「上宮太子御記」です。
「上宮太子御記(親鸞聖人撰述)
「釈迦の正覚なしたまひし日より涅槃にいたりたまふよにいたるまで、ときたまへるところのもろもろのみのり、ひとつもまことにあらざることなし。始めには華厳を説いて解らしめたまふ。日のいでまず高峰を照らすが如し(華厳経「宝王如来性起品」に「譬えば、日出でて先づ一切の諸の大山王を照し次に一切の大山を照し、次に金剛宝山を照し、然る後、普ねく一切の大地を照 . . . 本文を読む
金山穆韶「仏教における個体の原理」より「・・・三千円具の甚深なる実相観に依り、一切世界は常寂光の法身の境界にして、一切の衆生各々法界の主となる妙旨顕はる。しかしてかかる甚深なる実相観は、これ(摩訶止観を説いた天台大師)智者大師の創唱ともいひ得らるべきものである。即ち一念三千の説は摩訶止観の(巻第五の上)観不思議境の説段に開演せられたる法門である。「夫れ一心に十法界を具す。一法界又十法界を具して百法 . . . 本文を読む