わたつうみの かざしにさせる しろたへの なみもてゆへる あはぢしまやま
わたつ海の かざしにさせる 白妙の 波もてゆへる 淡路島山
よみ人知らず
大海が簪(かんざし)にしている白波で周囲を結い巡らしている淡路島であることよ。
白波を、海が自らの頭に挿している簪に見立てた上で、淡路島はその白波(=簪)で周囲を結い巡らしていると詠む。淡路島「山」としているのは、海から突き出ていることを「山」と表現したもの。淡路島を神域と捉えて、白波によってその神域への結界を張り巡らしていると見ての詠歌でしょう。観光地然としている現代の淡路島とは少しイメージがあわないかな? ^^;;