一方で反撃をしない。観客は松浦が殴られるたびにその数をカウントし盛り上がる。駿太郎は、殴られるだけの松浦に怒りを感じ始めた。
その後、一連のファイトが賭博の対象になっていることがわかり、詳細を調べるため、探偵たちは再び倉庫に潜入する。まずは、飛鳥が中年男に取り入って賭博場へと潜入、その様子を撮影し始めた。映像を受け取った淳平は、北品川警察署の桐原由貴(吹石一恵)に転送。由貴が上司の後藤将司(金田明夫)に報告すると、すぐさま警察が出動した。警察が到着するまでの間、松浦をリングに立たせないため、駿太郎と新田が戦うことになった。腕に覚えがある新田は、自分が軽く当てるから一度倒れろ、と駿太郎に指示するが、負けず嫌いの駿太郎は逆に新田に仕掛けていく。そして、予想外の本気のファイトが勃発、ふたりは体をぶつけ合う。が、新田の渾身の一撃で駿太郎はリングに沈んでしまう。十分な時間稼ぎができないまま、松浦の試合が始まった。いつものように殴られる松浦に耐えられない駿太郎は、リングに飛び込んで相手選手を羽交い締めにする。スタッフが駿太郎を止めようとするが、今度は新田がスタッフを攻撃し、リングの内外で大乱闘となった。

そこへ、やっと由貴らが到着し、関係者を次々と連行し始めた。そんな現場の片隅に松浦がいて、傍には茉菜が立っていた。ふたりを遠くから見つめる駿太郎に、自分たちができるのはここまでだ、と新田が声をかけた。

翌日、駿太郎が正式に探偵として採用されたと発表になった。事務所にいつもの賑わいが戻るなか、瞳子は駿太郎の履歴書を眺め…。
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テレビ画面について(大河ドラマ)

2012-01-17 16:45:30 | ドラマ・映画
(若干というか、かなり出遅れた記事ですが)
 兵庫県知事の「画面が汚い。あんな鮮やかさのない画面では、日曜日の憩いの時間にチャンネルを回す気になれないだろう」という発言に、批判が相次いでいる。
 一部に「同感」との賛同意見があったが、大半は「番組の演出や映像は効果的で良かった」「知事がテレビ番組の内容に介入するような発言をすべきでない」「大河ドラマは兵庫県の観光PRのために制作されているのではない」などの批判的な意見だったとのこと。
 「画面が汚い」という表現や、発言の場を考えると、やや古い表現だが、知事としての品格に欠けるような気がする。
 
 知事の発言はともかく、個人的には画面は鮮やかな方が好きだ。色がはっきり分かるということは、情報量がそれだけ多く、分かりやすいということ。それと、現実に近い色合いの方が、感情移入しやすい。画面自体に違和感を感じてしまっては、すんなり感情移入とはいかない。平安末期の乱れた世の退廃的な雰囲気を出す狙いと思うが、そう感じること自体、感情移入する主観的な位置ではなく、歴史やストーリーを追う傍観者的な立ち位置に視聴者を置いてしまうことにならないだろうか?
 もちろん、テレビという狭い画面を見るのだから、完全にドラマにのめりこめるわけでもないし、初めから傍観者としてドラマを観るというのも、否定できるものでもない。
 それに、画面に違和感を感じたとしても、それは観始めた数分だけで、そのうち、違和感は感じなくなってくるので、違和感や感情移入という観点からは、そうこだわることではないのかもしれない。雰囲気という点では彩度を押さえた画像、分かりやすさでは鮮やかな場面ということになるのであろうか。製作者の狙いもあるかもしれないが、私としては、こだわるのならストーリーや登場人物の感情の描写にこだわって欲しい。

 初回、第2回と拝見したが、平忠盛(中井貴一)の人生観を揺さぶる女・舞子(吹石一恵)との出会い。白河法皇の怪物ぶりなど、面白かった。
 不安材料は、出生の秘密がばれる前と、その後との、忠盛の教育方針ががらりと変わってしまったこと。(中井貴一さんは深みのある演技でよかった)
 実の親・白河法皇と育ての親・忠盛のふたりの父親をもつ清盛が、悩みどういう道を選ぶのかを、本人にゆだねる心からの放任主義と思われるが、初回、あれだけ法王の犬としての殺生行為に疑問や憤りを感じていたはずの忠盛が、黙々と職務をこなしているのは、納得のいかないところもあるが、これも深い考えがあってのことなのだろう。
 ここ数年の大河ドラマの出来を考えると、油断?せずに観ていきたい。
コメント (2)
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『相棒season10』 第11話 「名探偵再登場」

