英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『ST 赤と白の捜査ファイル』 第5話 【追記あり】

2014-08-15 14:16:36 | ドラマ・映画
 事件現場を検証し、遺体の傷の具合・遺体の位置などや、プロデューサーが夜中に脚立に上ってスタッフ仕事をするのはおかしいと、「事故ではない」と結論。
 事故だと判断し去ろうとする一課の菊川に対し、赤城が
「勝手にしろ。後で吠え面かくのはそっちだ」と言ったのに対し、
「プッ、“ほ、吠え面かくなよ”だって。リアルにそんなセリフを言うやついたんだ。クハハハハッ」
と一笑に付されてしまい、激怒する赤城。

今回のテーマは「吠え面」……ではなく「嘘」
 嘘と言ってもいろいろあり、見栄を張るための嘘、保身のための嘘、金儲けのための嘘、フィクションの嘘、相手の気持ちを思いやっての嘘………

 今回は、関係者の嘘が絡み合って真実が奥底に沈み込んでいて見えない
事件発生時の関係者の証言(アリバイ)
 霊能者の安達「打ち上げに行かず、まっすぐ帰宅」
 ディレクターの千葉・AD戸川「打ち上げの途中で引き揚げ、テープ交換のため現場に戻った」
 ADの上原「打ち上げに最後まで突き合った後、車を返しに社に戻りそこに泊まった」
 番組レポータ役のタレント水木「変える方角が同じ細田プロデューサー(被害者)と途中までは一緒に帰ったが、もう一軒と誘われたが断って帰った」

 青山と赤城は
「関係者すべてが嘘をついていて、みんなの嘘を暴けは真相が見えてくる」と。

証言を検証する前に、一課の「自殺」判断の拠り所を検証
・「うつ伏せになったのは、落下の衝撃の反動によるもの」を黒崎を使って検証。衝撃でうつ伏せになるのは実験でも、物理計算でも起こりえないと立証
・「不審な物事はしなかった」という現場真下の部屋の住人の証言について。
 黒崎が落下した音を住人には聞こえていた。事件の夜に、不審な音は聞こえなかったという証言は、脚立から落下した音も利いていないことになり、おかしい。


 その後、「安達の頭痛」「現場付近での磁気の乱れ」「安達と物理学者との不仲」「安達と細田の不仲」「細田と水木の男女の関係」「上原は水木に恋心を抱いている」「物理学者がパパラッチされた記事」という事実が判明。
 さらに、「番組で使われたテープの映像(音)の解析」「現場から細田の整髪料の成分は検出されなかった」「水木は心霊現象を本当に見えていたらしい」と更なる事実が浮かび上がる。


★立証要素が揃い、証言の検証し犯人をあぶりだす(…赤城「この嘘つきどもが!お前たちがあれこれ嘘をつくから、真相にたどり着くのに随分と時間が掛かってしまった」)

まず、事件当夜の電磁波を再現→安達は頭痛に襲われ、水木は細田の霊を見る。ことを確認。
 これらは、違法放送によって強力な電磁波が発生したことによるものであった。
 水木の幻覚は「自分が細田を殺した」という思いがあったからだと追及し、細田に絡まれたのを振り払い、地下道に転落させてしまったと自白。
 しかし、か弱い女性なので、細田の遺体を現場まで運ぶ協力者がいるはず。

で、証言の検証
・霊能力者はまっすぐ帰宅せず、物理学者をパパラッチしていた
・あの夜、千葉と戸川はテープを回収し、そのテープに心霊現象を合成する作業をしていた
となると、当夜、社に泊まったという上原の証言と矛盾する。(上原のアリバイがなくなった)

 さらに、「水木と二人で細田の死体を運んできた」というのは大嘘と追及。
 細田のこぶが大きかったのは、頭を打ったあとも心臓が動いていた証拠で、現場に運んでから殺したのだと。

「現場に最後まで残っていたのは水木で、彼女が犯ったんだ」と言い逃れる上原。
 これには、翠が、足音はスニーカーとヒールの二種類聞こえて、最後に現場を去ったのはスニーカーだったと解析していた。

 さすがに言い逃れる術をなくした上原。
 でも、「僕はヒールを履いていました」と最後まで頑張ってほしかった。
 動機は細田がいてはディレクターにはなれず、好きな水木にちょっかいを出していたからというもの。


 菊川が吠え面を披露して落着!(辞書によると、「吠え面」…泣き顔、泣きっ面) 
 

百合根の存在意義
①天然で、メンバーをフォロー
青山に対し
「じゃあ、ずっとそのまま(だらしない格好)でいればいいじゃないですか」
と、天然的に青山の心に直撃の台詞。
そして、番組最後に
「青山さんの嘘(両親の好む格好をすること)は、くだらなくなんかないですよ。
 だって、青山さんが嘘をつくことで、ご両親も嫌な思いをしないで済んでいるわけでしょう。
 いつか青山さんが本当に嘘をつくのが嫌になる日までは、今のままでいれば良いじゃないですか」

翠に対して
「自分はあの人たちから絶対に離れません。とことん付きあうつもりです」と宣言
実際には理事官に対してだったが、地獄耳の翠には聞こえてしまった。
「“あの人たち”の中には、私も入っているのかしら?」と聞かれ
「もちろんですよ」と。

②凡人である視聴者と同じ目線
 百合根が凡人の目(観察眼・思考)でメンバーの言動に振り回されるのは、凡人の視聴者(私)には有難い


【追記】
≪事件直後、すぐ救急車を呼べばなあ≫
 実際に被害者の息があったようだったし、致命傷は真犯人・上原によるものだったので、助かったのではないだろうか。(放置すれば死に至っていたかをはっきりさせなかったのも不満)
 死体を運ぶなどという足がつきそうな小細工をするくらいなら、「酔っ払って階段を踏み外した」と証言した方が罪を逃れられる可能性は高い。
死体の状態に疑問
 地下道の階段に転落したのなら、多数の傷が残るはず。
 そもそも、検死や解剖で死亡状況がわかるはず。



