英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

風船葛(フウセンカズラ)と露草(ツユクサ)と百日紅(サルスベリ)といちご

2014-10-19 14:11:21 | 歳時
風船葛(フウセンカズラ)(9月14日撮影)

 ムクロジ科の1、2年草らしいです。白状しますと、「ムクロジ」自体、初耳なのです。
 7~9月に白い小さな花を咲かせるようなのですが、この風船状の実(8月~11月)の印象しかありません。この風船の中にハート形の種が3つあるそうです。

露草(ツユクサ)(9月14日、15日、16日撮影) 



 ツユクサ科ツユクサ属の一年生植物。
 好きなので、見かけると、つい撮ってしまいます。今までにも何度も登場しています(2014年9月9日2013年8月8日2012年7月17日2011年9月9日2010年10月19日記事)
 小さい花なので、オートフォーカスではなかなか焦点が合いません。以前使っていた古いカメラ(やはりオートフォーカス・富士フィルム製)の方がピントを合わせやすかったです。

百日紅(サルスベリ)(9月15日撮影)

 ミソハギ科の落葉中高木。
 9月15日に撮りましたが、夏を代表する花木(中国原産)です。とにかく、暑くて強い日差しの中で咲いているイメージが強いです。
 樹皮が薄くてはがれやすく、木肌もツルツルしているので猿も滑って登れないというのが名前の由来だそうですが、真相は猿に聞いてみたいところです。


 これらの写真は、いちごの散歩中に撮っています。

 いつもの空き地が草ぼうぼうなので、住宅の境目あたりのやや茂りの薄い部分しか入れません。

 その空き地ですが

 こんな状態です。びっしり隙間なく埋まっています。草丈も2m近いところもあります。
 この空地の東側はJR北陸線が通っています。

 これは特急・白鷺でしょうか?

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 『謎解きはディナーの後で』

2014-10-18 22:46:35 | ドラマ・映画
劇場版ということで、いろいろ頑張って製作されていた。

 豪華客船に豪華な俳優陣、練りに練ったストーリー……


 しかし、長所と短所は背中合わせ、連続ドラマを映画化した際にありがちな
「あれもこれも頑張ったため、空中分解、不協和音が生じてしまう」という落とし穴に落ちてしまった。


★複雑で絡み合い過ぎたストーリー
 ①李家復興の宿願を背負った男、②伝説の怪盗、③国際的怪盗、④おちゃらけたコソ泥2人組が、二つの宝「セイレーンの涙」と「Kライオン」を巡り絡み合う。
 絡ませ過ぎのように感じるが、『警視庁捜査一課9係 2時間ドラマスペシャル』ほど強引さは感じられず、防犯システムを解除するため死体にライフジャケットを付けて海に落下させる(エンジンを停止させ停電させる)など、練り込まれたストーリーと評価できる。
 しかし、複雑なストーリーの上、風祭警部やおちゃらけコソ泥の脱線が多くテンポが悪く、さらに、麗子の捜査が機能せず、解明する影山は間接的捜査が多いので、視聴者が自力で真相にたどり着くのは困難のように思える。
 ここまで凝らずに、麗子が捜査をして凡人的な推理をして、視聴者の頭を整理させてほしかった。

★豪華ゲストゆえに……
 豪華な俳優陣。それぞれに見せ場や役目を持たせなければならず、事件の核心部分が膨らみ複雑になってしまった。
 さらに、おちゃらけコソ泥役におちゃらけ度の強い竹中直人氏を起用したため、おちゃらけが濃くなり過ぎた。さらに、おちゃらけキャラの風祭との相乗効果で、ますますおちゃらけ度が強化されてしまった。
 逆に、ドラマ(原作)の売りである「麗子と影山の掛け合い」は減ってしまった。

★映画(長時間)のため、コメディ色(おちゃらけ度)が倍増
 私だけかもしれないが、実力もないのに運だけで手柄を上げ、それを自分の実力だと勘違いして自惚れる風祭は嫌いである。せめて、正義感やまじめさがあるのなら許容できるが、面倒は部下に押し付け、失敗(Kライオンの翼を折る)は隠ぺいしようとするいい加減な男。
 これが、1時間ドラマなら我慢ができるが、映画だと露出時間も増えてしまう。
 謎解きの部分は練られていたとは言え、複雑、雑多な分を差し引くと連続ドラマ時とプラスは少ない。
 となると、倍加されたマイナス面だけが目立ってしまった。

【ささいな突っ込み】
 防犯解除パスワードの4ケタ数字を知るのに、キーボードに油?を塗って4つの数字を探り出したが、4つの数字が分かっても、その順列は4×3×2×1=24通りもあるので、割り出すのは大変である。

 要君、殺害されたうえ、素っ裸にさせられ、土下座ってかわいそ過ぎる。 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夕影、薄暮、黄昏、夕闇、宵闇

2014-10-18 20:05:53 | 歳時
 夕焼けが好きなのですが、その後の闇が深くなりつつあるけれど昼の残り香を感じさせる「薄暮」「黄昏」「宵闇」も好きです。
 辞書を引くと「薄暮」も「黄昏」も「夕暮れ」と同義らしいのです。また「宵闇」は厳密に言うと「望月から新月までの日が暮れて月が出るまでの闇」だそうです。なぜ、「望月から新月にかけて」かと言うと、「新月から満月まで」は、日が沈む前に月が出ているからなのでしょう。この言葉の感覚には電燈のない時代の闇への敏感さが感じられます。
 また、「黄昏」の語源は、『薄暗くて「誰(た)そ彼」と尋ねる」意で、この表現も素敵です。
 まあ、私は心情的に黄昏ていることが多いですが……

【9月13日撮影】

 時刻は午後6時39分で、夕焼けの橙色がほぼ引いてしまっています。この微妙なグラデーションと遠慮がちな光が好きです。


 こちらは東の空です。太陽が遠い分、闇が濃いですがこのぼんやり感も好きです。

【9月14日撮影】

 午後6時51分です。昼の名残、夜の始まりを感じます。

【9月15日撮影】

 午後6時11分。透明感のある夕焼けも好きですが、穏やかで緩やかな夕焼けも好きです。

【9月15日撮影】

 上の夕焼けと同じ日の午後8時30分。完全に夜なのですが…
 中央部に円形の輝いている部分があります。これは?