2012-01-12 17:26:10 | ドラマ・映画
 今回は名探偵マーロウ矢木が再登場。(それにしても、今シリーズは再登場が多い)
 「マーロウ矢木」こと矢木(高橋克実)は、ヌケていそうで抜け目がない男。単なるとぼけた味だけでなく、ロマンも持っており、ルパン3世を探偵にしたようなキャラである。もちろん、肉体的能力は持っておらず、生き方のスタイルという意味で。

 そんな味のある矢木と共に、じんわり真相を明らかにしていくストーリーは、素直に楽しめた。事細かな考察は、野暮かもしれない。
 そんな中、矢木と右京が、探偵と刑事の違いを言及している点が興味深かった。
矢木「隠しておくべき真実を心に秘めておけるのが探偵」(明らかにするのが刑事)
右京「刑事は探偵と違って、私情で動くわけにはいきませんから」(私情を挟めるのが探偵)


☆欲張るのはよくない
 欲張って春子(松岡由美)を脅したため、殺害されてしまった樋本(鈴木省吾)。100億でも充分だと思うが……。
 そもそも、DNA検査の結果を素直に報告すれば、春子分は稲尾(矢柴俊博)に相続されるはず。欲張るのは良くないね。(サスペンスにおいて、脅したり強請ったりすると、たいがい殺される。今回は別にして、強請っておいて、「なぜ背中を向ける?」と言いたくなることが、しばしば)

★些細な突っ込み
・とぼけた味と言っても、よからぬことを考えている女を前に、酒を飲みすぎて熟睡というのは、迂闊。(ストーリー上、必須ではあったが)
・被害者のメトロポリタン・リサーチの樋本(鈴木省吾)と資産家の福栄義英(松熊信義)の息子の写真が似ていて、区別が付かなかった(のは、私だけ?)
・資産家の福栄義英(松熊信義)がそれぞれの探偵社に依頼したいきさつが気になる。
そう言えば、資産家役の松熊さん、一言も話さなかった気がする。
・捜査一課では樋本の元妻の佳美(陽月華)は、ノーマークだったが、携帯電話の発信・着信履歴があるので、相当有力な容疑者だと思う


【ストーリー】(番組サイトより)
 探偵社を経営している樋本(鈴木省吾)の遺体が発見された。
 樋本の元妻でかなりの美人の佳美(陽月華)に容疑がかかるが、彼女のアリバイ証言したのがあの私立探偵・矢木(高橋克実)だった。
 矢木は自らをマーロウ矢木と名乗る探偵で、かつて美大生殺害事件(シーズン5 第10話)で右京(水谷豊)らの捜査に割り込んできた男だ。ハードボイルドに憧れ、どこかお調子者。そんなマーロウ矢木と今回タッグを組むハメになってしまったのが尊(及川光博)だった。

 マーロウ矢木が証言した佳美のアリバイというのが、佳美は犯行時刻に矢木とラブホテルにいたというものだった。
 そのこと自体が嘘くさいが、なにごともなくホテルにいただけだと言い張る矢木。

 しぶしぶながら尊はマーロウ矢木と樋本のオフィスへ。そこでも違法スレスレの捜査をして樋本のデスクの資料を覗き見ることに成功する矢木。その結果、樋本が資産家の福栄義英(松熊信義)から依頼を受けていたことがわかった。

 「ハードボイルドに資産家と美女はつきもの」などといいながら勝手に盛り上がるマーロウ矢木を後目に頭を抱える尊。

 樋本を殺害したのはいったい誰なのか?
 資産家・福栄義英は被害者の樋本になにを調べるよう依頼していたのか?

ゲスト:高橋克実 松岡由美 矢柴俊博 陽月華

脚本:戸田山雅司 監督:近藤俊明
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『ストロベリーナイト』 第1話「シンメトリー」 【補足あり】

2012-01-11 20:06:14 | ドラマ・映画
 他の方のレビューが非常に好評なので、私の感性が変なのではないかと戸惑っています。いえ、面白いと思うのですが、引っかかりを感じることも多いです。
 私は「その他の突っ込み」というような題で、事細かに突っ込んでいますが、これについては、軽い突っ込みというようなつもりです。時には、本気で突っ込んでいる時もありますが、メモ書きみたいな感覚で書いて、誰かがうなづいてくれたり、「それは実はこうなんじゃないか」と教えて下さればいいかなあと思っています。
 基本的には、記事の前半部分が主題なのです。

