以前テレビで『正倉院展」の紹介をしていました。その中で解説の人が、「1200年前、苦しみ悲しみから仏様にすがり仏様へのお供えとして造った宝物が1200年を経て、人々を癒し続けている」と言っていました。いいことばです。苦しみ悲しみはそこからなにか途方もない「宝」を生み出させるきっかけとなるものなのだと気が付きました。「人間万事塞翁が馬」とはこのことでしょう。山本玄峯老師は「磨いたら磨いただけの光あり . . . 本文を読む
日本紀略 / 治安元年(1021)正月廿八日甲辰条
「廿八日甲辰 臨時仁王会 為攘疾病也」
天皇は後一条天皇。臨時仁王会は恒例の春秋二季以外に修するもの。
日本紀略・寛仁四年1020 四月二十二日には 「此春、人民患疱瘡、…詔大赦天下、又免調庸徭役、依疱瘡疾疫」とあり一年前から疱瘡が大流行していた様子。ほか . . . 本文を読む
懐風藻序
2023-01-28 | 諸経
懐風藻序
逖(とほく)前修を聽き、遐(はるか)に載籍(古典)を觀るに
襲山降蹕の世(天孫降臨)に、橿原に邦を建てし時に
天造艸創、人文未だ作らず
神后坎(かん)を征し(三韓征伐)品帝(ほんてい・誉天皇)乾に乘ずるに至りて
百濟入朝して龍編を馬厩に啓き
高麗上表して烏冊を鳥文に図しき(日本書紀に、敏達帝の時、高麗の使者が来たが奉った文書は、烏の羽に書いてあった、とある。) . . . 本文を読む
今日建長6年(1254年)1月28は、叡尊が聖徳太子講式を撰せられた日です。(西大寺文書)論文「聖徳太子をめぐる“絵”と“コトバ”と“儀礼”と」 によれば「現在確認できる「太子講式」 は以下の15種類が主である。 ・聖霊院太子講会式(五段講式)…四天王寺所伝;11世紀末~12世紀初成立・文明13(1481)写 。 . . . 本文を読む
今日は初不動です。
不動明王は御大師様が唐から請来されたのが最初です。また高野山の波切不動は大師の帰朝時に荒れ狂う波を切って鎮めた霊験あらたかな不動と言われています。密教寺院ではどこでも不動護摩を焚きます。密教に欠かせない仏さまです。
平年であれば関東三大不動といわれる成田山、高幡不動、大山不動等では法要が行われます。
この他、目黒不動・深川不動・川崎大師の不動堂なども有名で . . . 本文を読む
沢庵禅師・・澤庵 宗彭は、臨済宗の僧。天正元年12月1日(1573年12月24日)に生まれ正保2年12月11日(1646年1月27日)入滅しています(ウキペデア)。紫衣事件で出羽国に流罪となり、その後赦されて江戸に萬松山東海寺を開いています。寛永十六年に三代将軍徳川家光の帰依を受け品川に東海寺を開き、その地で没しますが、遺偈に「夢」の一字を書いたといいます。沢庵禅師の歌に「闇の夜になかぬ烏の声聞け . . . 本文を読む
今日と明日は清荒神で初三宝荒神祭です。以下清荒神のホームページです。
何十年も前にここの富岡鉄斎記念館を訪れたご縁で先住さまとお話しでき、声がいいので声明をお願いしたいといわれたことも懐かしい思い出です。
https://www.jalan.net/event/evt_266089/ . . . 本文を読む
道元禅師は正治2年1月2日(1200年1月26日)にお生まれになりました。 曹洞宗の開祖。曹洞宗では高祖と尊称され建長5年8月28日(1253年9月22日))に入滅されました。諡号は、承陽大師。「坐禅するときはその時のそのままが仏であり、また修行と悟は同じである」という修証一如、只管打坐の禅を唱えられました。 . . . 本文を読む
中論序章
2023-01-25 | 諸経
中論序章
一切のものは、消滅することがなく、一切のものは、生成することがない。一切のものは、終焉することがなく、一切のものは、常住することがない。一切のものは、自らと同じものではなく、一切のものは、自らと違うものもはない。一切のものは、新たに来ることがなく、一切のものは、新たに去ることもない。戯論を消滅する、縁起の法を説いた、最も優れた者である、仏陀に礼拝す。
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中論・觀作作者品第八 ・十二偈
(一切の生きとし生けるものは業を作しその業に随って輪廻するが、業を為す主体もその為される業も空であるから実は生死涅槃も空である。)
「問曰、現に作有り、作者有り、所用の作法有り。三事 . . . 本文を読む
明治以降の教育の大失敗
1,安岡正篤「人間教育をわすれた明治の失敗」
(知識偏重で「見識・器量」を磨く教育をしなかった明治以降の政府)
「・・明治・大正・昭和にかけての学校教育というものが残念ながら人間教育(人間の本質的要素である徳性を磨くこと)をお留守にしてしまった。専ら知識教育・技術教育になってしまったのであります。
明治時代はまだ旧幕府以来の余徳でいわば先祖の財産で暮 . . . 本文を読む
アコヤ貝は体内に異物が入り込んで取り除けなくなったとき、それを貝殻成分で覆っていき真珠を作る。われわれ地獄に生きる人間にも、不条理に責めさいなまれる真っ只中で真珠のような「核」ができる。そしてこれが後々地獄の業風に晒されても進んでいけるよりどころとなっていくのだ。 . . . 本文を読む