 同じ写真ではありませんが、ズームして撮ってみます。


 冴えない写真ですね。拡大して若干補正します。


 隣の市の花火です。
 本当はもっと綺麗なんですよ。

 せっかくなので、街道の夜景も撮ってみました。


【9月16日撮影】

 左が午後6時29分、右が6時36分。
 橙色から紺色へのグラデーションも素敵ですが、白色から青、紺色へのグラデーションもなかなかです。

【9月20日撮影】


 午後5時43分。今度は正真正銘の夕焼け。(同じ写真ばかり、お許しを)


 こちらは6時19分。華やかさは退きましたが、こちらも「しっとり感」も素敵です。
 以下、6時24分~27分。


【9月22日撮影】

 午後6時13分。この日もいい天気でした。そして、いい夕景です。


 6時16分。


 6時21~23分。しっとり、日が閉じていきます。


 いつも山際なので、たまには、中天の空を撮ってみました。

【9月23日撮影】

 午後5時36分~37分。
 今度は本格派夕焼けです。


 5時39分。


 5時41分。


 6時3分。名残の夕焼けです。

【9月26日撮影】

 夕焼けでも黄昏でもありませんが、最後はゲストとして待宵草さんに締めていただきました。
 このブログでも、登場していただきました(2012年9月10日2013年8月22日
 夏の花ですが、9月でもかなり見かけます。現在でも咲いています。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

相棒 season13 第1話「ファントム・アサシン」

2014-10-17 21:01:36 | ドラマ・映画
 かなり残念な出来だったと思うが、どうなのだろう?
 このドラマの「売り」のひとつとして「連続リレー殺人」が挙げられるが、これを予想外と思われた方は面白いと感じたかもしれない。
 あ、いえ、「私はそれを見破ったから偉い」と言いたいのではないが、最初の事件の歩道橋付近で第一の被害者と第二の被害者がニアミスしていたことから「リレー殺人」が見えてしまった
 もちろん、共に情報提供者なので顔見知りで、ロシア人スパイ・アレンスキーが亡命したことについて相談していたとも考えられるが、後に生存している情報提供者が一堂に会した際の様子から、その線は薄くなった。
 そんなわけで、リレー殺人の線で観ていたので、この殺人手段の危うさが目について仕方がなかった


【危険性】
1.殺人の理由が薄い

 「家族、思想、金など、弱点を持っており、そこを突いた」と言うが、情報提供者はそれなりの地位や職業についており、情報提供などは行っても、おいそれとは殺人は犯さないと思われる。リスクが大きく、そのリスクを考慮する分別もありそうだ。
 殺人を実行に移すこと自体、納得しがたいが、実行する決断をしたとしても、いざとなったら躊躇して失敗、未遂に終わる可能性も強い。

2.露見の危険がありすぎる
 そもそも、実行者が素人なのでヘマをしてしまいそう。
 第一の歩道橋転落について言えば、事故に見せかける利点はあるものの、日中に実行しては目撃されてしまう危険性が高い。
 第二の事件についても、目撃の危険性は高い。右京も指摘していたが、確実に殺していない点も目的完遂の点から言えば甘いと言わざるを得ない。


【不合理】
3.可哀そうな自衛官

 どんな弱点を突かれたのか分からないが、指示に従い自らの腕を刃物で刺し、部屋の窓もぶっ壊したというのに、
「連続殺人犯として検挙されることを思えば、20針の自傷など軽いものではありませんか?」
(「下山を殺したのも?」)
「ええ、もちろん、彼ですよ」
「ふざけるのもいい加減にしろ!、自分は誰も殺していない」
「誰の指示だったんですか?……あなたはあくまでも実行犯、あなたに殺害を指示した人物がいるはずです。
 ご承知のように、殺害を指示した人物は教唆犯としてあなたと同等の罪を追うことになります。
 ここまで来て、あなただけが罪をかぶるなんて、馬鹿らしいですよ」
「……………………確かに指示を受けた」
「誰から?」
「けど、人殺しじゃない」
「誰からですか?」
「それは誓っていい。本当に人殺しじゃな…」
余計なことは結構っ!
 誰からの指示だったか聞いてるんです」
「……この男です」
「天野室長ですか」
「ええ、けど人殺しの指示じゃない。襲われた振りをしろって」


≪矢部の回想シーンが流れる≫

「(襲われた振りをした)それだけだ。信じてくれ、人殺しはしていない、そんな指示は受けていない。
 本当なんですよ!」
「ええ、それは最初から分かっていました


 矢部を追い詰めるため、矢部が殺人を犯していないことを知ったうえで、連続殺人犯として矢部を追求し、
“自分は人を殺していない”という矢部の必死の訴えを、“余計なこと”と切って捨てる(しかも、激高)

右京さん、滅茶苦茶人が悪いぞ!

【その他の不満点】
・被害者の共通点はすぐ明らかになるし、順番の推理もなかった。残る謎としては、“全員を殺害せず、下山だけを殺害したのはなぜか”ということだけ。
 その理由が、有能な彼女を下山に潰されたくなかったからというもの。もちろん、これは理解できるが、真犯人の室長は売国奴は死に値するという国家主義者。その彼が、ロシアのスパイを愛していた社美彌子を許し、守るものなのか?

・相変わらずの享の助手振り
 右京と違う視点を持ったり、相対する立場に立つわけでもなく、着々と右京の手伝いをするだけ。相棒ではなくじょすである。
 この際、小林少年(助手)ごとく、変装(女装も可)したり、敵につかまり監禁されて欲しい。

【その他の感想】
・縄張り争いに関しては、内村刑事部長の右に出るものはない。
 「私は常にこの首を懸けて仕事をしてますよ」
と、自分の首を叩いてアピールしていましたが、どう考えても懸けられている首は参事官のものだろう。

・社美彌子を演じた仲間さん、彼女が画面にいると空気がピンと張りつめる。
 彼女の存在感を改めて感じた。
 個人的には、『トリック』の山田のキャラで相棒に出てほしい気もした。

・恋人を父親の前に置き去り!
 享君、お子様過ぎない?