 プレドラマと今回を観て、「おもしろい」と思った。映像の造りが上手いのかな、それに、登場人物の描き方も巧み(ヒロインについてはやや違和感を感じる)だ。事件や捜査の展開のさせ方もソツがない。
 班のメンバーの描き方は『ハンチョウ』を、事件や捜査の展開は『BOSS』を思いだす。『ハンチョウ』よりわざとらしさがなく、『BOSS』より無理やり感がない。
 例えば、居酒屋での食事は、捜査課の部屋での会話より、各々の個性が出て面白い。玲子が事件を考え、推理するシーンがあるのも良い。『BOSS』なんか、ほとんど「後出しジャンケン」だった。

 しかし、気になる点も多かった。
①CMの挿入頻度が偏っていた
 ドラマ開始50秒後、提供(15秒)
 ドラマ開始より 1分05秒…ドラマ再開 (11分40秒)
 ドラマ開始より12分45秒…CM    ( 1分30秒)
 ドラマ開始より14分15秒…ドラマ再開 ( 6分30秒)
 ドラマ開始より20分45秒…CM    ( 1分30秒)
 ドラマ開始より22分15秒…ドラマ再開 ( 3分20秒)
 ドラマ開始より25分35秒…CM    ( 1分30秒)
 ドラマ開始より27分05秒…ドラマ再開 ( 3分20秒) 
 ドラマ開始より30分25秒…CM    ( 2分00秒)
 ドラマ開始より32分25秒…ドラマ再開 ( 1分40秒)
 ドラマ開始より34分05秒…CM    ( 1分45秒)
 ドラマ開始より35分50秒…ドラマ再開 ( 5分00秒)
 ドラマ開始より40分50秒…CM    ( 1分30秒)
 ドラマ開始より42分20秒…ドラマ・予告(23分40秒)
 ドラマ開始より66分00秒…CM    ( 3分00秒)

2回目のCMからは細切れ状態。私は気になって仕方がなかった。

②「勘」で片づけて欲しくない
 葉山(小出恵介)「近所にいると思う根拠はなんですか?
 玲子(竹内結子)「勘」
勘で片を付けてしまっては、何でもありになってしまう。「勘」は実戦の積み重ねで形成されるので、馬鹿にしてはいけない。今回も「犯人は現場に戻る」という経験則からの判断で、ある程度納得している。ただ、プレドラマ、第1話の流れからすると、今後も玲子の勘が働くような気がする。ドラマでは、あまり、勘を頼りにして欲しくない。

③唐突な情報
・駅員の徳山和孝(滝藤賢一)の当時の行動の目撃者・多田(事故の被害者)がいる事をどうやって知ったのか?
・動物の残虐死の情報はどこから

 この2つの情報は、非常に唐突だったような気がする。私の見落とし?


その他の突っ込み
・ガンテツの部下の話は何だったのか?(単に玲子に邪見にされただけ?)
・事故後辞めた徳山の手描きのポスターが未だに張られているのは、おかしい。
・刺した後、線路に遺棄したのであれば、解剖でそういう所見が出ると思ったが、列車に轢かれたのでは、そういう痕跡も残らないか(と自己完結)
「何かが足りない」という台詞の後に、もっとその場面を見せて欲しかった。

【補足】
 上述したように、ストーリーに疑問(特に③の情報の唐突さ)を感じたので、検索してみたところ、検索の目的とずれていますが、『ミステリ通信 創刊号』さんに気になる記事がありました。
 「連続ドラマ「ストロベリーナイト」第1話「シンメトリー」(1月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)」の文章をそのまま引用します。


==============================
第1話にして、原作からかなり改変を加えてきました。
犯人こそ同じですが、犯人を取り巻く環境やその精神性まで変えてきました。
徳山を猟奇殺人犯にしちゃってますね……。

これは原作『シンメトリー』を読んだ身としては、かなりショック……。
原作は徳山視点の物語。
徳山は挨拶を交わしていた実春を妹のように想い米田への復讐を決意。
列車転覆事故の際に失われた自身の右腕の代わりに「シンメトリー」であることに執着し、米田のみを殺害します。
かなり、切ない犯罪者です。

だが、ドラマ版の徳山は身勝手な男が身勝手なままに犯行を繰り返すことに。

これはショッキングな展開ではあるものの、原作の良さを活かしたとは言い難いかなぁ……。
正直、今回については改悪だと思う。
なぜ、変更したのか分からない。

小川殺害を加えたことで何かメッセージ性が生まれたとも思えないし。
本当に首を捻る。
『シンメトリー』は原作自体が完成度も高く、原作通りにすべきだったのではないだろうか。
===================================