【ストーリー】番組サイトより
 心霊番組のプロデューサー・細田康夫が首を折って死んだ。現場には首の切れた紙人形が落ちていた。
 プロファイラー青山翔(志田未来)は霊の祟りかもしれないと言い出すが、あくまでも事故だと菊川吾郎(田中哲司)は主張。赤城左門(藤原竜也)は不自然な点を挙げ、「菊川にほえ面かかせてやる!」と息巻く。
 捜査を始めたSTのメンバーは番組出演者やスタッフに聞き込みを開始。関係者の様子を見た青山は、全員がそれぞれ嘘を付いていることを見抜く。しかし百合根友久(岡田将生)は事故死ではないかと主張したところ、赤城は現場の部屋を使ってある実験を行うことに。そして他殺であることを確証したSTメンバーは犯人を追い詰めるため、次の作戦へ―。
 果たして、事件の真相を暴くため関係者全員の嘘を見破る事は出来るのか!? 騙し合いの第5話、真実の先に見えるものとは―?そして、プロファイラー青山の隠された秘密が明らかに!?
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『東京スカーレット ~警視庁NS係』 第5話

2014-08-14 16:53:11 | ドラマ・映画
 相変わらず鳴滝杏(水川あさみ)、係長・出町いずみ(キムラ緑子)たち登場人物に魅力を感じることはできない。
 ≪えっ?ここでそんなことを訊くの?(言うの?)≫というようなデリカシーのなさなど、杏の言動に幼稚さを感じてしまう。

 でも、事件の内容は考えさせられる。

なぜ、真由子は恩人を殺害した横井と結婚をしたのか?
 これが今話のカギで、
「横井は自分が愛しいと思う人、守りたいと思う人がいないので、殺人を犯しても懺悔の気持ちが全く起きない」と考え、
②では、「自分が、横井にとってそういう存在になれば、彼の生き方、考え方も変わるだろう」と考えた。
③実際に、彼女は横井にとって“大切な人”となり、彼女の身の危険を知り、「彼女を守ってくれ」と土下座さえした。
④そして、彼女が毒殺(実は脅迫は狂言、毒も自ら飲んだ)され、愛する人を失う悲しみを知り、自分の罪の重さを知った
⑤しかも、彼女の死後、横井に真実を知らせる手紙を読ませる手筈までしていた

 まさに命を懸けた復讐だった。
 ④まで彼女の計画通りに進んだが、ドラマはここから捻りに捻られた。

 その手紙は横井には読まれることはなかった。手紙が彼の手に渡る前に、刑が執行されてしまったからだ。
 真由子の協力者・黒川(横井の犯した殺人被害者の遺族)を追求し、手紙を横井に届ける直前、私はドキドキした。
 横井の心のよりどころであった妻・真由子の愛が、実は復讐のための偽りであったことを知ったら、彼はどうなってしまうのか?
 とドキドキしたら、すでに彼はこの世にいなかった……拍子抜け………

 さらに、真由子は死ぬ直前に思い直し、黒川に「手紙を処分するように」というメールを送っていたというのだ。
 服毒直前に、阿藤を擁護する「彼にも償いのチャンスをください」という杏の言葉を聞き、
 横井にも「自分の罪の重さを知り、後悔し、そして、その罪と正面から向き合って、刑を受ける」機会を与えたかったというのである。

 悪人であった横井が、心を改め、刑を受け、安らかな心で逝ったという“罪を憎んで人を憎まず”という人情ドラマで落着したが、なんだか納得できない、もやもやする。 

 まず、④までの要素で、視聴者である私は、真由子を≪復讐のためとはいえ、そこまでするのか?≫とショックを受けた。
 で、≪横井が真相を知ったらどうなる?≫と思ったら、死刑執行で拍子抜け.
 さらに、服毒直前で真由子が考えを改めたという事実に、さらに衝撃。

 ④までの回転でクラクラしていたのに、もう二捻りを加えられ、高速回転に目がついていけなくなってしまった。まるで体操男子の白井健三の「4回ひねり」を見るようなものである。

 しかも、この展開に大きな齟齬を感じてしまった。
 杏の「償いをするチャンスを与えてほしい」という言葉に、考えが改まり、復讐が目的でなくなったのなら、真由子は服毒して命を落とす必要があったのだろうか?
 確かに、愛おしい真由子が死ぬことで、横井が自分が犯した罪の重さを知ることができるが……
 生きて横井の最期を見とる方がスッキリするように思う。


 捻りを加えすぎて、着地に失敗したという気がしてならない。


【ストーリー】番組サイトより
 ある日、横井真由子(中村ゆり)が住んでいるアパートで放火によるボヤが起きた。真由子の夫は2件の強盗殺人事件を起こした死刑囚の横井剛史(弓削智久)。これまでにも彼女の周辺には嫌がらせが相次いでいたという。警視庁NS係の鳴滝杏(水川あさみ)と阿藤宗介(生瀬勝久)は彼女の身辺警護及び放火の捜査を命じられる。
 実は真由子には10代の頃に覚醒剤使用の前歴があり、捜査一課長・岩井十三(中村雅俊)はその線からの捜査も指示する。当時彼女を補導したのは新宿中央署の岡林巡査部長(村田雄浩)。岡林は覚醒剤押収の実績で都内トップと言われた刑事だったが5年前に自殺している。しかもその時に岡林とコンビを組んでいたのは宗介で…。
 数日後、真由子は宗介に対し岡林を死なせた人に守ってほしくないと断言する。NS係長・出町いずみ(キムラ緑子)は宗介を放火の捜査に回そうとするが、当の宗介は警護を続行すると聞く耳を持たない。一方、堀徳美(菅原大吉)と荒木田満(近藤公園)は横井が起こした殺人事件の遺族を聞き込んでいた。黒川秀輝(窪塚俊介)は横井への憎悪はあるが妻に殺意までは持っていないと話す。その夜、警護中の杏の目の前で真由子が毒殺され…。
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『HERO』 第5話