【ストーリー】番組サイトより
 ある日、右京(水谷豊)のもとに、かつて事件を通じて特命係とかかわったホームレスの吉田一郎(松尾貴史)が訪ねてくる。ゴミ箱から拾ったバラバラのレジュメを繋ぎ合わせたところ、そこには歩道橋から転落死したと報じられた男性会社員の詳細な個人情報が書かれていたという。それが何らかの事件であることを察した右京と享(成宮寛貴)は、独自の捜査を開始する。
 そんな中、右京は歩道橋付近の防犯カメラに、先日絞殺された大学准教授が映っているのを発見。ふたつの事件の繋がりを疑う。そして、吉田から受け取ったレジュメから、社美彌子(仲間由紀恵)という女性の指紋が見つかる。彼女は、内閣情報調査室総務部門(通称・内調)に在籍する、情報機関のスペシャリストだった。さっそく、美彌子と面会した右京と享は、レジュメが内調の資料室から何者かによって持ち出されたものだと聞く。美彌子によると、レジュメには7名の日本人の詳細な情報が書かれていた。7名は先ごろアメリカに亡命したロシア人スパイが日本滞在中に情報を得ていた協力者だと証言した人物という。米CIAから内調に極秘裏に連絡があったのだ。
 その内、既に3名が死亡。転落死した男性会社員と、絞殺された大学准教授、さらに昨夜殺害された新聞記者の名前があった。何者かがリストアップされた7人を次々に殺している“連続暗殺事件”の可能性が浮上し、捜査一課は残る4人の警護を担当することに。ところが、その矢先、思わぬ事態が起こり、警護は大混乱に陥る。

 7人を狙う“姿なき暗殺者”は一体誰なのか?
 右京と享は、日本の情報戦略を根底から揺るがす
 スパイ事件の闇を解き明かすことができるのか…!?
 国家レベルの巨大事件から、特命係の新たな捜査が始まる!

ゲスト:仲間由紀恵 羽場裕一

脚本:輿水泰弘
監督:和泉聖治
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スポーツ中継、その責任

2014-10-14 17:20:17 | スポーツ
 アジア大会、体操世界選手権、世界バレー(バレーボール世界選手権)とスポーツの秋、真っ盛りであるが、今日は台風19号の影響で出雲大学駅伝が中止となってしまった。
 選手の安全が確保できないためという理由だが、「大会役員、ボランティア、観戦者の安全」は含まれないのかなと突っ込みたくなったが、きっと言葉のアヤなのだろう。観戦が楽しみだったが、選手はその百倍残念だったろう。

 記事のタイトルの「(中継)の責任」という意味において、残念に思うことが多かった。
 残念度は、世界バレー>アジア大会>体操世界選手権の順であった。(その順で記事を書きます)

 と、その前に、「世界○○」の表現について少し。
 「選手権」という意味を辞書で調べると、「試合・競技での最優秀者、または最優秀団体の資格」と記述してある。「最優秀者」=「チャンピオン」と解すれば、「世界選手権大会」は「世界チャンピオンを決める大会」となる。
 うん、やはり、「世界選手権」という方が好きだな。「世界○○」という言い方は「世界陸上」が最初だったと記憶しているが(「世界陸上」も元々「陸上世界選手権」だった)、確かにインパクトは強く、テレビ向きで通称(俗称)なのか、正式に改称したモノなのかはよく分からない。
 バレーボールはバレーボール協会の呼称は「世界選手権」でテレビ局は「世界バレー」、体操はテレビ局のホームページでは「世界選手権」だが、大会公式ホームページでは「世界体操」となっており逆になっている。「世界体操選手権」という表記もあるようだ。

 変なことにこだわって、前置きが長くなってしまったが、こだわったのには理由がある。
 「世界○○」にしろ「世界選手権」にしろ、「世界」と銘打ってあるのに、少しも「世界」ではないのだ。


バレーボール世界選手権(世界バレー)
 今大会のTBSに限らず、国際大会のバレーボール中継はひどい。
 「世界選手権」と言うより、「がんばれニッポン大会」である。さらに、ジャ○ー○の若手売出しキャンペーンのおまけつきの場合も多い。
今回は長期間、しかも、イタリアと遠方であったためか、おまけはなかった。
 それはともかく、日本の試合しか中継しない。他の試合はテロップで済ませてしまうことが多く、ハイライトの映像があっても30秒ぐらいで、本当に申し訳程度。
 日本の試合は観たいが、やはり、世界のトップの試合も観たい。高さやパワーに技と守備や戦術で対抗する日本の試合も見所は多いが、高さとパワーやスピードのぶつかり合いもバレーの醍醐味である。バレーボールの魅力を見せることによって、さらにバレーボールの人気が高まり、今後の視聴率につながるのである。また、その世界のトップに対抗している日本チームの凄さも浮かび上がり、ファンも増えるのである。

 それにしても、TBSはひどかった。
 日本の2次リーグ敗退が決まった途端、3次リーグの中継をなくしてしまった。

 3次リーグ、せめて、準決勝は見たかったなぁ。
 なんとか、決勝だけは午前2時45分から中継(生中継)された。

 最近のTBSのスポーツ中継は次の前講釈から始まる。
「スポーツには 世界をヒトツにするチカラがある。
 ………SPORTS Unite The World S☆1」

 なぜ「ヒトツ」「チカラ」とカタカナ表記なのかも疑問だが
 日本チームしか中継、応援しなくて、どうして「世界をひとつにする」と言えるのだろうか?
 「世界バレー」なら「世界のバレー」を伝えるべきで、中継する責任である。

 あと、細かいことだが、解説の竹下さんが「この攻撃は“有効的”です」と述べるのが引っ掛かる。
 “効果的”か“有効”と言った方が良いと思う。


アジア大会
 競技数が多くて中継が大変だっただろう。それを考えると、TBSにしてはよく頑張った。マイナー競技も取り上げたり、アジアの注目選手にもスポットを当てていた。
 が、このマイナー競技にも焦点を当てたのは「いろんな競技を紹介していますよ」というポーズのような気もする。
 重点中継種目(柔道、水泳、陸上競技、卓球女子、サッカー、ソフトボール、バドミントン、レスリングなど)とそれ以外の落差が大きかった。
 バレーボール女子は主力が世界選手権に行っているからか、まったく競技がされていないような扱い。男女バスケットボールも男子卓球も同様だった。他にもあるかもしれない。
 全競技中継せよとは言わないが、結果ぐらいは報じるべきだ。中継権を取ったのなら、その責任を果たしてほしい。

 細かいことを言うと、一時期の世界陸上よりましになったが、インタビュアーのセンスがない。重複するような質問は多く、敗者にその無念さを絞り出させるしつこさが目に余った。これはインタビューをするなと言っているのではない。勝負のポイントや敗因を尋ねず、心情的なことばかりを追求するのである。そういう指示が出ていて、極端なことを言えば≪選手を泣かせる≫のが目的のようにさえ思えてしまう。そうでないなら、単にしっかり試合を見ていないから、具体的な質問ができないだけなのかもしれない。(人員的に不足していて、試合中は他の種目の取材などをしているのかもしれない)
 あと、気になったのは、「決勝進出」と言わず、「銀メダル以上が確定」という表現をすることが多かったこと。多くの選手は優勝を目指しており、銀メダルが目的ではないはず。メダル偏重が煩わしかった。


