福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・6/15

2025-03-06 | 諸経
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・6/15 六、内侍所の事。   抑々神鏡を内侍所と号する由来を尋ぬるに人皇六十二代村上天皇の御宇、天徳四年九月廿三日の子の刻に内裏の左衛門の陣より火出でて時節比叡山下風烈しく吹き布ひて餘煙皇居に懸かりければ主上(村上天皇)腰輿にめされ爾の御筥を御身に添へ宝剣を帯して出御なりけれども、餘に事急にて駕輿丁も無りければ、北面の下臘前後を舁き奉り上臥したる . . . 本文を読む
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観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・5/15

2025-03-05 | 諸経
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・5/15 五、観音娑婆有縁殊に日本に有縁なること。   須弥四域經の説に依るに劫初には人壽無量歳にして身に光明有り、然るに地肥地味を貪り食し後には自然の粳米を食するに依りて身の光明消て世界黒暗になりぬ。此の時に阿弥陀如来これを憐れみ玉ひて寶應聲菩薩、即ち観音、寶吉祥菩薩、即ち大勢、を遣して第七の梵天より七寶を取りて日月星辰を造りて四天下を照らし玉ふ . . . 本文を読む
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観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・4/15

2025-03-04 | 諸経
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・4/15 四、観自在菩薩四重秘釈の事。   観音の奥義を釋するに四重あり。一には浅略の釈、悲華經に曰く、過去恒河沙阿僧祇劫の時にこの世界を刪提嵐(さんだいらん)と名けき。一人の転輪聖王ありき無諍念王と名く。大臣等寶海梵志と名く。其の子を寶蔵と云ふ。出家成仏して即ち寶蔵佛と名け奉る。時に無諍念王、寶海梵志の勧めに依りて三月の間佛を供養して法を聞く。王 . . . 本文を読む
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観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・3/15

2025-03-03 | 諸経
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・3/15 三、梵号翻名等の事。   梵語には阿梨耶婆樓吉低輸、此には聖観世音と翻ず。竺法護には光世音と翻ぜり。餘の三蔵は皆観世音と翻ぜり。新訳の梵語には阿利耶(聖)阿縛盧吉多(観)伊湿嚩羅(自在)、此には観自在と翻ず。新譯は中天竺の正音なるが故に観自在を正翻とすべし。諸法の実相を観じ、所度の機類を観ずるに倶に自在なれば観自在と名けて義周し。観世音は . . . 本文を読む
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観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・2/15

2025-03-02 | 諸経
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・2/15 二、六観音八観音の事。   六観音の名目は天台の止観二の二に出なり。即ち六道の能化とせり。一には大悲観世音、即ち千手観音なり。是を地獄道の能化とす。手は物を取るものなり。地獄の罪人無量なるを一時に其の苦厄を抜き玉ことをあらはせり。二には大慈観世音。即ち聖観音、正の字作ることは誤り、なり。是を餓鬼道の化主とせり。手より甘露を降らして餓鬼趣に . . . 本文を読む
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観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・1/15

2025-03-01 | 諸経
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・1/15   観自在菩薩冥應集 連體(寛永元年(1624))   予少年より深く救世の悲願を憑み闡提の利益を仰ぐ。曽って普門品を講ずること六回、地蔵經を談ずること七回、地蔵の験記すでに周備せり。常に歎くらく我が日本国は観音垂迹の州にして靈應の多き事支那竺乾にも譲らず。而も記録の大成なきことむしろ震多摩抳を徒に塵堆に埋むにあらずや。今齢不 . . . 本文を読む
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聖無動尊大威怒王秘密陀羅尼経

2025-02-28 | 諸経
聖無動尊大威怒王秘密陀羅尼経(しょうむどうそん だいゐぬおう ひみつだらにきょう)金剛手菩薩説三蔵般若遮迦羅譯(こんごうしゅぼさつのせつさんぞうはんにゃしゃからの やく)爾時、毘盧遮那大會(びるしゃなだいえ)の中に一人の菩薩摩訶薩あり名ずけて金剛手という妙吉祥菩薩と倶(とも)なりき此の金剛手は是れ法身の大士なり、是故に普賢と名つ゛く。即ち如来より金剛杵を得たり。其の金剛杵は五智所成なり。 故に金剛 . . . 本文を読む
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佛教は国防を口を酸っぱくして説いてきました。