 原作を改変するのは、基本的には反対だが、テレビドラマには「視聴率」という足かせがあり、より視聴率の取れるように改変するのは仕方がないことかもしれない。
 この「より視聴率が取れるように」というのが、「より面白いものにする」「より質の高いものにする」に合致するのならよいが、「より視聴者の興味を高める、気を引く」という趣旨の改変が多いような気がする。
 今回の場合、犯人を取り巻く環境やその精神性まで変え、猟奇殺人犯にしてしまったのは、原作を蔑ろにしているのではないだろうか。原作者は了承しているのだろうか?

 ドラマ視聴者として、原作とは違っている点を知っていた方がよいと考え、ブログ作成者さんの了解をいただいて、ご紹介しました。(いちいち原作にこだわらず、ドラマだけを楽しめばいいと言う考えも、否定しません)



【ストーリー】(番組サイトより)
警視庁捜査一課第十係の姫川玲子(竹内結子)以下“姫川班”のメンバーが本庁で待機していると事件が発生。10年前に100人以上の死傷者を出した列車転覆事故を引き起こした米田靖史(北上史欧)が事故と同じ場所でれき死したのだ。死体は、左右対称真っ二つになっており、自 殺と他殺両面で捜査が始まる。

玲子たちの聞き込みで、いつものように居酒屋で飲んだ米田が店を出た後、れき死体で見つかるまでの時間が短いことが判明したことから、他殺だとすれば計画的な犯行の線が濃くなる。また、米田が居酒屋で「(鉄道会社、被害者、遺族への)賠償金の支払い義務が8億6千万円ある」とわめいていたとの証言も取れた。
米田に賠償を求める“被害者と遺族の会”会長、小川睦男(村上かず)の長女、実春(藤本泉)は、10年前の列車事故でひどい死に方をしていた。

玲子たちは実春が車両につぶされる直前、必死で彼女を助けようとした徳山和孝(滝藤賢一)という駅員がいたことを知り、調べ始める。すると新たな事件が発生し…。
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レジェンド『ストロベリーナイト』

2012-01-10 19:43:48 | ドラマ・映画
「ストロベリーナイトレジェンド~すべてはこの猟奇殺人事件から始まった!!ついにスタートの本格刑事ドラマその原点がここに!!」
       ↑
 1月10日から始まる『ストロベリーナイト』の導入ドラマとして1月6日に放映されましたが、上記のフレーズは当日の新聞の番組欄のものです。
 力、入っているな~……金曜9時の番組枠『金曜プレステージ』なので、ここで助走を付けて、連続ドラマ突入か、と思いました。
 でも、実際は、捜査課の部屋での新収録はありましたが、ほとんど再放送(2010年11月)と言って良いモノでした。私はその時見ていなかったので、結果的にはラッキーだと思うのですが、騙された気分がします。番組欄のフレーズでは再放送だと読み取れませんでしたし、放映中も「これは2011年放映されたものを新収録を加えて再編集してあります」というような告知もなかったと思います。
 まだ、本編を見ていないので良く分かりませんが、ドラマタイトルが『ストロベリーナイト』になっていますが、このエピソードと関係があるのでしょうか?番組欄のフレーズも「この猟奇殺人から始まった」とありますが、これは正確な表現なのでしょうか?
 ただの客寄せフレーズだとしたら、今後の本編ドラマも信用できないと思いました

 さて、このプレ・ドラマですが、途中までは面白かったですが、終わってみるとがっかりでした。

主人公・姫川玲子警部補(竹内結子)
 過去に暴行されたトラウマを持ち、それに屈しない正義感で、女性ながら若くして捜査班長になる腕利き、やや強引で熱くなりやすく負けず嫌い……どこかで観たような設定であるが、設定自体は似ていても構わないと思う。ドラマの冒頭(新収録)で、上司に注意をうけ憤り、目をむいて怒るさまに、見るのを止めようかと思った。ビルの屋上で怒るのなら許容できるが、部下たちの目の前でその姿をさらすのはダメなのじゃないのかな。
 多少、頭は切れるみたいだが、ノンキャリアで女性で出世するほどの力量を感じられなかった。
 正直言うと、竹内結子さんは好きじゃない。『ランチの女王』(2002年)のヒロインがあまりにもひどく(演技ではない)、その印象を引きずっているのかもしれない。
 今回の姫川玲子役は、冒頭を除けば好感が持てた。悪いイメージが払拭されるかもしれない。