体操世界選手権
 日本男子は優勝を争ったので、「日本選手中継≒大会中継」だった。できれば、もっと他国の選手の演技も観たかったが、欲張りかもしれない。
 日本女子は第2グループの実力で、団体や個人総合では却って世界選手権の中継としてバランスが良かった。
 種目別に於いては、日本偏重が顕著になり、日本選手が登場しない種目が端折られていた。特に、男子鉄棒と並ぶ「体操の華」の女子床運動が金メダルのバイルスのハイライトシーンだけだったのは非常に残念だった。
 種目や選手紹介のプロモーション映像にかなりの時間を割くよりは、世界のトップの演技を観たかった。


 女子の解説の溝口さんは、言い回しも内容も歯切れが悪く、不満を感じた(今回だけではない)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『軍師官兵衛』 第41話「男たちの覚悟」 (【補足あり】)

2014-10-12 23:07:43 | ドラマ・映画
今週の台詞
「豊臣家の為に天下があるに非ず、
 天下の為に豊臣家がある」
(by 利休)

=======================================

「天下の為、関東で力を養っておくとしよう。
 黒田殿、殿下の手綱を頼みますぞ」


 徳川家の国替えに紛糾する家康の家臣団、そこへ官兵衛登場。
「殿下は今、お世継ぎの為、豊臣の天下を盤石にせんと、脇目も振らぬありよう」(by家康)
「それが天下の為になるのであれば宜しいのですが、天下をわたくしするためとなれば、お諫めするのがそれがしの役目。
 (居住まいを正して)
 徳川様、此度の国替え、天下の為になるかどうかは徳川様次第!」(by官兵衛)

「天下の為、関東で力を養っておくとしよう。
 黒田殿、殿下の手綱を頼みますぞ」



 ちょっとよく分からないシーンだった。
 官兵衛が出てこなくても、秀吉の威光が最高の今、家康が逆らうと思えない。

 話の流れからすると……
<徳川家を中央から排除するための国替え>であるが、天下の為に黙って従って欲しいという官兵衛の申し出に
<天下の為、ここは関東に退こう>と家康が了解した
 ということであるが、

“此度の国替え、天下の為になるかどうかは徳川様次第”という台詞の意味はどういうことなのか?
 家康が国替えに従わなければ、天下が乱れ戦乱が再び起こる。その意味で、"徳川様次第”と言ったと考えるのが妥当であるが、その程度の会話ならこのシーンは不要のように思える。
 そこで、
“天下をわたくしするためとなれば、お諫めするのがそれがしの役目”という言葉が、家康に向けたものと考えた方がよいのかもしれない。

 さらに気になるのは、家康の本心
 単に、天下の為に関東に引いたのだろうか、それとも、明国征服の野望を持つ秀吉から距離を置き、豊臣家が衰退するのを待つ方が得策と判断し、“天下の為、関東で力を養っておくとしよう”と言ったように思われる。



「黙れぃ!半兵衛のことをだしに使い、この儂に意見する気かぁ!」
「耳の痛くなることを申す者がいらんと仰せであれば、
 それがしはもはや殿下の軍師は務まりませぬ!」
「たわけたことを申すな、貴様がこの儂の軍師になるかならないかは、この儂が決めることじゃ」


  ………官兵衛と北の政所、秀吉の明国征服を諌めることに失敗。
 伝家の宝刀?「軍師をやめるぞ」を抜いたが、タイミングが悪く、「雇うのは社長だ!」と切り返されてしまった


「半兵衛が死に、小六が死に……儂も長くはない。
 じゃが、豊臣家の行く末が気にかかって、死ぬに死ねん。
 官兵衛、儂も命あるうちは兄者を諌めてまいる。だが、いつまでもという訳にはいかぬ。
 官兵衛、利休……兄者を正せるのはお主たちの他にはおらぬ………頼む」


 このドラマでは、ほとんど“空気”であった秀長。
 そのお主が、官兵衛や半兵衛や利休と同等な働きをしていたように言えるのか?
 はっきり言って、小六以下だったのでは……
 ……これまでも、そして、この台詞を言った後も秀吉を諌めるシーンはなかった………


「殿下をお諫めするためでございます。
 近頃の殿下の目は曇っておられるようで、物事の良し悪しが見えておられませぬ。
 明の征服など無謀にございまする」
「戦乱の世は100年余り続き、皆、平穏を望んでおります。
 このうえ、国を挙げての無謀な戦に走れば、人身は離れるばかり、豊臣の行く末も危のうございまする」


 小西行長は朝鮮が明国への道案内を承服していないことを隠しており、官兵衛がそのことを打ち明ける際、決死の覚悟で秀吉を諌めようとするのに先んじて、利休が朝鮮の真意を明かした
 利休は自分が犠牲となることで、官兵衛を残し、後を託したのだった。
 秀吉、怒り心頭。三成の讒言もあり、利休、蟄居を命じる。



「石田様、あなたは何のために働いていらっしゃる?」
「無論、殿下の為、豊臣家の天下の為にござる」

「豊臣家の為に天下があるに非ず、
 天下の為に豊臣家がある」


 おお、利休、良いことを聞いてくれた。
 三成はやはり秀吉のために動いていたよう。
 しかし、なぜ、朝鮮出兵をそそのかすのだろう?出兵のメリットは何か、示してほしい。
 単に秀吉の望みを叶えたいため?

 “天下は豊臣家の為にある”と言われて、顔をヒクヒクさせた三成だが、何も反省せず。
 もう少し、マシに描いてほしい……

【補足】
 このドラマで三成は“非常に嫌な奴”として描かれている。
 実際、関ヶ原の戦いでは武闘派大名には嫌われて西軍の勢力は家康方東軍に劣っていた。
 しかし、秀吉と三成の出会いの逸話“茶坊主”では、三成の気配りの細やかさが窺える。
 また、三成の親友の大谷吉継は「家康と戦うのは無謀だ」と止めていたが、三成が決起すると、病床にもかかわらず参戦し奮闘したと言われている。
 三成がこのドラマのような嫌な奴だったら、戦に否定的であった吉継が病床を押して参戦するとは考えにくい。

 また、三成が20万石に留まった点を考慮すると、私利私欲に走ったと考えにくい。

 官兵衛を良く描くのは主人公だから仕方がないかもしれないが、対抗の三成を悪く描き過ぎである。
 前田利家や山内一豊も出てこないし……
【補足、終】



利休、茶の道の根本を官兵衛に指南
「茶を引く時は、静かに油断なく滞らぬように
 茶道具は度々洗っておくこと。茶道具も人の心と同様、汚れが付きやすいものでございます
 茶の湯を一柄杓、汲み取った後は、水を一柄杓差し加えておくこと。
 決して使い捨て、飲み捨てにしてはならない


「黒田様、後のことはお頼み申します」


利休切腹………

鶴松死去………



悲嘆にくれる秀吉、
利休を死に追いやった天罰が下ったと後悔

「もう何もない……望みもすべて消えてしもうた」
官兵衛にすがって泣き崩れる………………


ほどなくして………
秀吉、朝鮮出兵を宣言!