2014-08-13 22:37:37 | ドラマ・映画
 今回は川尻部長検事が久しぶりの取り調べで、悪戦苦闘する話がメイン。

 被疑者への追及は緩く、目撃者への聴取もうまくいかない。
 目撃者が少女や園児で、顔が怖いことがネックとなっったこともあった……そんな“云々かんぬん”にまどろっこしさを感じた。さらに、久利生が手掛けている吊り橋の見栄え優先の設計についても、久利生が構造論から勉強するなど、こちらも進展せず、やはりまどろっこしい。(確かに、事件について検事は理解するべきだと思うが)そのうえ、宇野検事も麻木がらみで鬱陶しい。田村検事と馬場検事のいざこざにもうんざり……。

 すっきりしたのは、川尻が本来の自分を取り戻し、子どもに媚びず、検事の仕事の重要性を子どもたちに説き、真剣に仕事に向かう姿を見せ、気弱な少女に証言の大切さを理解させ、勇気を持たせたこと。
 被疑者に対し一括したシーンはすっきりした。
でも、熱意を込めた力説が、子供たちにちゃんと話を聞かせたというのはよかったが、うまくいきすぎだろう。

 キーポイントは
「無理させちゃダメでしょう。いつも通りじゃなきゃ」という久利生の言葉。
 麻木は「少女のためにいつもの環境を再現させることが事情聴取を成功させることにつながる」と考えたが、そうではなく、本当は「川尻に本来の自分をありのまま発揮させる」のが肝心だと言っていたのだ。


視聴率のジレンマ
 第1話は26・5%。第2話19・0%、第3話20・5%、第4話18・7%と推移し、今話(第5話)は21・0%と上昇した。
 第4話が一番面白かったが、視聴率はここまでの最低。今回は面白くなかったが、視聴率は上昇。
 この現象は、「視聴率は前話の出来に左右される」ことによる。今週の視聴率の上昇は、先週が面白かったからと考えるのが妥当。
 しかし、視聴率としては「第4話<第5話」。う~ん……



【ストーリー】番組サイトより
 城西支部で健康診断の結果が出た。健康だったのは久利生公平(木村拓哉)だけ。体脂肪が増加した麻木千佳(北川景子)は、仕事量の多すぎる久利生に付き合わされているからだと嘆く。川尻健三郎(松重豊)は、ほぼ全ての数値が昨年を下回ったことで、朝から不機嫌になってしまう。
 キレ気味の川尻は新たに加わった多くの案件を、渋る検事たちに八つ当たりのように振り分ける。久利生も珍しく新規案件の引き受けを躊躇。久利生はゴルフ場の吊り橋崩落でキャディーが怪我をした事件を抱えていた。取り調べを確実なものにするために、久利生は吊り橋の構造から勉強しようとしていたのだ。それでも、久利生は川尻の要請を断ろうとしないが、千佳が遮る。
 結局、川尻の手元に置き引き事件が残った。久利生と千佳は、川尻が調べれば良いと言い出す。城西支部メンバーも、川尻の仕事を見てみたいと賛同。川尻は特捜部に籍を置いたこともあり、かつては“鬼の川尻”と異名をとった凄腕だったのだ。部下の期待に、川尻は自ら取り調べることに。
 早速、川尻は置き引き事件の被疑者、小茂田繁樹と対面。しかし、どうにも歯切れが悪い。否認する小茂田に鋭い追求をしないのだ。落胆する城西支部メンバー。少し自信を失った川尻は、目撃者の事情聴取を始めた。ところが、事件が午後の公園で発生したため目撃者は子供ばかり。強面かつ子供が苦手な川尻は、こちらでも大苦戦を強いられることに…。
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『軍師官兵衛』 第32話「さらば、父よ!」

2014-08-12 22:22:58 | ドラマ・映画
先週の書き忘れ……土田御前(大谷直子)はどうなったのだろう?
         織田家の家督争いには、絡まなかったのだろうか?


官兵衛と秀吉に溝が…
唐突感
 村重(道糞→道薫)の予言「天下人(権力)の魔力に囚われ、変わっていく」の兆候が表れるという流れだが、秀吉が変わるのは良いとして、秀吉が官兵衛と距離を取ろうとするのが、唐突に感じた。

確かに、秀吉の心境の変化は語られていた
①「官兵衛が敷いたレールに乗って天下人になるのは面白くない」(官兵衛への対抗心)
②「本能寺の変直後には、官兵衛には天下人への道が見えていたのではないか」(官兵衛への畏れ)


 しかし、秀吉がこういった官兵衛への感情を見せるシーンは今回が初めてのように思う。なので、今回の秀吉が官兵衛に距離を置くことに、唐突感を感じてしまった。
 もちろん、今回、そういう感情が強くなるきっかけがあればOKなのだが、そういう事件もなかった。冒頭、小牧長久手の戦いで、秀吉は官兵衛の「家康とは戦うな」という指示に従わなかったところから始まっていた。

「御運が開けました」という言葉の秀吉の印象
 秀吉は、上記の官兵衛の言葉に、官兵衛の先見の明に脅威を感じたとおねに漏らしていたが、秀吉が慕う信長の死を「幸運」と言ってしまう官兵衛の軍師としての優秀さと共に、非情さを感じるところではないのかと考えるのだが、どうなのだろう?



