最近の話題の中心の政治家の顔、特に「瞳」が濁っているのが大変気になります。そしていつも、良寛さんが好んだという「君看よ双眼の色、語らざれば憂無きに似たり」という句を思い出します。
これは「千峯雨霽露光冷(せんぽうあめはれて、ろこうすさまじ)」という大燈国師の句に、白隠禅師がつけた偈だということです。良寛和尚はこの偈をいつも揮毫されていたといいます。「君看よ双眼の色、語らざれば憂無きに似たり」という . . . 本文を読む
最近政治の世界が喧しいようですが、「信無くば立たず」という言葉を思い出します。政治家はこの言葉をよく使いますがこの出典を改めてよく見ると「『信』は命よりも大切」ということでした。
論語『子貢問政』に
「子貢政を問ふ。子曰はく、 「食を足し、兵を足し、民之を信にす。」と。
子貢曰はく、 「必ず已むを得ずして去らば、斯(こ)の三者に於(お)いて何をか先にせん。」と。
曰はく、 「兵を去らん。」と。
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「人工知能により、今後30年ほどで数千万件の雇用が脅かされ失業率50パーセントとなる」という研究発表のニュースがありました。
ここまでいかなくても似たような傾向にはなるでしょう。
究極的には人工知能と我々一人ひとりの違いはなにか、ということが突き詰められる時代がすぐそこまできているということでしょう。いままでのような考えで世界中がお金と効率のみを求めて走り回るようでは、人工知能にもそういうプログラ . . . 本文を読む
釈雲照師の「仏教大原理」に「未曽有因果経では『百歩歩く間でも十善戒を保つと無量の功徳がある』と説く」という趣旨の事が載っています。いままで十善戒は言うに易く行うに難いものとばかり思っていましたが、この「百歩の間でも、十善戒を保つ」という言葉に惹かれて十善戒の根本である不邪見戒を少しでも守ろうと、時々電車に乗っている間、散歩している間、居間にいる間等短時間を限っても見るもの全てを穏やかな肯定的な心で . . . 本文を読む
1、以前先輩から「自分もついに『高貴』高齢者になりました・・」というお便りを頂きました。「高貴」高齢者とは非常にいいことばだとおもいました。「後期高齢者」では死に一番近い高齢者というそのままのネーミングで即物的で中々元気が出ません。その意味で「高貴」というのは自分自身の自覚を高める意味で大変すばらしいネーミングと感心しました。そういえば昔の「お爺さん・お婆さん」はどこか貴いものをもっているような気 . . . 本文を読む
山家学生式
国宝とは何者ぞ。宝とは道心なり。道心ある人を名づけて国宝となす。故に古人言く、「径寸十枚、これ国宝に非ず。照千・一隅、これ則ち国宝なり」と。古哲また云く、「能く言ひて行ふこと能はざるは国の師なり。能く行ひて言ふこと能はざるは国の用なり。能く行ひ能く言ふは国の宝なり、三品のうち、ただ言ふこと能はず行ふこと能はざるを国の賊しなす」と。乃ち道心あるの仏子を、西には菩薩と称し、東には君子と号 . . . 本文を読む
「・・・昨日は今日の為に営み、今日は明日の為に務む。いつの日いつの時に當ってか永くこの世を逝かんと欲するや、偏にこの身の為に無量の業を造り、一業の果、無辺の劫を送る。」(
昨日は今日の為にといって日を送り、今日は明日の為にといって日を送る。すべてのことが手段化している毎日で行き着く先は分かっていない。いつの日になったら迷いの現世の苦悩を永く離れることができるのか。我々は仮のこの身を養うために日々 . . . 本文を読む
私がお大師様のご縁を得たのは、母が常にお大師様のありがたい話を幼い私に聞かせてくれていたからと思います。そのころ母が40日も家をあけて遍路姿で四国巡拝に出かけていったこともおぼろげに覚えています。
私は教職の道を選び以来40年天職を全うできました。しかし、その間には外地で終戦を迎え苦しんだこともあります。そういうときはいつもお大師様におすがりし其のお蔭で無事内地に帰ってくることができたと思っており . . . 本文を読む
今日は巣鴨とげぬき地蔵大祭の日です。
とげぬき地蔵尊高岩寺の大祭は年3回、「正五九」の24日、つまり1月24日、5月24日、9月24日で、大祭は午前10時30分と午後2時30分の2回、本堂で大法要が行われるようです。一山の僧侶による「大般若経」の転読は圧巻で無病息災のご利益にあずかろうと、大勢の善男善女が経文の風を受け、僧侶の衣に触ろうと手をのばす、といいます。
この曹洞宗萬頂山高岩寺の御本尊 . . . 本文を読む
谷保天神では「谷保天満宮菅公千百十五年式年大祭」が行われています。
【 9月24日(日)】
正午から万灯行列
午後三時ごろから古式獅子舞(国立市無形民俗文化財)
奉納吟(国立吟詠連盟)
神楽奉納・演芸(神楽殿にて)
【 9月25日(月)】
午前十時から例祭祭典
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ロボット僧侶のニュースがありました。
ロボットの僧侶が導師を勤めて葬儀をし、法話もするというものです。
こういう事態になると改めて僧侶とは何か、葬儀とはなにか、が問われます。
確かに今のような形骸化した葬儀のやり方ではロボットの方がいいともなりかねません。
葬儀の式次第はどうなっていて導師は一体何をしているのか、どういう意味のお経を読んでいるのか、故人はちゃんと成仏するようになっているのか、また法 . . . 本文を読む
Q,お金持ちや高官を見てどう思うか、羨ましいと思うか?
A,高額所得者等の番付がマスコミを騒がしたりします。高額報酬の社長の記事もあります。高位高官の記事もあります。華厳経浄行品にそういう記事を見た時の心構えがあります。即ち「お金持ちを見たときは、羨ましいと思うのではなく、愛欲を永遠に離れて仏法を深く理解したいと思うべきであり、大臣を見たときは常に正しい信念を以て善行にはげみたいと思うべきである」 . . . 本文を読む
今日9月20日は彼岸の入りです。また三百日の功徳日でもあります。9月23日(土)が彼岸の中日、 9月26日(火)が彼岸明けです。多くの寺で彼岸会法要が営まれます。またお墓参り、先祖供養も行われます。 お彼岸に法要が行われるようになったのは、平安中期浄土信仰によって春分秋分に真西に沈む太陽を見て西方極楽浄土を観想する日想観という修行が流行したことによるとされます。特に四天王寺西門が極楽の東門に通じて . . . 本文を読む
*暗闇(くらやみ)の聖人 〔マザー・テレサ〕
「私がもし聖人になるなら、それは『暗闇の聖人』でしょう」、マザー・テレサは生前、手紙の中にそう書き記した。暗闇の中に生きた自分は、暗闇の中に生きる人々の為に働く聖人になるだろうというのだ。マザーが生きた暗闇、それは一体どのようなものだったのだろう。
(喪失ゆえの苦しみ)
この暗闇を、マザーは「喪失ゆえの苦しみ」と呼んでいる。この闇は、イ . . . 本文を読む