例によって、大河ドラマ特有の番組最後の大転換(大逆転)。
まあ、鶴松を亡くして、残った望みは「朝鮮出兵」のみが残ったというのは、理屈は通っているけれど……
秀吉、立ち直りのきっかけは何?
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2014体操世界選手権 男子個人総合

2014-10-10 21:14:05 | スポーツ
 何はともあれ、内村選手が5連覇(五輪を含めると6連覇)を成し遂げられて、よかった。

 スポーツ中継はリアルタイムで見るのが一番だが、長時間中継となると所用が生じ、虫食い観戦となりがちなので、録画しつつ追っかけ再生、あるいは、別時間に観戦するのがほとんどである。
 録画観戦の場合、油断すると、いや、情報過多の現代、油断しなくても情報が飛び込んできてしまう危険性があるが、自分のペースでじっくり見ることできるのが大きな利点である。(録画を手に汗握って観ている時、≪実際はもう決着がついているんだなあ≫と一瞬冷めてしまうことはある)

 それにしても、体操観戦は疲れるなあ。
 特に、あん馬と鉄棒。
 あん馬などは、重心が少しでもずれると、傍目からはあっけなく台上から落ちてしまう。
 足先が割れたり緩むなど、回転がぶれるのは、重心がずれている兆候で、そういう気配がないかドキドキする。回転が低いと足がぶつかってしまうんじゃないかとヒヤヒヤ。
 内村選手の場合、あん馬は苦手種目ではないのだが、ロンドン五輪のあの転落のシーンが目に焼き付いているので、あん馬を観る時は本当に緊張する。(実際、ほとんどの選手があん馬は難関だと思っているようだ)
 緊張に耐え切れず、一時停止やスロー再生にしてしまった。邪道な見方だが、私の内村選手の思い入れは特別なので許してほしい。(本当はあん馬などは2倍速でやり過ごしてしまいたいくらいである)

 鉄棒の離れ技も、ちょっとしたタイミングのずれで手が届かなくなり落下してしまう。何とか掴んでもスイングが維持できず、大きな失点になってしまうことも多い。当然、離れ業の瞬間はスロー再生(笑)。


 内村選手は気合が入っていた。それはそうだろう、団体決勝で“あんな事”があったのだから。
 とにかく、「着地はすべて止める」、そんな強い決意がにじみ出た演技だった。
 床運動のアクロバットの4度の着地は微動だにしなかった。
 2種目目のあん馬は、最後の方で回転にズレが生じ始めたが、幸いにも過失につながる前に演技を終えることができたようだ。
 3種目目の吊り輪も、力技も綺麗な体線で決め、振動技からの倒立の静止もほぼ完璧、着地もピタリと決めた。Eスコアも8.600と高く合計15.000と15点台を確保した。(団体決勝の時はもっと完璧な演技をしたがEスコアは8.433と低かった)
 4種目目の跳馬は、完璧な伸身姿勢での「ヨー2」を決めた。特に着地は微動だにしなかった。Eスコアが9.633で記憶にないほどの高得点で合計15.633。会心の出来だったのだろう、内村も笑いが止まらなかった。
 一緒に演技をした第1グループの選手たちは、ここまでどこかでミスをし内村選手の背中が遠くなっていた。唯一、ほぼ予定通りの演技をしているベルヤフスキーも内村の高得点にじりじり離されてきている。
 しかし、実は想定外の事態が起こっていて、第2グループのウィットロックが3種目目の跳馬で15.366の高得点でこの時点で0.067差(第4種目終了時点でも0.725差)、さらに同じ第2グループのベルニャエフも第3種目の跳馬で15.400、第4種目の平行棒で何と16.033の高得点で4種目終了時で0.533差と僅差の勝負になっていた。
 会心の演技で“してやったり”の内村だったが、16点台を出したベルニャエフに逆に詰められるという事態に、もしかしたら焦ったのではないだろうか?

 第5種目の平行棒。入り技のマクーツを完璧にこなし好調と思われた……。しかし、その直後、倒立姿勢を決めたと思った瞬間、ひじが緩んだ。すぐ立て直したが、ここからの演技がおかしくなった。
 ヒーリーの後の倒立姿勢でも若干肘が曲がり、棒下捻り後も倒立姿勢まで持って行けず、その他の倒立も停滞が見られた。ベーレは“屈伸”から“抱え込み”に難度を下げ、着地もわずかに動いてしまった。
 演技後の内村も≪おかしいなぁ≫という表情。
 全くの想像だが、跳馬で会心の出来過ぎて気持ちが緩んでしまった。その上、意外に僅差の勝負になっていたことにやや動揺。そして、ここまで完璧に演技をしようと、いつも以上に力を使っていたため肉体的に疲労が溜まっていた。
 そして最初の倒立の時に、≪あれ?思うように力が入らない≫という状態になってしまい演技がおかしくなったのではないだろうか?
 しかし、幸いなことに、Eスコアは8.700と高得点。団体戦の時の得点操作の罪滅ぼしではないとは思うが、“内村=完璧」の先入観が働いたのかもしれない。
 更に、第2グループのふたりの第5種目は鉄棒の得点が伸びず、差が1.267と広がった。今大会、鉄棒のEスコアの判定は厳しく8点台はなかなか付かない。

 最終種目の鉄棒。
 最終演技者となった内村、金メダルへは13.741。
 落下しても何とかトップを保てそうな状況だが、一度落下してしまうと、演技がグチャグチャになるので、落下は絶対避けたいところだ。
 最初の離れ技、G難度のカッシーナ……完璧!(と書いたが、鉄棒をつかむまでスロー再生)
 そして組み合わせ技からびコールマン(F難度)!……やや不完全(内村にしては珍しくつかみに行った感じ)
 この後も無難に技を捌き、着地!前につんのめり小さく弾んでしまった。
 おかげで、得意の“どや顔”は見られなかった。