犯人(犯行グループ)がしょぼい
 途中、「暴力団が傍観するほどの巨大な黒幕」のように匂わせて、警察幹部のドラ息子の北見刑事(林遣都)&義父に肉体関係を強要され心に深い傷を持つ少女(「F]と呼ばれていた)だった。
 しかもヒロインの忠実な部下だったというありがちなパターン。か弱そうな少女が殺人鬼のFだったというのもありがち。
 もちろん、「ありがち」というのも即否定されるものではないが、ヒロイン像も含めて、これだけ「ありがち」なものが多いと、興醒めしてしまう。
 「ありがち」が続いても、説得力があればOKだと思うが、黒幕が上記のふたりで、それ以外のメンバーが全く顔を出さないし、「ストロベリーナイト」の運営組織の前身がただの悪ガキ集団では、説得力はない。
 さらに、Fが狂気に陥り殺人を犯すというのはそれなりの理屈かもしれないが、肉体的能力は人並み以下のはずで、北見がFを神格視していた理由も薄い。(それだけ見事な、喉の切り裂きっぷりだったのだろうか)

理解できないストロベリーナイトの異常心理
 人が死んでいく様(さま)を見て、自分が生きているという実感を得られるという心理は理解できないでもない。しかし、その秘密クラブのメンバーから無作為に生贄が選ばれるシステムならば、生を感じると同時に死の恐怖も味わうはずで、普通は恐怖の方が大きいのではないか。それとも、自分が選ばれないという根拠のない確信が異常の中で生じてしまうのだろうか。
 でも、死から逃れるため、この秘密クラブを明らかにして死から逃れようとする者も必ずいると思うのだが。

その他の突っ込み
①あれだけきちんと死体を荷造りするのなら、死体を沈めるのも他人に任せないで自分で遺棄した方が確実。
②“ガンテツ”こと、勝俣警部補(武田鉄矢)が玲子の推理の穴を指摘したが、麗子の言い逃れの推理の「連絡ミス」が真相だったなんて……
③菊田刑事(西島秀俊)がデスク(事務処理担当)で、最後に活躍。今泉係長(嶋政宏)
は、「エースを温存していた甲斐があった」と悦に入っていたが、初めからエースを使っておいた方が率が良いはず。野球じゃないんだから。まあ、ドラマ的には盛り上がるけれど。
④北見が玲子を殺そうとしたのは、わざわざ自ら尻尾を出したようなモノ。ガンテツと菊田が、組織の正体に近づいてはいたが、それには気づいておらず、真相に到達しそうな玲子を始末すれば、大丈夫と思ったのだろう。捕まるという危機感は全くなかった。
 保身を図るとしたら、まずFを始末すべきだと思うが、Fを神格視していたからか?
⑤ガンテツのキャラが登場時とドラマ終盤では別人?

 30%の期待と70%の疑念を抱かせるプレドラマであった。



【ストーリー】~番組サイト(2011年)より~ (非常に詳しいです)

捜査一課の姫川玲子警部補(竹内結子)が監察医の國奥定之助(津川雅彦)に相談をしていると、姫川の携帯が鳴った。現場の元水公園に直行すると、部下の菊田和男巡査部長(西島秀俊)や大塚真二(桐谷健太)らがいた。植え込みの上にブルーシートの包みがあり、遺体が入っており、ヒモで6ヶ所、ガッチリ結んであった。「玲子ちゃん!」という声が聞こえ、振り向くと、かつて世田谷の帳場でコンビを組んだ井岡がいた。井岡博満巡査長(生瀬勝久)は所轄の署に異動となっていた。井岡と同じ署の北見昇(林遣都)も姫川にあいさつをする。

捜査本部会議室。今泉春男係長(嶋政宏)によると、被害者の死亡推定時刻は一昨日の午後7時から10時で、切創は下顎骨左下から咽頭上部に抜ける形で一直線、胸には食い込むように多数のガラスの破片が刺さっており、みぞおちから股関節に達する切創は死後につけられたものだという。

班長の姫川は菊田がデスクであると、今泉係長から告げられ、不満を爆発させる。夜、姫川が居酒屋で部下たちと飲んでいると、北見が東大出のキャリアで、新米にして警部補、父親は第三方面本部長の北見克好だという話で盛り上がる。大塚は北見がキャリアだと知らず、タメ口をきいていたことを恥じる。

