漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0893

2022-04-10 06:37:41 | 古今和歌集

かずふれば とまらぬものを としといひて ことしはいたく おいぞしにける

数ふれば とまらぬものを としといひて 今年はいたく 老いぞしにける

 

よみ人知らず

 

 数えてみると、止まらずに過ぎ去って行くものを年と言い、その名の通り早く過ぎてしまうので、今年はひどく老いでしまったものだ。

 第三句の「とし」が「年」と「疾し」の掛詞になっていて、「とし」と言うだけあって年は過ぎ去るのが早い、と巧みに表現していますね。