2025-02-27 | 諸経
  ウクライナで自国は自国で守らねば誰も守ってくれないという国際政治の非情さを改めて思い知らされました。数千年前から仏教はそんなことはとうに見通していました。 仏典に説く国防大蔵経典には「防衛」という語が111か所も出てきます。・例えば大般涅槃経にはお釈迦様の舎利を守るために兵を厳重に配置し防衛守護したとあります(大般涅槃經卷下「還歸入城。起大高樓而以舍 利置於樓上。 . . . 本文を読む
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亡者の廻向には

2025-02-24 | 諸経
寶篋印陁羅尼と光明真言が亡者の廻向には最適とのこと沙石集・弥勒行者事に、浄土宗の竹谷ノ乗願房という人が御所の御下問にこたえて、「亡魂の菩提には、寶篋印陁羅尼(注3)と光明真言が一番」と答えさらに「十悪五逆の罪人で地獄に落ちて助かる道のないものでも、その子孫が寶篋印陁羅尼を七辺唱えて廻向すれば、地獄は変じて八功德の池となり宝蓋が頭にのり蓮華が生じて罪人の足を受け極楽へ導く。光明真言を一遍唱えれば無量 . . . 本文を読む
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聖徳太子和讃

2025-02-22 | 諸経
聖徳太子和讃・・毎月二十二日は聖徳太子様の日です . . . 本文を読む
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万葉代匠記に見る「いろは歌」

2025-02-19 | 諸経
  万葉代匠記(契沖) 「・・いろはを弘法大師の製作なりといふ事は、世にあまねくいひつたふるうへに、日本紀疏云(日本書紀纂疏 ・一条兼良著)「問、我応神時漢言東漸、倭字則起干弘法大師空海、故上古未有文字云々」。これ書に見えたる証なり。又、伝法院覚鑁上人の釈をあつめたる密厳諸秘釈の中に、「伊呂波略釈」あり。祖師の作とてこそ上人は釈せられけめ。又拾遺愚草にも後京極殿の仰せにて或る夜の時の . . . 本文を読む
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興教大師和讃

2025-02-16 | 諸経
興教大師和讃帰命密厳大尊者 興教大師大権化愛愍衆生智行徳 我今略述讃聖儀聖儀の奥は不知火の 肥前藤津に降誕し寛助の室にすみ染の 衣かへてぞ修し玉ふ南都修学の夜の月  後円明を兆しつつ春日摩頂の春の花  終に果実を結びけり青蓮聖に値遇しては 祈りし法器と嘆ぜられ明寂闍梨を尋ねては 互ひに師資と敬はる八度聞持の救世の願 我等を悲愍の外ならず千日無言の自利の行 誰がため苦忍の勤めぞや稲荷に精祈の神助には . . . 本文を読む
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お釈迦様が涅槃に入りたまう理由

2025-02-15 | 諸経
大般涅槃経金剛身品第五には「如来、病苦を示す所以は、諸衆生を調伏せんと欲するが為の故也。・・如来の身は金剛身なり。・・如来身是即ち法身・・」とあります。即ちお釈迦様の身は法身であり金剛身であるが衆生教化の為に仮に涅槃の相を示されたわけです。 . . . 本文を読む
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十善戒和讃略解(慈雲尊者・釋雲照)、15

2025-02-15 | 諸経
「人天中に香はしきものは善語に過ぐるなし 妻子眷属和悦して上下人心、皆服す」これは不悪口戒を賛揚したもの。「口はこれ災いの門、舌はこれ災いの根」というが、沙弥戒経に「それ、士の世に処する、斧、口中にあり、身を切る所以はその悪口に依る」とある。自他の差別をして己の意に反する者に憎悪を起こして生々世々に互いに怨み相争いて瞬時の安楽をも受けず、ついには修羅闘戦の巷に展転するもの哀れむべきの極みならずや。 . . . 本文を読む
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四座講式・高辨撰

2025-02-15 | 諸経
四座講式・高辨撰 (涅槃講式・十六羅漢講式・遺跡講式・舎利講式の四種よりなる。明恵上人、常楽會所用として建保三年正月に撰す。(建保3年( 1215) 43歳、 正月21日、高山寺において四座講式(涅槃講・十六羅漢講・遺跡講・舎利講)を撰す「明恵上人年譜「」). 真言宗では今猶用う。 涅槃講式は入滅・荼毘・涅槃因縁・双林遺跡・発願廻向の五段。 十六羅漢講式は羅漢住所・如来付属・福田利益・現在 . . . 本文を読む
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