.
翌日。被害者が歯形から、事務機器リース会社、大上商会社員の金原太一(34)と判明する。大上商会で部下の小沢が相手にされないような大企業に次から次へと営業をかけ、むちゃをするようになったという。金原の妻によると、金原は先月の第二日曜日より前から、毎月第二日曜日の夕刻から深夜近くにかけて外出をしていたそうだ。

姫川は橋爪管理官に「ホシが殺害後に腹部を切り裂いた理由がわかりました」と詰め寄る。遺体を遺棄現場近くの 内溜に沈めるためだというのだ。ただ沈めただけでは、体内にガスがたまって浮力となり、時間が経てば水面に浮かぶが、腹部を切り裂けば、ガスはたまらず確実に沈められると力説する。さらに、姫川は、植え込みは遺体の受け渡し場所で、誰かが夜中に遺体を運び、別の誰かが明るくなる前に内溜に投棄する…と推理を披露する。そして、監察医の國奥から送ってもらった深沢康之という男の死体検案書を見せる。深沢は先月7月17日にネグレリアフォーレリという珍しい寄生アメーバに感染し死亡し, 感染したのは死亡の約1週間前で、7月の10日前後、第二日曜日も含まれている。深沢は保護観察中で、あの内溜で感染したことが濃厚だ。姫川は、深沢があえて内溜に入る必要があり、感染した、そして、内溜には腹部を切り裂かれた別の遺体が沈んでいるはずだと主張する。
.内溜を捜索するとブルーシートの包みが見つかった。首と腹部の切創は同じだった。だが、姫川の推測が正しかったことに異を唱えるものが現われた。姫川の天敵、“ガンテツ”こと、勝俣健作警部補(武田鉄矢)だ。勝俣は姫川の手法を非難し、姫川の忘れられない過去の傷に触れる。

内溜の遺体の身元が割れた。大手広告代理店・白広堂クリエイティブディレクター、滑川幸男(38)。滑川の後輩によると、一昨年にCM大賞をとった後、スランプ状態になっていたが、今年になってハイテンションになっていたという。さらには、今年に入って、滑川が毎月第二日曜日の夜、どこかに出かけていたことが判明する。

大塚が滑川の大学時代の友人から、今年の4月に滑川と会い、滑川が「ストロベリーナイト」がどうのこうのと言っていたのを思い出したという。大塚が怪しげな掲示板の書き込みを見ると、普通の検索では見つからない「ストロベリーナイト」という隠れたサイトがあって、本当に殺されている風の映像の後に、血文字で「ストロベリーナイト」と現われるというのだ。

「ストロベリーナイト」の意味とは?そして、「ストロベリーナイト」を巡り、さらなる被害者が…。「ストロベリーナイト」の真相に向け、火花を散らす姫川玲子と“ガンテツ”勝俣警部補。果たして、姫川は「ストロベリーナイト」の謎に迫り、事件を解決できるのか。そして、姫川が刑事となるきっかけとなった心の傷とは…?
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里見女流三冠、奨励会初段に昇段

2012-01-08 11:19:17 | 将棋
 里見香奈女流三冠、奨励会初段に昇段しました。(『里見香奈奨励会1級、初段に昇段!』、NHKの7時のニュースでも報じられました)

 加藤桃子奨励会1級(女流王座)、伊藤沙恵奨励会1級も里見初段と遜色ない棋力なので、堰を切ったように昇段する可能性も高いと思います。
 このまま昇段し初の女性プロ棋士誕生となるかというと、三段リーグの厳しさを考えると、なかなか難しいです。しかし、現在の彼女たちの将棋を見ると、その質は男性の将棋と同質なものを感じます。現在の女流棋士とは一線を画するものがあります。
 どう違うのかと問われると困りますが、一言で言うと踏み込みの深さが違うということでしょうか。攻めるにしても守るにしても、際どいところを読み切ろうとし、女流棋士が「攻めが切れそう」とか「危なそう」という感覚から避ける局面も切り込んできます。「ギリギリのところで勝負しないと勝利は得られない」という勝負感覚が染みついているような気がします。まだまだ、強くなるのではないでしょうか。
 そのうえ、ネット将棋で鍛える、情報も容易に入手できる……以前とは強くなれる環境が整っており、かなり期待できます。

