漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 403

2024-05-23 05:40:14 | 貫之集

おなじ御時の内裏の仰せ言にて

元日

けふあけて きのふににぬは みなひとの こころにはるぞ たちぬべらなる

今日あけて 昨日に似ぬは みな人の 心に春ぞ 立ちぬべらなる

 

おなじ御代の帝の仰せで

元日

今日元日の朝があけて、あたりがまったく昨日と違って感じられるのは、人々の心にも春がやって来たためであろう。

 

 「おなじ御時」は、第61代朱雀天皇の御代(930年~946年)のこと。年が明けると昨日と今日が違う、というのは現代でも感じる感覚ですね ^^
 この歌は、玉葉和歌集の巻頭(巻第一「春上」 第1番)に採録されています。

 



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