北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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言葉の暴力に負けず

2009-03-22 21:58:33 | 特撮作品鑑賞
(今週の侍戦隊シンケンジャー)

今週はなかなかいいテーマを扱っていたなと思える回だった。
「言葉の暴力」と、それがいかに人を傷つけるかという、「ヒーロー番組=教育番組」という図式に合ったテーマだったなと。

今週のアヤカシは、武器や技ではなく、相手が傷つく言葉を発することによって、致命的なダメージを与えるという、戦隊シリーズでもこれまでになかったような敵。
そんな敵に、「ファザコン!(流ノ介)」だの、「ウソツキ!(丈瑠)」だのと攻撃を受ける五人の中にあって、ただ一人平然と戦っていたことはが、最後の最後でグッタリと倒れ、実は深く傷ついていたことが判明するというシーンは、見ている子供達にも、言葉の暴力というものが、いかに人を深く傷つけるかということを教える効果は大きかったのではないかと思う。
そう、自分も覚えがあるんだけど、どんなに平常を装っていても、傷つかないわけがないんですよ、言葉の暴力というものは。
ネットによるいじめをはじめとして、言葉の暴力が社会問題となっている今だからこそ大事なテーマだったのかなと、見返してみて改めて感じた。

ただね、せっかく同じ方が脚本を書いておられるのだから、これまでの回で、茉子が流ノ介に何度か発した「ウザイ!」はなんとかならなかったのかなあと思うけど・・・。

それからもう1つ、千明がことはに対して言った「(ことはが自分自身をアホ呼ばわりすることが)謙遜なら嫌味だし、本気で言っているんならマジでバカだ」という趣旨の言葉も、一見酷いことを言っているようだが、直後に千明が謝る展開を入れたことで、これまた大切な意味を持たせたなと感じた。
千明の台詞は、仲間として、「(自分の短所を)自覚しているのなら、直すよう努力することも必要だ」と言っているようにも受け取れるが、それを謝罪したことで、「自他共に認めるドジだけど、それもまたことはの一部であり、それを理解したうえで仲間として接する」ということを描いているようにも感じた。
ラストで、傷ついたことはを背負って歩く千明の姿が、何だかとても頼もしく見えたのは、きっとそんな風に感じたからなのかもしれない。
コメント
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