 さて、そうなると今後の女流棋界ですが、今後、女流棋士ではなく奨励会から棋士を目指す少女が増えてくるのではないでしょうか?
 現在、里見女流三冠が奨励会を受験する際に、「女流棋士が奨励会試験を受験し、入会することは自由である。女性の奨励会会員が女流棋戦にエントリーし、出場することは自由である」という規約に改正されています。このように棋士を目指す少女にとって、奨励会に入会することのデメリットはほとんどない現状で、奨励会でもまれた方が強くなれますし、なにより、里見奨励会初段により「棋士になる」ということが現実的目標になってきたからです。
 現状の女流棋士は連盟における地位も低いですし、収入の面でも苦しいと聞いているので、なおさら棋士を目指す少女が増えると考えられます。

 近い将来、女流棋界のトップを奨励会級位の少女たちが占めるということもあり得ます。そうなると、女流棋戦自体がその存在の意味を問われることになるかもしれません。奨励会3級者が女流のタイトル保持者になったとしたら、ちょっとおさまりが悪いのではないでしょうか。
 と、マイナス面を書きましたが、里見女流たちがレベルアップし、女性奨励会が増えれば、女流棋界のレベルがアップします。上田女王、甲斐女流王位、矢内女流四段、石橋女流四段、千葉女流四段、中村女流二段、岩根女流二段、鈴木女流初段、室谷女流初段たちも黙っておらず、レベルアップの相乗効果が期待されます。


 最後に、女性初の奨励会初段を達成した里見初段には、報奨金(100万円)が贈呈されたそうです。
 なぜ、こんな特別なことをするのでしょうか?男女差のない厳しい素晴らしい世界のはずなのに。単に初段に昇段しただけなのに。
 男性(男子)奨励会員はどう思ったのでしょうか?加藤、伊藤1級はどう感じたのでしょうか?最初に昇段した里見女流三冠だけに当たるのですね。うがった見方ですが、これが伊藤1級が先に昇段したら、連盟は報奨金を出したのかと疑ってしまいます。
 しっかり議論した上での報奨なのでしょうか?それとも、思いつきなのでしょうか?
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今冬の気温(2011年12月~2012年1月6日)

2012-01-07 17:27:31 | 気象
 寒い日が続きますね。
 確か、季節予報では12月は寒い日もあるが、全般的には暖かい。1月は平年並み。2月はやや気温は低め」というものだったと思います。

 振り返ると、今年の冬の音連れは遅く、落葉は例年より1週間から10日ほども遅れていた。
 ところが、9日に平年より7日遅れの初雪が観測されると、木枯らしが吹き、雪や時雨が降る日がずっと続いている気がする。話が違うじゃないか!
 いやいや、私の思い込みかもしれないぞ!何しろ、寒いのが嫌いだから、平年並みに寒さを、「非常に寒い」と思い込んでいるのかもしれない。そこで、検証。


 グラフは昨年12月から昨日(1月6日)までの気温の推移(1日の最高気温、平均気温、最低気温)と平年値です。要素が多いので分かりにくいので、各要素ごとのグラフを見てみましょう。

 ★1日の最高気温

(なぜか、きちんと画像がアップされませんでした。クリックしてご覧ください)
 初雪が降る12月9日までは、ほぼ平年並みだが、それ以降は12日~15日を除き、かなり寒い(大寒の頃の寒さ)日が続いている。

 ★1日の最低気温

 最低気温は、喚起の強さ以外にも放射冷却など他の要素に左右されるので、最高気温ほど当てにならない。
 12月半ばまでは、かなり上下に変動していたが、17日以降はかなり低めに推移している。

 ★1日の平均気温

 傾向は最低気温とほぼ同じで、17日以降はかなり低目に推移している。

 ★12月全体の気温と日照時間と降水量など2011年12月の平均気温は4.9℃(平年は5.9℃)、
同月の総日照時間は55.3時間(77時間)
同月の総降水量は272.9mm(334.0mm)
同月の総降雪量は26cm(42cm)

 とにかく中旬以降晴れの日がほとんどなく、寒かった。
 しかし、その割には降水量、降雪量共に少なめだった。

【考察】
 上記以外のデータは全く検証せず、本当に私の推測だが、今年は上空の大気の流れが西から東へ順当に流れているのではないか。南北方向に蛇行すると、北から南への部分に当たれば極寒・豪雪、南から北への部分に当たれば暖冬になるが、蛇行がないため、小規模な寒気が北日本を中心に通過している。寒気が強いとき全国的な寒さになっている。ただ、一級の寒気団も南下してこないので、全般的には平野部では大雪になっていない。北日本や山間部ではずっと寒いので、積雪量は例年より多いのではないだろうか。
 ずっとある程度の寒気が通過しているため、ずっと寒い状態が続いている。
 日照時間が少ないのは、冬型の気圧配置が強弱はあるものの続いているため、日本海側はずっと天気が悪い。寒気があるため、冬型が完全には緩まず、緩んでも日本海に低気圧が発生してしまう。高気圧が移動性となって日本列島にやってこないため、日本海側は晴れない。

