漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0887

2022-04-04 06:47:57 | 古今和歌集

いにしへの のなかのしみづ ぬるけれど もとのこころを しるひとぞくむ

いにしへの 野中の清水 ぬるけれど もとの心を 知る人ぞくむ

 

よみ人知らず

 

 昔は冷たい水が湧き出ていた野中の清水は今はぬるくなってしまったけれど、その頃のことを知っている人が今も水を汲んでいるように、古くからの友人は私の気持ちをわかってくれている。

 かなり言葉を足した解釈としました。最後の「くむ」は、水を「汲む」と心を「酌む」の両義になっていますね。