 でも、優勝は間違いない出来で、周りの選手も≪かなわないなあ≫という表情で、握手。

 15.233(Dスコア6.9、Eスコア8.333)、6種目合計91.965。
 終わってみれば、2位とは1.492差。

 おめでとう!内村選手。

 田中佑典選手も90.473で3位。
 体の線が綺麗で丁寧な演技だった。エレガンス賞、最有力だろう。
 今まで、合計90点を超える演技をしたのは内村だけだったように記憶しているが、90点を超えた田中選手は見事。
 今大会、4位までが90点越え、89点台も7位までと非常にレベルの高い個人総合だった。
 
 


             床  あん馬 吊輪  跳馬 平行棒 鉄棒 合計
1位 内村 航平    15.766 15.133 15.000 15.633 15.200 15.233 91.965
2位 ウィットロック  15.466 16.000 14.466 15.366 14.975 14.200 90.473
3位 田中 佑典    15.200 14.200 14.733 14.933 15.883 15.500 90.449
4位 ベルニャエフ  14.833 15.233 14.333 15.400 16.033 14.466 90.298
5位 ベルヤフスキー 15.133 15.133 14.700 15.033 15.366 14.400 89.765
6位 デン・シュディ  15.300 13.833 14.866 15.200 15.700 14.833 89.732
7位 ササキ      14.966 14.633 14.800 15.200 14.900 15.066 89.565
8位 ハンビューヘン 14.966 13.466 14.533 15.066 15.433 15.100 88.564
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国で国際大会を開催してはいけないなあ……体操世界選手権

2014-10-08 21:43:31 | スポーツ
世界体操……
 最終種目の鉄棒、中国の二番手のチャオパンはグタグタの演技(捻りが不完全、足が割れた)にも拘わらず、E得点が8.333と異常な高得点でDスコア6.9と合わせて15.233。高難易度の演技を連発したアメリカのリーバが15.100、「物凄い」としか言いようがない演技を見せたドイツのハンビュヘンでさえ15.366(Dスコア7.1、Eスコア8.266)にとどまったというのに、明らかに1段半ぐらい劣る演技をしたチャオパンが15.233とは……
 しかし、それでも最終演技者のチェンロンが15.866を超えないといけないので、ほぼ日本の優勝は間違いないだろうと思っていた。ただ、チェンロンのDスコアが7.4~7.5あると聞いて、Eスコアが8.366で並ぶのは可能だとわかり、嫌な予感がした。
 でも、今大会、鉄棒のEスコアが厳しいので8.3は難しいはず。いや、2番手のチャオパンがあの演技で8.333が出たのだから……

 ………確かに、チェンロンの演技は素晴らしかった。しかし、Eスコアが8.466とは盛り過ぎだろう。Dスコアの7.5と合わせて、15.966!
 日本を0.1上回って、逆転の優勝……

 呆然とする内村選手、日本選手………
 公正なジャッジをした審判もいた、種目もあった。ただ、最後の中国の2選手に関しては得点操作があった。特に、2番手のチャオパンはひどすぎる。内村の吊り輪のEスコアも抑えられた。逆に中国選手は、ぐらついていたにも拘わらずEスコアが8.4~8.5。
 解説の米田氏は、「中国選手はDスコアが高くても、止めてきているから」という訳のわからない解説をしていた。難度を考慮してDスコアを判定したら、難しい技をした方がきめが粗くても有利になってしまう。
 そういう悪癖を防ぐため、現在のDスコア・Eスコア方式にしたというのに……

 観客もマナーが悪い。
 他国の選手が演技中でもお構いなく、「ヤーヨー」の大合唱。
 日本選手のミスに拍手をする。


 内村選手のインタビュー
言いたいことは山ほどあるんですけど、ま、でも、中国の最後のあの演技は素晴らしかったと思いますし、僕らもやれることは100%以上出し切ったと思うので、まあ、どうこう言おうが、結果は結果なんで、まあ、満足はしていないんですけど、演技に関しては良かったのかなと思います」

--中国との差は0.1でした。この差をどう感じているか、この感じたことを、どのようにして今後晴らしていくのか?--
「完全なアウェーな状況で、0.1なんで…ま、そこは、この場所かなと、場所の分の0.1かなというふうに思っているんで。……僕らは本当にやれることはやったと思うので……まあ………まあ、“今回はこれでいいのかな”ではないですけど……もお、しょうがないと思っています



 最後のチェンロンはミスをしなければ16点は可能。なので、逆算して2番手のチャオパンに15.233を付けた。負けているにも関わらず、失敗をしないよう難度を下げていたのも納得。大きなミスをしなければEスコアを高くつけやすい。最終演技者よりも2番手で大きな得点操作をして、不正が発覚しにくくしている。巧妙である。
 どんな演技をしても、0.1差で負けてしまう……
 日本は負けていないし、中国も勝っていない。

 
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

警視庁捜査一課9係 2時間ドラマスペシャル 

2014-10-08 18:08:48 | ドラマ・映画
 『9係』もこの夏9シーズン目を終了。
 そのお祝い?として、9周年特別企画2時間ドラマスペシャルが製作されたらしい。
 ≪ん?だったら「10周年」で企画するのでは?≫と思ったが、“9係”で“9周年祝い”なのかと納得。
 でも、“2時間スペシャル”と銘打っていたけれど、2時間10分枠だったような……

 割増されるのは良いのだが、その割増しの内容がひどかった。
 最近のドラマは、番組提供のテロップが出しつつ読み上げながら、その後のシーンをハイライト的に流すことが多い。
 これ、やめて欲しい。そんなネタバレ的な予備情報はいらない
 そんな私の嫌いな提供テロップがこの2時間10分スペシャルには4回もあったのである!

