茨城県議会議員選挙(定数62)は11日、投開票され、最大会派の自民党は公認候補35人(現有44議席)が当選した。日本維新の会と、地域政党のつくば・市民ネットワークが初めて議席を獲得。同県議選は、各党が来春の統一地方選に向けた試金石と位置づけており、結果が注目されていた。投票率は38・54%で、過去最低だった前回の41・86%を下回った。
茨城は「保守王国」と言われ、県議会では自民会派の県議が7割を占める。自民は、公認35人のほか、推薦の2人が当選。推薦を含めても現有議席から7議席減らした形だが、保守系無所属の候補が当選した選挙区も多い。今後、自民会派入りする当選者の数によっては、県議会の新勢力は、大きく変わらない可能性がある。
62人の当選者の内訳は、自民35人(現有44議席)、立憲民主党2人(同2議席)、日本維新の会1人(同0議席)、公明党4人(同4議席)、共産党1人(同2議席)、国民民主党3人(同3議席)、つくば・市民ネットワーク1人(同0議席)、無所属15人(同3議席)だった。
県西部の常総市・八千代町選挙区(定数2)では、自民現職の飯田智男氏(63)と自民現職の金子晃久氏(38)が議席を守り、無所属新顔で元常総市職員の柴典明氏(63)は敗れた。
常総市・八千代町選挙区は、当選15回を数え、かつて「無敗の男」の異名をとった立憲民主党の中村喜四郎衆院議員(73)の地元・茨城7区に含まれる。中村氏の秘書を26年務めた飯田氏に対し、中村氏が対立候補の柴氏を全面的に応援したことで注目されていた。