冴えない長政
 新領地の山崎を任された長政だが、民の反感を買ってしまう。
 そこで、家臣たちは職隆を頼る。
 職隆は、職隆と職隆の父(長政の曽祖父)との想い出話(訓話)を語る。
「薬草を根こそぎ摘み取ってしまっては次の年に何も生えてこない。時が来るまで育つのを待つ。摘み取る頃合いの見極めが肝心なのだ」と。

 さらに、職隆は見舞いに来た官兵衛に、「領民に対して、急いではならぬ。頭ごなしではいかんが、甘すぎても駄目。そのさじ加減が肝心だ。黒田家の昔話をたまには長政に聞かせよ」と、やんわり助言。
 領民に対する扱いは官兵衛は承知していると職隆は考えているようなので、長政への対応を示唆したのだろう。

 今回で退場となる職隆のコクな味を感じさせるエピソードであったが、ふたりから説教されて、ようやく気付くという長政の扱いは可哀そうだ。
 職隆退場ということで、職隆と官兵衛の絆を描写したかったのと、主人公・官兵衛を持ち上げたかったのだろうが、このエピソードをクドクドやるよりは、小牧長久手の戦いや四国攻めをもう少し描いてほしかった。

 小牧長久手の戦いにおいて、長政は活躍した(岸和田城の戦い)が、それは語られず、四国攻めでは、官兵衛が活躍したとのこと。
 そう言えば、私が好きだった『功名が辻』の山内一豊は、四国攻めでは苦労した記憶がある。この『功名が辻』では、山内一豊と秀吉の結びつきが強かったが、『軍師官兵衛』では全く登場しない。

 その四国攻めは、
「戦法となった黒田軍は、破竹の勢いで進撃。四国の覇者・長宗我部元親はついに降伏。僅か二月余りで、戦いは終わった」というナレーションで終了。
 ドラマ的には、わずか20秒足らずで戦いが終わった。それに、このナレーションの「ついに」の使い方、間違っていませんか?


露骨な主人公持ち上げ
 四国平定後、家康陣営で官兵衛を持ち上げ、姫路城でも「播磨が静かになったのは官兵衛のおかげ」と持ち上げる。
 「さすがは兼続じゃ」を連発した『天地人』を思い出してしまった。
 上述の長政の件だが、どうせなら、領民をまとめられない長政を官兵衛が叱責しているところに、職隆が現れ、薬草の訓話をした方がいいように思う。
 長政にとっては「薬草=領民」、官兵衛にとっては「薬草=長政」で、長政、官兵衛がともにハッと気づく。大親父の貫禄を示しても良かったのではないだろうか。
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『ゼロの真実 監察医・松本真央』 第4話

2014-08-11 20:29:41 | ドラマ・映画
(ドラマとは直接関係ありませんが)
前回、今回の『ゼロの真実』を見て、「向上心」について考えてしまった。

 前回は偶然のアクシデントで、外因性のくも膜下出血が発症したが、主人公の真央でなければ見抜けず、単なる病死と判断されたと思われる。今回は、今回は真犯人の狡猾な細工と演技により、遺体の身元を誤りかけた。
 中央監察医務院のメンバーは、それなりの知識や解剖術や観察眼を持つが、多数の検案や解剖に追われ、おざなり気味に検案や解剖を行っている。
 先述した誤診は、天才か並かの違いによって生じたものではなく、そういった「おざなり」の姿勢によるものである。向上心がないのが原因なのである。

 「遺体の状態を確認し逐一可能性を考える」
 「一見○○のように見受けられるが、本当にそうなのか?どこか不審な点はないかと疑問を持つ」
こういった姿勢で検案を行えば、検案自体が勉強になり、それが知識や経験となり技量はアップする。
 しかし、≪こんなもんだろう≫と注意や疑問を挟まず、おざなりな検案を積み重ねても、技量は進歩しない。

 今回、ミイラ化した遺体の推定年齢を「20歳から60歳。ミイラ化したら何にもわからないの」と中山はあきらめてしまうが、真央は40歳過ぎと推定できた。(部長も20歳から60歳と推定した)


 と、偉そうに書いているが、私の生活を顧みると、まさに「おざなり」である。
「そんな懸命に働かなくても、食べていければいい。日々の生活が楽しく、家族や友人などと楽しく過ごせ、羽生名人の勝ち将棋が観れて、ブログの記事がアップできればいい」

 改めて考えると、監察医の仕事は特殊である。
 いい仕事をしようが、おざなりの仕事をしようが、よほどのミスをしない限り、ほとんど仕事の評価や収入には影響がない。遺体は検案に異は唱えられない。遺体が火葬されれば、検案書や解剖報告書の真偽は分からない。
 しかし、だからこそ、監察医の仕事はおざなりであってはいけない最終業務である。
 特に、事件性はないと判断された「行政解剖」では、そこできちんと解剖しなければ、真実は闇に沈んだままである。このドラマで描写されている彼らの仕事ぶりが現実のモノだったら、かなり怖い。
 確かに、おざなりの仕事になってしまう社会情勢や制度などに問題はあるが、監察医の方たちも、自分の仕事に向上心とプライドを持ってほしいなあ。


【今回の面白かったシーン】
割と会話する真央
チョコレートも頬張ったし、音痴らしい。
(音痴だと知って)
「先生でもできないこと、あるんですか?」
「あるじゃん、いっぱい。
 規則守ることできないし、団体行動できないし、笑顔出来ないし…むほほほほほほぉ!」
中山の言葉に、きょとん顔の真央も面白かった。


【今回の突っ込み】
競輪に興じる真犯人を包囲するが、なぜ、一旦、包囲網を突破されるのだ?

【ストーリー】番組サイトより
山中の廃屋でミイラ化した女性の遺体が発見された。遺留品は、着ていた服と靴だけで、身元がわかる物は何ひとつ見つからなかった。指導係の中山(尾美としのり)と共に検案にあたった真央(武井咲)は、より詳しく遺体の状況を調べるため、Ai(死亡時画像診断)にかける。すると、肋骨などから刺されたような痕跡が見つかり、殺人事件の可能性が浮上。司法解剖に切り替えられる。

しかし、ミイラ化した遺体から得られる情報は少なく、司法解剖したところで、身元不明、死因不詳で迷宮入りするのではないかと思われた。そんな中、監察医務院に菅井(野間口 徹)という男性歯科医が訪ねてくる。菅井によると、真央が警察歯科ネットにアップした遺体の歯形が、8年前から行方不明になっている妻の治療記録と一致するという。泉澤(生瀬勝久)をはじめとする医務院の男性メンバーは、ミイラ化してなお妻に愛情を注ぐ菅井の姿に心打たれるが、死因の分析を続けていた真央が驚きの新事実を発見して…!?
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『ST 赤と白の捜査ファイル』 第4話