 今後しばらく(あと1週間、それ以降は分かりません)も、極端な寒気の南下はなく、この状態が続くようだ(若干、寒さは緩む)。


 少なくとも、11月下旬に発表した季節予報は外れたと言っていいのではないだろうか。
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将棋雑感 ~解説者と聞き手①~

2012-01-05 20:48:08 | 将棋
 将棋は面白いです。タイトル戦の最高峰の将棋も、一手指した方が悪く見える珍局も、一生懸命指している将棋なら、どんな将棋も面白いです(教え子たちの将棋は胃が痛くなりますが)。
 しかし、将棋は難しい。私のレベルでは指し手の意味や、勝負に機微などは理解できません。そこで、解説の助けを借りることになります。解説を見たり聞いたりして、「そうだったのか」と感心し、将棋の奥の深さ、面白さを感じることができます。
 しかし、タイトル戦などでは、控室の研究も及ばないことも多々あります。対局者が棋界最高峰であることや、真剣度や集中力の差もあり、さらに複数人の研究が足し算にならず、マイナスに働いてしまうなどの原因が考えられます。それでも、タイトル戦などでは、中継サイトでは感想戦の内容がアップされたり、『将棋世界』や『週刊将棋』では更なる検討がされていて、勝負の真の姿が伝えられるます。
 ところが、テレビ将棋(NHK杯将棋トーナメント)においては、番組中の解説がほぼすべてとなります。『将棋講座テキスト』で補正はされますが、そこまで読む人の率は低いでしょう。
 先ほど「タイトル戦は『将棋世界』や『週刊将棋』では更なる検討がされていて、勝負の真の姿が伝えられるます」と述べましたが、『将棋世界』や『週刊将棋』も購入してまで読む人は少数派と思われ、タイトル戦のテレビ中継の解説が、その将棋のイメージを大きく左右すると言えるような気もします。
 ともかく、テレビ中継は観戦者に与える影響は大きく、よって、その解説者の責任は大きいと言えますが、専門誌などの観戦記と違い、将棋をリアルタイムで、しかも個人、あるいはふたりで解説しなければなりません。タイトル戦では控室の検討結果を持ち込むことができますが、対局者とは読みや大局観の精度が落ちることも多いですし、研究と違う指し手が飛び出たら、自力で行わないといけません。

 なので、解説に多少の誤りがあるのは仕方がないことだと思います。しかし、避けて欲しい過ちがあります。それは、形勢判断の誤りです。
 たとえば、A棋士が微差のリードを保ち続け、そのまま勝ち切ったという将棋があったとします。しかし、解説者が形勢を見誤り、「優勢であったBが最後に間違え、逆転負けした」という解説をしたとしたら、観戦者は「Bが惜しい将棋を落とした」とか「AはBのミスに救われ勝ちを拾った」という記憶が残ります。実際はAの会心譜であったのにもかかわらず。


 NHK杯将棋トーナメントで私が不満に思うのは、解説者がある程度誤るのは仕方がないとしても、収録日から放送日までかなりの日があるにもかかわらず、将棋の真の内容を正確に伝えようとする熱意が感じられないことです。確かに、対局者の姿や表情を映し、対局者の対局心理を伝えることも大事ですし、編集(カット)によって対局の流れが細切れになることも避けたいことかもしれません。
 今年度、放送時間が10分短縮され、熱戦になればなるほど感想戦が短くなりました(ないこともあります)。対局中の印象や解説による形勢判断と両対局者の読みや形勢判断とが大きく異なることが、感想戦になって明らかになることは多いので、放送時間の10分の短縮は大きいマイナスです。
 なので、長考の部分は少しカットしたりして、一局のツボの部分の感想戦を入れるか、最後に感想戦を踏まえた上での解説を行っていただきたいです。
 それと、現代の将棋は初手から駆け引きが始まっています。なので、現行のように、最初の十数手、或いは二十数手をただ対局姿や盤面を映すだけなのはやめて、解説していただきたいです。(実際にも、解説が始まってから、初手に戻すことも多いです)

【やはり前置きが長くなってしまいました。続きは次回ということで】
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