漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0898

2022-04-15 06:12:55 | 古今和歌集

とどめあへず むべもとしとは いはれけり しかもつれなく すぐるよはいか

とどめあへず むべもとしとは 言はれけり しかもつれなく 過ぐる齢か

 

よみ人知らず

 

 とどめることができないので、なるほど「疾し」と言われるようになったのだな。そのとおりに、無情に過ぎて行く年齢であることよ。

 0893 と同じく、「疾し」と「年」が同音であることに着目し、なるほど「疾し」と言うだけあって「年」は早く過ぎ去っていく、と詠んだ機智ですね。