2014-08-10 08:14:13 | ドラマ・映画
「この事件…何か臭うな」
「どうしたんですか、急に?」
「刑事っぽいこと言ってみようか、と思った」

 「引きこもり刑事」から、軽いボケをかます「親父ギャグ刑事」になりつつある赤城。

 とは言え、現場で分析を速射砲のように披露する。
「(死体の状況から)一酸化炭素中毒死であることを物語っている。遺体には傷もない。つまり、争った形跡もないってことだ」
「遺書は?」(「まだ見つかっていない」と一課の刑事の返答)
「目張りの張り方が雑過ぎる。慌てて張ったように見える。4人そろっての計画的な自殺なら、何を慌てる必要がある?」
「ガムテープや冊子から指紋が検出されたか?」(「検出されていない」)
「自殺する人間が、指紋を残さないように目張りをしたというのか?」
「目張りに使われたガムテープ残りは、どこに行った?」(一課「見つかっていない」、百合根「誰かが持ち去ったんでしょうか?」)
「これは集団自殺ではない。他殺、最低でも自殺ほう助の可能性が高い」

 隅の臭い以外にも、何かにおいがするということで、黒崎出動!

☆矛盾する松戸警視の言葉
松戸「所轄は意地になって、集団自殺の線で通そうとしている。あなたたち(ST)は他殺だって断定したそうですね」
百合根「まだ集団自殺と決めつけるには不自然なことが多いと思っています」
松戸「“思う”ではなくて、明確な根拠を示してください。学級会みたいに思ったことを言えば褒めてもらえるわけではありません。
 主張が間違っていれば、それは即ミスにつながる」

・「所轄は意地になって集団自殺で捜査」と言っているので、その所轄の判断は間違っていることを示唆しているのに、STに文句をつけている。
・捜査において、断定せず(決めつけず)、「思う」と誤りの可能性も視野に入れるということは大切なはずだし、いろいろな可能性を追い、それを明らかにしていくのが捜査の基本であるはずだ。「主張が間違っていれば、それは即ミスにつながる」という論理も、捜査の可能性を狭めてしまう。
 典型的な駄目上司である。



青山の分析
「遺書は人に読んでもらうために残すモノだよ。探さなきゃ出てこない遺書なんておかしい」
「キャップ、これは自殺じゃないよ。現場の状況からも自殺と判断するには不自然な点が多い」
「不自然なのは部屋自体にも言えるよ。人が生活していた気配がまるでなかった。ゴミも雑誌もなく、整然とし過ぎているこの部屋は一体何をするための部屋だったんだろう?」

さらに、赤城
「不自然な点はまだある。4人は携帯を持っていなかった」(後に、篠崎が「SNSに疲弊している4人に使わないように助言した」と証言)

黒崎と山吹により、匂いの正体も判明。
 しだーると言うお香で睡眠効果があると謳われているもの。
赤城が補足
 お香の睡眠効果に医学的根拠はないが、プラセボ効果を考慮すると可能性がある。
 偽薬でも信じ込むことによって効果が表れることがある。このお香に睡眠効果があると信じ込んでいれば、睡眠効果と同じ効果が出るということはあり得る。

現場にお香をたいた痕跡はなかった。→結論「ガムテープと一緒に持ち去った者がいて、その者が4人を殺害した」


 部屋の持ち主が宗教法人の教祖であることが判明し、百合根、赤城に山吹が隧道
 容疑者は現場の部屋の鍵を所有する教祖・阿久津昇観(松田悟志)、秘書・山形佐知子、一番弟子篠崎雄介(鈴木一真)に絞られたが……

 この3人、カリスマ性が高いが本心を明かさない教祖、忠実そうだが裏がありそうな秘書、怪しさの塊の一番弟子となかなかの容疑者振り。とくに、鈴木一真が登場した時、≪出たっ、こいつかぁ!≫と思ってしまった。
 で、教団内の対立や、幹部同士の恋愛の疑惑が浮上し、3人への聴取の際、翠が同行し、声の調子で心理を分析、△関係の可能性が高いと判断。それが原因で犯行に至った。
 さらに、3人の性格から犯行に及んだ場合、犯行の杜撰さから阿久津は考えにくく、篠崎か山形になるが、阿久津にも動機はある。
 結論が出せない百合根は、山吹の寺で修行することになるが、なぜか赤城も同行(百合根が好きなんだね)。そこには亡くなった4人と一緒に修行していた町田智子(須藤理彩)もいた。
 いままでも、ちらちらと登場していたが、いよいよ本命に迫る。

真骨頂発揮の山吹
 結局、我慢を強いられていたこれまでの人生、それが今回の5人組の中で浮いた存在だったことで爆発し犯行に及んだというのが真相だった。4人も殺害するにしては動機が弱いし、集団自殺に偽装するというのは彼女の性格とはギャップがある。
 この犯行心理を、山吹と智子との問答で明らかにしていく。厳しく追及する山形だったが、智子の心を深く理解した山吹ならではの問答で、彼の真骨頂発揮であった。
【犯行のきっかけ】
・4人と携帯が繋がらなかった
・七輪の存在を知った
・“教祖を裏切った人間は戻ってくるな”と山形に言われた。(山形の「教祖と篠崎」の二股をかけていたことによる小細工)

 智子が犯人であるとした理由は、智子が“救いを求めている”と感じたからだという。何ともあやふやで根拠が薄いが、山吹だから成り立つのだろう。
 犯行を追及され、思わず智子は山吹の首を絞めるが抵抗をしない。本気で彼女を救いたかったらしい

 


