「平成三十年はあのオウム真理教事件を起こした人達が処刑されたことも忘れがたいものです。おもえば二十三年前の地下鉄サリン事件のあった年の秋に「禅を聞く会」で松原泰道師が講演なされています。その時に松原師は「あの前途有為な若い人たちがなぜ道を外れてしまったのか、批評をする前に、私自身が仏教の正しい布教ができてなかったということを申し訳なく思う」と語られました。残忍な事件を起こした人達も、よいご縁に恵ま . . . 本文を読む
「心の病」の人は救われないのか、自分では修行できないではないか?
うつ病・統合失調症等の心の病の人が増えています。ここでは「自灯明・法灯明」「善因楽果悪因苦果」等の通り一遍の仏教理論ではこういう人たちは救われません。座禅・観想・写経・読経・遍路等はこういう人たちには単独では無理です。そうするとこういう人たちは救われようがないことになります。ここではどうしても病人の関係者が代わって祈り修行するほかあ . . . 本文を読む
金光明最勝王經・全訳・・31/32
金光明最勝王經・大辯才天女讃歎品第三十(詩歌の神・大辯才天が最後に仏を讃嘆する。これが日本の辯才天信仰の元となった。)
爾時大辯才天女、即ち座より起ち、合掌恭敬、
直ちに言詞を以て世尊を讃じて曰く「
南無釋迦牟尼如來應正等覺、身は眞金色、咽は
螺貝の如く面は滿月の如く目は青蓮に類し脣口は赤好にして頗梨色の如く、鼻高修直にして截金鋌の如く齒は白齊密にして拘物頭華 . . . 本文を読む
「女の心を持つべきこと、昔より今に至るまで、女はやさしくのびやかなるを本とせり。・・・ものに心得やしければ男も恥つ゛かしくおもひ、いとおしみ深し。昔今ひきかけ多し。・・よそにて見るも聞くもやさしきことに申し候也。仏神もあはれみをたれ、今生後生めでたきなり。(女性は今昔やさしくゆったりとしているのがよい。・・優しければ神仏も守りこの世・後の世ともに幸せになれる。)
「極楽寺殿御消息・北条重時」(北条 . . . 本文を読む
「生物学的にも宇宙は一大生命体といえるが、霊的にも宇宙は一大霊体である。・・人生の帰趣・山崎弁栄」(道元禅師が悉有仏性のことを「悉有は仏性である」と喝破されたのは「悉有は霊体である」「宇宙は霊体である」とおしゃったのでしょう。)
. . . 本文を読む
二つの行きかたがある。一つは理想を遠く前方に求めてその光明を望みつつ一歩一歩進んでいこうとするものである。他の一つは理想を前方に求めないで自ら理想体・発光体となりて他の一切を照らし一切を浄化せんとするのである。
・・(最初の前方に理想体を認めて近ついていこうとするやりかたは)心地観経などでは,教と理と行と証との次第を立てこれを悟りへの道の行き方としているのである。さらに天台一家などでは教によりて行 . . . 本文を読む
金光明最勝王經・全訳・・30/32
金光明最勝王經・菩提樹神讃歎品第二十九(菩提樹神(菩提樹守護の天女)も伽他で仏を讃ずる)
爾時菩提樹神も亦た伽他を以て世尊を讃じて曰く
「敬禮す如來の清淨慧 敬禮す常求正法慧
敬禮す能く非法を離れる慧 敬禮す恒に無分別の慧
希有なり世尊の無邊行 希有にして見難きこと優曇に比す
希有なること海の山王(須弥山)を鎭むるが如し 希有なり . . . 本文を読む
金光明最勝王經・全訳・・29/32
金光明最勝王經・妙幢菩薩讃歎品第二十八(妙幢菩薩(地蔵菩薩のこと)が仏の徳相を讃える)
爾時妙幢菩薩、即ち座より起ち偏袒右肩・右膝
著地・合掌向佛して讃を説いて曰く
「牟尼百福の相は圓滿し 無量功徳以って嚴身す
廣大清淨にして人は觀んことを楽ふ 猶し千日の光明照すが如し