 しかも、CM(2分)+テロップ(15秒)+CM(1分)、CM(1分)+テロップ(15秒)+CM(2分)、CM(2分)+テロップ(15秒)+CM(1分)、CM(2分)+テロップ(15秒)+CM(30秒)と3回は「これでもか」というぐらいCMが流された(4回目だけテロップ(15秒)+CM(2分)のパターン)。
 ≪割増された10分はCMの分?≫と思いたくなった。
 内容が面白ければ、それも目を瞑れるのだが……


【ストーリーの概要】
 倫理に欠ける経営者二人が殺害されたが、犯人が別人物で両者とも自殺。
 被害者二人の共通点は、過去に企業責任に欠け不祥事を起こしており、顧問弁護士が久松恵理子(高岡早紀)で、この両件とも夏目亜紀(原田佳奈)という記者が糾弾していたこと。
 さらに調べると、被疑者二人とも末期のすい臓がん患者で、入手元不明の1000万を家族に残していた……

 上記の弁護士と記者の女性二人が、事件に何らかの関係があるという感じでストーリーが展開していく。
 で、「一見、敵対関係のふたりが実は手を組んでいた、しかも、殺人には無関係で、その上、亜紀は殺害されてしまった」という点がこのストーリーのアピールポイントであろう。(御手洗が過去に経営していた会社の放漫運営による事故で、夏目克典という司法修習生が犠牲になっており、この男性が恵理子の恋人であり、亜紀の兄であった)
 犯人は、亜紀の上司・瀬戸山(林泰文)で、経営者の殺人に関しては「1000万と正義」を餌に殺人を依頼し、その真相を知った亜紀をも殺してしまったのだった。
 瀬戸山、御手洗、百瀬は、25年前の百合香という娘の崖からの転落事故死に関わっていて(最終的に瀬戸山がしがみついていた百合香を蹴落とした。死因は溺死)、御手洗と百瀬がそのことをネタに糾弾記事を取り下げるよう脅したのが動機だった。

 整理すると
①百合香の転落・溺死……加害者は瀬戸山、御手洗、百瀬
②御手洗の放漫経営による不祥事……加害者は御手洗、被害者は恵理子と亜紀の縁者
③御手洗、百瀬の放漫経営による不祥事……加害者は御手洗、百瀬、被害者は一般人、亜紀が糾弾
④亜紀の糾弾に対して、御手洗、百瀬が瀬戸山に圧力
⑤瀬戸山が御手洗、百瀬を依頼殺人……加害者は瀬戸山、被害者は御手洗、百瀬
⑥真相を知った亜紀を瀬戸山が殺害……加害者は瀬戸山、被害者は亜紀

 (時系列ではなく)ドラマの発端の⑤の依頼殺人は③がなければ起こらなかった。
 ③の糾弾は②の不祥事がなければ為されなかった。
 ④の脅迫は①の事故がなければ成立しない
など、それぞれが複雑に絡み合っていた。
 さらに、①の百合香の父親・樫村(中山仁)が怪しそうに出没する……
 非常に凝ったストーリーだった。

 しかし、ドラマとは言え、偶然が重なり過ぎたのと、登場人物の行動に無理があり過ぎた
【偶然】
Ⅰ亜紀を浅輪が尾行し行きついた先に倫子が出現。
Ⅱ倫子が勤めているワイナリーの経営者が、百合香の父親
Ⅲ亜紀の上司・瀬戸山が、御手洗と百瀬と因縁があった

【不可解な行動など】
Ⅳ下山するのを見ただけの目撃者に大金を払って口止めするのは変
Ⅴ一介の編集長が2000万も用意できるのか?
Ⅵ亜紀や恵理子は兄(恋人)の仇を討つ為、事を起こしたのに、兄を亡くした事故について糾弾しないのはおかしい。
 潜入して内部情報を漏らした弁護士としての立場、私怨で記事を書くのはジャーナリストとしては失格などの理由はあるが、本末転倒に思える。
 実際、その時点で糾弾していたら、第二の不祥事は起きなかった

【「君には正義はない!」という倫太郎のセリフであるが……】
1000万を与えて、殺害実行者の家族を救い、生きていても害を為すだけの悪の御手洗と百瀬を殺したんだと正義振る瀬戸山に対して、倫太郎が言ったセリフ「君には正義はない」。
これだけだと「正義論」を展開できるが、自首を勧めた部下の亜紀を殺害してしまっては、≪この期に及んで“正義”?≫である。
倫太郎に見せ場のセリフを言わせたいなら、亜紀の殺害はなかった方が良かった。

 

【ストーリー】番組サイトより
 バス事故で死傷者を出す不祥事を起こした旅行会社社長・御手洗(阪田マサノブ)と、食中毒による被害者を出した食品会社社長・百瀬(田崎トシミ)が相次いで殺害された。御手洗を殺害した犯人の井川(石田佳央)、百瀬を殺害した江尻(嶋本勝博)はともに自殺。被疑者自殺で捜査も終了するはずだったが、倫太郎(渡瀬恒彦)は“何か”に引っかかる。
 その思いは9係のメンバーも同じだった。自殺した犯人の井川と江尻は同じ病で余命いくばくもなく、ともに家族を抱え金に困っていた。さらに被害者の顧問弁護士がスピンドクターとして有名な女性弁護士の恵理子(高岡早紀)。そして、バス事故と食中毒という2つの事件を、亜紀(原田佳奈)という女性記者が徹底的に追及していた。メンバー全員が疑問を抱えていることを確認した9係は捜査に乗り出す。
 倫太郎と直樹(井ノ原快彦)は、亜紀に話を聞くが、過激な記事で殺人事件を誘発したとしても罪になるのか、と開き直る。倫太郎は亜紀の取材能力の高さに疑問を抱くが、亜紀の上司・瀬戸山(林泰文)も守秘義務を盾に口を濁す。
 志保(羽田美智子)と村瀬(津田寛治)は弁護士の恵理子のもとへ。恵理子は2人の犯人に心当たりもなく、担当する会社の経営者2人を失い、その対応に追われている、と言うだけで取りつく島もない。
 しかし、犯人の江尻と井川の遺族を訪ねた青柳(吹越満)と矢沢(田口浩正)は、2人が事件を起こす前に大金を手に入れていたことをつかむ。ということは、2人は何者かに金で依頼され、犯行に及んだのか?
 青柳らはバス事故と食中毒の両方にかかわっている被害者を、志保らは被害者2人に接点はないか、経歴の洗い直しを。そして、倫太郎と直樹は亜紀の情報源がどこにあるのか、改めて捜査を開始する。
 やがて百瀬が公にしていた経歴がウソであることが判明。そして亜紀を尾行した直樹は、取材先で倫子(中越典子)と出くわしてしまう。尾行には失敗したが、倫子と亜紀の意外な関係を知り、直樹は少しだけ亜紀に近づけたかに思えたが…。
 さらに第3の殺人事件が発生し、事件はさらに混迷していく。2人の経営者の殺害と犯人の自殺、そして第3の事件の関係は?すべての事件に隠された真実、そして裏で糸を引いていた意外な人物とは?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『軍師官兵衛』 第40話「小田原の落日」