今週の赤城
・登場時のボケと鋭い分析
・理論的に思考する赤城に対し、人の心はそう「単純」ではないという町田智子の反論に動揺する赤城
・さらに、愛と欲について論ずる町田と山吹に、科学的な解説を加える赤城の言葉を無視して、山吹に話しかける町田。それが面白くない赤城だが、ふたりの話を黙って聞いていた。
・松戸に早く報告しなければならないとつぶやく百合根に対し、
 「絶対に自殺ではないと断言できる。“椅子にふんぞり返って待っていろ”と伝えておけ」
・山形との対面時の百合根の反応を厳しく分析「鼻唇溝が伸びていた」
「キャップは山形佐知子のことを美人だと思っているな。はじめて山形に会った時、キャップは鼻唇溝が伸びきった状態になっていた」
「“鼻唇溝”?どういうプロファイリングなんですか?」
「単純に“鼻の下が伸びていた”プロファイリングするまでもない」
・智子の犯行と知っていた(らしい)が、山吹を適任者と判断して任せた。(山吹も赤城の気持ちを理解していた)

赤城の伝言命令に“そんなことできるわけない”とつぶやく百合根だったが……
 STに対して何やかやと難癖をつける松戸に対し、徐々に鬱積が溜まり
「STに監査が付くのは分かります。人格的には問題だらけで、警察組織には馴染めない人たちばかりです。でも唯一美点があります。
 彼らの分析は、くだらない面子に左右されることはありません。純粋に彼らの能力や知識によって導き出されたものです」
「そうですか……しかし、今のところ、STは私も納得させるだけの分析を導き出していない。それが問題だと言っているんです」
 いや、これだけ自殺の疑問点があるのに“納得できない”というのは、松戸の頭脳に問題があると思っていたら……
「松戸理事官は、椅子にふんぞり返って待っていてくださいっ!」
 いいぞ、百合根!

気の毒な池田管理官 
 エリートだが、同期の百合根を気に掛ける割といい奴。
 自分勝手なSTと高慢な松戸理事官の板挟みになり、気の毒。
 百合根がキレた時も居合わせ、事件解決の報告をした時も、松戸から「ふんぞり返って待っていてよかった」ときつい皮肉を言われてしまう。 


【ストーリー】番組サイトより
 とあるマンションの一室で男女4人の遺体が発見される。七輪を使った一酸化炭素中毒による集団自殺の線が濃厚だと報告する菊川吾郎(田中哲司)。しかし、現場の状態から自殺と判断するには不自然な点が多い事に気づいた赤城左門(藤原竜也)は他殺あるいは自殺ほう助の可能性が高いと告げる。亡くなった4人は苦楽苑という宗教法人の信者だった。
 赤城と百合根友久(岡田将生)、山吹才蔵(三宅弘城)は早速苦楽苑を訪ね、事件が起きた部屋の所有者でもある教祖の阿久津昇観(松田悟志)に話を聞く。そして現場となった部屋には普段、鍵が掛けられていたことや、阿久津と意見が対立した一番弟子の篠崎雄介(鈴木一真)が苦楽苑から独立しようとしていたことが判明する。
 続いて赤城たちは亡くなった4人と一緒に修行していた町田智子(須藤理彩)を訪ねる。警戒していた町田だったが僧籍を持つ山吹には心を開き、篠崎が自殺を肯定しかねない思想を持っていたことを話してくれる。しかし当の篠崎はその場で思いついたことを言ったまでだと主張。また部屋の鍵は郵便受けに置いており、信者が自由に使えるようにしていたと話す。阿久津と篠崎の言うことが微妙に食い違っているなど、捜査はなかなか進展しない中、百合根はとある喫茶店で山吹が町田と楽しそうに話をしているのを目にし…。
 人間の《欲》を描いた第4話。不動心の男・山吹が遂に動き出すー。
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『HERO』 第4話

2014-08-06 01:05:14 | ドラマ・映画
「まともに生きてねぇ奴が、まともに生きてる奴を非難するのはおかしいだろおっ!
 一番参っちゃってるのは麻木の方なんだよ。昔の仲間が犯罪者になってこんな所に来るなんて思ってなかったんだから。仲間裏切っているのはお前の方じゃねぇか。
 もうこの辺にしましょう……でも飛田さんね…………もし夕べ、麻木が怪我でもしてたら、こんなもんじゃ済まなかったですからね」


 今回は、この久利生の台詞に尽きる。悔しいが、かっこいいぞ!(さすが、私のライバル…石、投げないで!)

(忘備録として、状況を説明しておくと)
 被疑者・飛田(麻木のヤンキー時代の仲間)を追求する麻木に対して、
 飛田が麻木に向かって「調子こいてるんじゃねぇぞ!昔は俺らの仲間だったじゃねぇか!」と怒鳴ったのに対して、久利生が発した言葉。

 被疑者の仲間(ヤンキーの時代の仲間)に襲われかけた時、駆けつけてきた久利生にしがみつく北川さんは可愛かった。
 現在の自分を認めてもらい、危機を救われ、被疑者の麻木を責める言葉に対して庇い、撥ねかえす久利生。麻木、惚れちゃうんじゃない?

★今話の久利生の信念
「過去はどうあれ、今をしっかり生きていることが大事」
Ⅰ麻木に対して
 麻木にとっては、元ヤンキーは“触れられたくない過去”。しかし、久利生はそんな彼女の様子に無頓着にほじくり、からかう。
 イジリ過ぎのように思われるような久利生の言動だが、久利生にとっては「今をしっかり生きていることが肝心で、過去は重要ではない」からで、ヤンキーであった過去は恥じる(隠す)ことではないという考えからなのかもしれない。

 とは言え、麻木の元ヤンキーという設定には無理を感じる。
「地方都市にいる一番かわいい女の子はマイルドなヤンキーになる」という法則も苦しい。
 ≪そういうものなのかな?≫と納得してもいいが、嫌々ヤンキーをしていたのか、性に合っていたのか(楽しんでいたのか)が、イマイチはっきり分からなかった。一応、友達や彼もいたみたいだが、“下っ端”と呼ばれていたようだ。
 そういう微妙な状況だった彼女が、「仲間を売るのか!」と責められたり、「最悪ですね。昔の仲間にこんな形で再会するなんて」と漏らされても、響きが小さい。

 それはともかく、たまたま検察事務官という職を知って、勉強して試験を受けてみたら合格した。成りたくて成ったわけでも、正義の熱い気持ちもなかったと漏らす麻木に対し、
「でもいいんじゃないの。仕事はちゃんとしているし。昔の仲間にあんなこと言われても、お前ブレてなかったもんな」と、現在の彼女を認める。

