『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

「上司は28歳」リクルートで40年間働く最年長社員63歳

2020-10-29 06:14:19 | 日記
リクルート「新卒入社組」の最年長、隈本悟さんが「元の部下が、上司になる居心地の悪さだけで辞めても意味がない」と勇気ある現役続行です。連日騒がれたリクルート事件が世間から忘れされている中、生き字引社員の存在は大きい。自分の価値観にとらわれず、愚直に生きることが幸せにつながるのかもしれません。
以下抜粋コピー
あなたの職場の「最年長社員」はどんな人だろうか。リクルートグループで40年間働く隈本悟さん(63)は、「新卒入社組」の最年長だ。平均年齢は30代半ばと若く、ステップアップのために“卒業”する社員も多いが、隈本さんは「元の部下が、上司になる居心地の悪さだけで辞めても意味がない」と語る。
販促ラックを手がけた2012年当時、隈本はリクルートが発行した媒体の流通や販促を手がける部署にいた。
現在、63歳の隈本が、リクルートに入社したのは、1980年のこと。リクルートグループは、社員の独立を支援する制度もあり、平均年齢が30代半ばと非常に若い。隈本は、グループのなかでも希有な社歴40年の大ベテラン社員である。
『ゼクシィ』をもっと多くの人に届けるためにはどうすべきか。
当該店舗で使えるクーポン券などをつけ、取扱店舗を増やしていった。しかしには膨大な数の雑誌が並ぶ。スペースの小さい店舗のなかには厚みのある『ゼクシィ』の上に、別の雑誌を重ねるケースもあったという。
そこで、隈本は思いつく。棚に『ゼクシィ』専門の販促ラックを設置してみたらどうだろう、と。
「ラックを設置すれば、毎月の最新号をそこに置いてもらえるはず。従業員の方々の習慣になるのではないかと考えました」
ラックにはソーラーチャージャーを搭載した。定期的に交換が必要な電池では、莫大ばくだいなコストがかかる。また電池が切れて光らなくなったラックは廃棄されてしまうかもしれない。
それに、と隈本は笑う。
「たとえばコンビニは24時間365日ずっと蛍光灯が点っている。ソーラーチャージャーが壊れない限り、ラックは光り続ける。半永久的に利用してもらえるでしょう」
いかにもベテランらしい、したたかな気遣いである。同時に、飄々ひょうひょうとした口調から軽やかな遊び心が感じられた。
1956年生まれの隈本は、新卒でリクルートに入社する。同社の社員だった兄に誘われて遊びに行った職場の雰囲気に魅力を感じたのだ。
「いまより社員みんなが若かった。平均26、7歳くらいだったんじゃないかな。勢いがあって楽しそうな職場だなと入社したんです」
隈本は、学生向けの海外語学研修をプランニングする事業部からキャリアをスタートさせる。その後、現在の「SUUMO」の前身となる住宅情報の営業を経験し、1987年4月に通信事業を担当する部署へ異動となった。
「もっとも印象に残っている」と隈本が振り返るのが、通信事業時代である。
日本社会が大きく変わろうとしていた時期だった。日本専売公社、日本電信電話公社、日本国有鉄道の三公社がそれぞれJT、NTT、JRに再編されたのである。
改変にともなって、国が独占した通信事業が民間に開放される。リクルートも通信事業に参入した。
隈本がはじめに手がけたのが、リクルートが開発した社内電話システムの営業だった。そのころ、まだ同じ会社の事業所同士でも外線を使用して通話するケースが少なくなかった。だが、それでは通話料が高くなる。そこで通信自由化を機に、安価な内線電話を導入する企業が増えていたのである。
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