漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0636

2021-07-27 19:07:36 | 古今和歌集

ながしとも おもひぞはてぬ むかしより あふひとからの あきのよなれば

長しとも 思ひぞはてぬ 昔より 逢ふ人からの 秋の夜なれば

 

凡河内躬恒

 

 秋の夜は長いと決めつけているわけではない。昔から、逢う人によって長くも短くも感じられるものなのだから。

 「逢ふ人からの」は、逢う人(相手)次第である、の意。好きな人と一緒であれば短く感じるし、そうでなければ長く感じるのだから、一概に秋の夜は長いと決めつけられるものではないのだよ、というわけですね。