Ⅱ挫折のエリート宇野に対して
 現役で東大に入り、司法試験も一度で合格した宇野検事は、エリート意識が高かった。
 しかし、バブル時代にたくさん遊んだように見える美鈴に敗北感を感じ、その上、久利生が中卒で検事になっていること、麻木の元ヤンキーの過去を知り、今までの生き方に疑問を感じてしまった。
 自信を無くしている宇野に対し、久利生は、
「宇野君は変わらなくていいんじゃない。今のまんまで」と、普通の言葉を投げかける(←宇野の感じ方)
 久利生にしてみれば、宇野の過去は立派だし、今もしっかり仕事をしているので、変わる必要がないと考えたのであろう。


 そして、冒頭の久利生の言葉を聞き、さらに劣等感を感じてしまった宇野は、久利生のファッションをまねるという暴挙に出てしまった。(これは今話のオチ?宇野の挫折感は今後も続くのだろうか?)

 さて、“京都地検の女”として、中村美鈴(大塚寧々)がゲスト出演
 「意味が薄い美鈴の登場」という声もあるようだが、上述の宇野検事の挫折感・敗北感を味わわせる意義があった。見かけが“バブル期に遊んでいた女”に敗れるというのがミソなのである。
 しかし、美鈴は口八丁で手強い被疑者にどうやって罪を認めさせたのか?
 美鈴は、犯行の手口を説明していたが、「伊達に十何年も検事やっていない。いろんな手がある」と言うだけで、どうやって被疑者に自供させたのかは明かされなかった。不満である。


★その他の疑問、不満
・警察は、マンホール窃盗犯の余罪を追及・捜査しなかったのかが疑問
・美鈴を巡って張り合う末次事務官(小日向文世)と小金沢事務官(温水洋一)が鬱陶しかった

★どうでもいい思い出
 今回、元ヤンキー疑惑が事実であったことが判明したが、個人的には、「火星に代わって折檻よ!」と赤いハイヒールのスケバン、否、セーラー戦士の過去を思い出してしまった。


【ストーリー】番組サイトより
 城西支部に京都地検から女性検事が出張してくる。その検事は、久利生公平(木村拓哉)や遠藤賢司(八嶋智人)、末次隆之(小日向文世)には懐かしい仲間、中村美鈴(大塚寧々)だった。美鈴には事務官の小金沢克雄(温水洋一)が同行している。宇野大介(濱田岳)が取り調べている健康器具詐欺の被疑者、土井垣次郎(西村和彦)が、関西でも同じ犯罪を行っていたため、美鈴はそちらの件での取り調べを行うことになる。
 一方、久利生は麻木千佳(北川景子)とマンホールの蓋を盗もうとして逮捕された男を取り調べ。男は素直に犯行を認めた。しかし、久利生は逮捕から3日しか経過していないのに、男に寄せられた多くの減刑嘆願書が気にかかる。そんな取り調べ中、男がいきなり千佳を呼び捨て。千佳とその男はかつての知り合いだった。
 宇野は口八丁な土井垣の取り調べに大苦戦。ところが、美鈴が土井垣を取り調べると、あっさりと詐欺を認めさせてしまった。美鈴の華麗な取り調べに、宇野は負けたとショックを受ける。
 久利生と麻木はマンホール窃盗のお出かけ捜査。案内の警察官によると、付近では他にもマンホールの盗難があり、公園からは金属性の滑り台も盗まれていた。久利生は共犯者を疑い、嘆願書を書いた人に話を聞きに行く。その中にも、かつての仲間がいたため千佳の素性は次々と明るみに。そんな捜査中、久利生と別れた千佳が何者かに襲われてしまう。
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『軍師官兵衛』 第31話「天下人への道」

2014-08-04 18:46:21 | ドラマ・映画
今話は
秀吉メイン
Ⅰ清州会議
Ⅱ賤ヶ岳の戦い

官兵衛メイン(サイド)
Ⅲ村重との再会
Ⅳ長政と糸(小六の娘)との縁組


 それらの周辺の動きとして
・秀吉の城替え(長浜→姫路)
・勝家とお市の婚姻
・信長の葬儀(信長家の家督争い)
・利休登場(秀吉、丹羽長秀、池田恒興、中川清秀を抱き込む)
・毛利家の事情
・足利義昭との駆け引き
・高山右近、再顔見せ
・茶々、秀吉を襲撃

    ………何せ、盛りだくさん、盛り込み過ぎだった
 上記のように、主人公の人生を描くのが第一であるが、歴史的な大きな出来事を描かなくてはならない難しさ。メジャーではない主人公の大河ドラマの宿命かもしれない。
 とは言え、バランスの取り方に不満を感じてしまう。
 「本能寺の変」の前後からは、官兵衛と歴史的出来事とが密接になってくるので端折るのが難しいが、それ以前において、無駄が多すぎた。たとえば、秀吉と信長の出会いや親密さ、おねと秀吉のイチャイチャ振り、最近では、本能寺の変直後の家康の逃避行シーン。官兵衛と関係のない出来事は、よほどの大事件以外は魅せる必要はないのではないだろうか。
 ペース配分、バランスをしっかり取っておけば、今回のような、ハイライト大河にはならなかったはずだ。


Ⅰ清州会議(織田家家督争いを含む)
 前話、山崎の合戦で、信孝(丹羽長秀)を軍に加え大義を立てたが、今話では三法師を擁立。「信長の直系の孫」という説明だけでは、歴史に疎い私には理解不能。
 まあ、山崎の合戦では血筋を立てられれば、誰でもよかったのかな?それと、長秀に恩を売りたかったのか。
 それにしても、会議の始まりだけとは、端折り過ぎ。
 ただ、官兵衛の「大事な戦に間に合わなかった不手際が表情で覆ることはない。それに、殿が柴田様に口で負けるわけがなかろう」という言葉には説得力があった
 個人的には、記事(あらすじなど)で、「三法師」を「三蔵法師」と読みたくなってしまった。


Ⅱ賤ヶ岳の戦い
 これも端折り過ぎ。官兵衛が地図の要所に碁石を打つだけで、勝利。官兵衛、恐るべし!
 個人的には、碁石ではなく。将棋の駒を使ってほしかった。
 勝家よ、もっと踏ん張ってほしかった。せめて、次週に持ち越すぐらい粘ってほしかった。せっかく、越前・北ノ庄が出てきたのに。『紀行』でも長浜と一緒かい!