2014-10-07 20:51:26 | ドラマ・映画
【ストーリー】
 秀吉(竹中直人)待望の実子・鶴松を産んだ淀(二階堂ふみ)の権勢は、正室のおね(黒木瞳)をしのぐまでに高まっていく。三成(田中圭)は淀と結託し、自らの権力を確固たるものにしようと謀る。
 そんな中、天下統一を阻む最後の大敵、小田原の北条攻めが始まるが、官兵衛(岡田准一)と三成は、家康をどこまで信用するかで激しく対立する。
 包囲が長引く中、官兵衛は単身、城に乗り込み戦なき世を実現するため降伏するよう北条氏政(伊吹吾郎)を説き伏せる。しかし、秀吉は所領安堵の約束を破り、氏政に切腹を命じる。


 今話は「官兵衛対三成」がメイン、「北の政所(おね)対淀(茶々)」サブテーマ。(以前からそうであったが、今回はさらにそれが顕著になった)
 両方とも秀吉を引っ張り合い、それに利休が絡む図式。
 小田原城攻略は、ストーリー展開の材料で“添え物”的扱いだった。

官兵衛三成
★第1ラウンド……秀吉の駿府城入城
 「北条と縁のある家康が、秀吉謀殺を企む」という疑い(噂)から、
三成
主張「危険を回避して駿府城を素通りすべき」
根拠「城を改修したのは、戦に備えてのことである」
官兵衛
主張「噂に振り回されて義弟の城を素通りしたのでは、器が小さいと世間の笑いものになってしまう」
根拠「城だけではなく橋や街道も補修している」

 あらかじめ、官兵衛は北条討伐の際に、秀吉の駿府城入城を予見し、城の修繕を助言している。
 家康も同意し、意を汲んだ井伊直政が大軍の通行に支障ないよう街道や橋の整備の手配をした。

秀吉は官兵衛の意見を採用

 わからないのは、官兵衛と家康の会話を三成が目撃したシーンを入れたこと。
 官兵衛や家康が二心(ふたごころ)を持っていたのなら、人目を避けたはず。
 三成が会話の内容を聞き取れたかは不明だが、謀反話を廊下ですると考えるほど三成も不出来者ではないであろう。
 三成に会話を目撃させずに、城の改修という事実で三成が疑いを持ったことにした方がスムーズに思える。

 目撃シーンに意味を持たせるとしたら、城などの補修をしたことを無駄にさせる“官兵衛や家康への嫌がらせ”と解釈すべきか

☆官兵衛のテクニック
「明日は駿府を素通りするのがよろし…」という三成の言葉にかぶせて、これを否定。
 三成に十分な弁舌をさせず、秀吉や三成の同意者に同意の間を与えない効果がある。(人は発言(同意)を取り消し難い)


★第2ラウンド……北条攻略
 兵糧の蓄えも十分で難攻不落の小田原城、大群を以てしても長期戦となった。
 茶会にて、官兵衛「周囲の城を落として小田原城を孤立させる」策を進言し、茶器を突きつけるように三成の渡し、飲むよう勧める。
 秀吉、三成に命を下す。
三成、忍城攻略失敗(『のぼうの城』のエピソードは省略されてしまった)
官兵衛、「石垣山一夜城」で動揺する北条方に、内偵も機能し北条の内情を暴露するな豊臣の余裕を見せつけた上、「北条に2か国の所領安堵」を保証し説得、降伏を迫り、開城を果たす


★大逆転……北条成敗
 所領安堵を反故にし家康に与え、氏政切腹の命を下す秀吉
・最後まで秀吉に抗った北条を許せない、生かせば今後の憂いとなる(建前か)
・家康を関東に追いやる
・官兵衛のあいさつ(酒、肴)の返礼として弾薬を贈りつけたが、送り先が秀吉でなく官兵衛だったのが面白くない

 またしても約束を反故にした秀吉に、官兵衛もっと怒れよ!
 「こう度々反故にされては、軍師などやってられねえよ!」と啖呵を切ればよかったのに……と思っていたら、次回の予告でそのような啖呵を切っていた。


不可解な三成の心情
「官兵衛対三成」の図式だが、三成の心情がよく分からない
 官兵衛は天下泰平の為(以前は秀吉の為という動機もあったが…)で、三成はそれの障害となっていた。

 では、三成は何のために、あれこれ余計なことをするのか?
 私欲? 出世欲(権力)? ……秀吉を操って自己の欲望を叶えるという図もあり得るが、おそらく、秀吉の為であろう。
 官兵衛は天下泰平の為には、秀吉が天下人となるのが良いと判断した。これに対し、三成は秀吉に憧れ、天下人になって欲しいと純粋に思ったのだろう。秀吉大好きの三成だが、智謀輝く官兵衛に自分の存在が霞んでしまう。そして、官兵衛の対抗心、嫉妬心が生まれ、官兵衛のすることすべてに反対してしまう。
 手段、目的が違えども、価値観や正義が同じであれば、両者に溝は生まれなかったが、一気に天下人になったこと、茶々の存在が、秀吉を変え、三成も歪んでしまった。


 ただ、このドラマで不満なのは、三成のその辺りの心情が描かれておらず、単に頭でっかちの嫌な奴としか思えないこと。
 さらに、なぜ秀吉が三成を信頼し重用するのかも描かれていないのも残念である。


北の政所(おね)淀(茶々)
★勝ち誇る淀
 淀が鶴松を生んだことで権勢は北の政所を凌ぐほどになり、居住も大阪城に移った。そして、北の政所は、追い出されるように聚楽第へ。
 この北の政所の処遇の目的は、人質(各大名の妻)の取りまとめを担ってもらうためでもあったが、居住の逆転が正室と側室の立場の逆転を思わせる。

★利休の助け舟
 長期にわたる小田原攻めの慰安として、「淀を呼び寄せては?」と利休が進言。
 北の政所は「豊臣の世継ぎを育てる」という正室の立場を取り戻した。

★三者の心情
北の政所……豊臣家が安泰が第一。世継ぎを育てられて嬉しい
淀……………秀吉の愛情や豊臣家の安泰などはどうでもよく、秀吉を操り豊臣家を支配できればよい。豊臣家が滅びても構わない、本望かも。
 鶴松を取り上げられ怒り、「おね様は私を憎んでおられます。鶴松のこととて可愛くなど思っておられますまい」と秀吉に文句を言う。
秀吉……茶々や鶴松にメロメロだが、茶々の言葉に「茶々、おねのことをとやかく言うことは許さん」と真顔で諌める。


第一回の見せ場として、今回の「官兵衛、単身で小田原城に乗り込む」シーンが用いられていたが、今回の攻略が足早過ぎて、官兵衛の「生きられよっ!」という叫びも重みが感じられなかった。
 城から官兵衛に矢を射かけたが、最初の一本で充分。あれだけ多数の矢を射かけては、真実味に欠ける。それとも、北条の射手は下手なのか?
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする