漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0631

2021-07-22 19:36:47 | 古今和歌集

こりずまに またもなきなは たちぬべし ひとにくからぬ よにしすまへば

こりずまに またもなき名は 立ちぬべし 人にくからぬ 世にし住まへば

 

よみ人知らず

 

 懲りもせず、またもありもしない噂が立つことだろう。人に関心を持たずにはいられない世の中に住んでいるのだから。

 「人にくし」は不愛想である意。なので「人にくからぬ世」は人々が不愛想ではないこの世の中ということで、とかく他人に関心を持ち、人の噂話を皆が好むこの世に暮らしているのだから、またありもしない噂が立つことだろう、というわけです。