 笑ったのは、秀吉の掛け声。
「出陣じゃあ~
 わあ~~ああああああ…」(雄叫び、ブツ切られる)
 抑え気味の「出陣じゃあ」の竹中さんの声だと思ったら、これに続く「わああああ」の雄叫びがメインだというのが、竹中さんの思惑のように感じられたが、雄叫びの途中で、ブツ切り。


Ⅲ村重との再会
 思わぬ再会に、怒りを抑えきれない官兵衛に対し
 村重は、食欲、生存欲などを抑えられないという、人間の性(さが)、業(ごう)、弱さを吐露
 さらに、天下人の魔力に秀吉も囚われてしまうと予言する。


 「生きながらえたことで信長に勝った」という理屈はよく分からないが、彼に秀吉の変貌を語らせる算段なのだろうか。
 残念なのは、中川清秀がひどい目に合わなかったこと。どうせ、村重を登場させるのなら、清秀に再会させてほしかった。

長政と糸の縁組
 前話の初対面で長政に強烈なパンチ(言葉や態度)を浴びせた意図だったが、宴席で長政を見つけ、嬉しそうに近づく。“ツンデレ姫”であったか。
「お久しぶりでございます」と挨拶し、酒を注ぐ糸に対し
「おぉぉぉぉぉぉっ!(歓声)………どこぞでお会いしましたか?」
糸、注いでいる酒を、ジョボジョボこぼす。
(相当、気落ちした様子)

 初戦は先制パンチを食らった長政だが、今回は“天然”振りで圧勝。
 正直、このシーンだけで十分。
 羽柴家、蜂須賀家、黒田家云々は要らない。ここに時間を割くよりは、もっと賤ヶ岳の戦を描いてほしかった。

 又兵衛の祝いの舞踏を披露させたかったのかもしれないが。
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『ST 赤と白の捜査ファイル』 第3話

2014-08-03 13:41:16 | ドラマ・映画
 今回は黒崎スポットが当たった
 親友が暴力団の詐欺に引っ掛かり、助けようと奮闘するという使い古されたパターン。しかも、親友には刑事であることは隠してあるという、まさにベタ。
 個人的には、ベタであろうが、事件やその他に斬新姓や面白味があればOKだと思っている………しかし…。

 遠隔発火の仕組みは斬新だったと思う。
 しかも、出火原因が犬並みの嗅覚の黒崎でも感知できないというのは、ある意味、意表の展開(≪何のための黒崎の特性なんだ?≫)。

 しかし、せっかくのアイデアも、トリック使用に必然性が感じられないのが非常に残念。
 火の気のないところでの発火の謎というのなら、それを目撃させないと意味が薄い。
 目撃者がいてこそ、犯人にアリバイ(この場合、“放火不可能”)が成立するという意義が生じる。
(本ドラマの場合、STの特殊存在があって、謎が謎として見えた)
 今回は、犯人が自己顕示欲のため凝った仕掛けを考案したと考えれば、かろうじて説明はつくとしておこう。

 それと、反目する組長を始末する場合、狙撃や急襲の方がたやすいが、嫌疑がかけられてしまうので、不可能放火による殺人のほうが犯人が特定されにくい。
 しかし、今回のように組長を拉致するのは非常に困難であるし、実行にかかわった人数が多いというのも真相漏れの危険性は高くなる。

 そんなわけで、黒崎メインはベタな話、トリックも無理があるので、ドラマの出来としてはお粗末だったと言うしかない。

【その他の感想】
・黒崎の親友で“こぶしで語り合う仲”なのだが、ハッキリ格闘能力に差があった。レギュラーとゲストの差かもしれないが、演じた石垣佑磨さんが少し気の毒。
・黒崎と百合根の心の交流が少し深まった回だが、山吹がいては黒崎の言葉を通訳してしまうので、山吹を不在にするシーンが増え、今回は(今回も)、山吹は通行人並みの出演だった


【ストーリー】番組サイトより
 黒崎勇治(窪田正孝)の親友で俳優の卵・内藤茂太(石垣佑磨)はインターネットを使った詐欺に引っかかる。黒崎は茂太が騙されたエレガンス企画が暴力団「極央組」関連だと突き止める。そこで警察への相談を勧めるが、茂太は「警察なんかアテにならない。相手を騙し返して自分で金を取り返す!」と息巻く。
 同じ頃、付近のあるビルで火災が発生する。そしてマリという女性が遺体となって発見される。STは捜査に加わり、犬並みの嗅覚をもつ黒崎が出火原因を突き止めようとしたが、においが無いため分析できずにいた。そんな中、不謹慎にも赤城左門(藤原竜也)は自分にふさわしい難事件だと喜ぶのであった。
 早速、赤城と百合根友久(岡田将生)はまずは被害者マリが勤めていた高級クラブに聞き込みに行くことに。そこでホステスたちに囲まれ顔面蒼白になる赤城を傍らに、聞き込みをしている百合根が驚愕な出来事を見てしまう。百合根の視線の先にはなんと!黒崎がママの肩を抱き寄せて見つめ合っているのである!?
 一方、火災のあったビルは茂太が騙された暴力団「極央組」の所有物だとわかる。極央組は近年台頭して来た暴力団「夏目会」と揉めており、連続して起きた原因不明の火災は2つの暴力団の縄張り内で起きていた事が判明?「原因不明の火災」「暴力団」「詐欺」「ホステス」様々なキーワードが重なり合い、1つになったとき事件の真相が…。

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