焔彩は無邊にして光熾盛なり 妙寶聚相の端嚴なるが如し
日の初 . . . 本文を読む
金光明最勝王經・全訳・・28/32
金光明最勝王經・
十方菩薩讃歎品第二十七(十方の菩薩が偈をもって仏を讃歎する)
(大師の「金勝王經祕密伽陀・讃歎品四言」で十方菩薩讃嘆品第二十七・妙憧菩薩讃嘆品第二十八・菩提樹讃嘆品第二十九・大弁財天讃嘆品第三十をまとめて
「功成り道隆んに 徳立って功を詠ず 法界其體 其心は空の如し 非相を相と為し 無躬を躬と為す 之を歎ずれども及ばず 不讃圓宗」)
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華厳経巻十明法品第十四
・・佛子よ、云何が菩薩摩訶薩は其の所應に随って而も衆生を化するや。
此菩薩は諸の衆生の所宜の方便を知り、諸の衆生の種種の因縁を知り、
諸の衆生の心心所の念を知る。
心念を知り已りて、對治法を教える。
貪欲多き者には不淨觀を教え、瞋恚多き者には大慈觀を教え、愚癡多き者には教えて
一 切 諸法を分別せしめ、
三毒等分の者には教えるに勝智法門を具足 . . . 本文を読む
Q,両部神道とはなにか?
A,金胎両界をもって内宮外宮であると習い、諸尊を以て諸神に合す、ゆえに両部習合の神道という。
Q、このように習い合わせるという考えはどなたの考えたものか?
A,伝教大師、弘法大師、慈覚大師、智証大師等この四大師のお考えによるものである。なぜなら、かの真言の奥義を極めて神道の密意を悟り、大日本国の名を得て大毘盧遮那の実地を悟り、神代の書籍に拠って秘密の釈義を設けて、おのお . . . 本文を読む
金光明最勝王經・全訳・・27/32
金光明最勝王經卷第十・大唐三藏沙門義淨奉制譯
捨身品第二十六(国宝玉虫厨子の元になった説話。お釈迦様が昔大車王の王子・摩訶薩埵の時、飢虎のために一身を投げうった因縁を説く。仏教徒の最も感動する逸話。投身した王子摩訶薩埵は今の釈迦で、昔の父國王は今の淨飯父王。昔の母・后妃は摩耶夫人。三兄弟のうち長子は彌勒、次子は文殊。投身した釈迦を食べた虎は今の姨母(摩訶波闍 . . . 本文を読む
・「人が知ると知らないとにかかわらず、天地間に存在するありとあらゆる一切のものは、いずれもが相依って「生」そのものの内容を構成し、これらの細胞なり、個体なりの力によって、その全一を生かしているのであるから、いずれの細胞、いずれの個体も、絶対至上の意義と価値を発揮して居らぬものはない・・これを真言宗では宝部族の世界(注1)といい、ありとあらゆるものが、いずれも一様に、至上の価値を発揮展開していること . . . 本文を読む
聖武天皇の娘、称徳天皇は、天皇としてまた佛尼として神道の大嘗祭を行っています。
称徳天皇は、その時の理由を『仏法を守護するのは神々である(護法善神)から』としています。(注1、)(注2)
注1)『続日本紀』天平神護元年11月庚辰(23日)条(765)【護法善神】
詔曰。神祇伯正四位下中臣朝臣清麻呂。其心如レ名。清慎勤労。累奉二神祇官一。朕見レ之。誠有レ嘉焉。是以。天皇嘉レ曰二其心如一レ名特 . . . 本文を読む
「唯識のすすめー仏教の深層心理(岡野守也)」より
「縁起(無自性・無常・無我・苦)が空の内容である。
縁起とはすべてが繋がっているということ、則ち『一如』ということと同義である。」
「唯心論と唯識とは違う。唯心論は『ものは存在せずただ心だけが存在する』という考えだが、唯識は『すべては心が捉えない限りあるとはいえない。心は世界と果てしなく繋がっていて一如(一体)である。』とする。」
「・・・さら . . . 本文を読む