村上氏を任意聴取 週明け強制捜査強まる
(2006年 6月 3日 (土) 12:12 共同通信)
村上ファンドのニッポン放送株売買をめぐるインサイダー取引疑惑で、東京地検特捜部と証券取引等監視委員会は3日までに、同ファンドの村上世彰氏(46)から任意で事情聴取したもようだ。検察当局内の最終協議は終わっていないが、証券取引法違反容疑で週明けにも強制捜査の見通しが強まっている。
同放送株を一時大量取得したライブドアの前取締役宮内亮治被告(38)=同法違反罪で公判中=が東京地検特捜部の調べに「村上ファンドがニッポン放送株の争奪戦から撤退し、ライブドアは仕方なく買い続けなければならなかった」と供述していることも判明。
他紙は任意聴取についての報道程度で、朝のテレビ番組でも立件までにはハードルが、とかいう論調だったのですが、共同通信が踏み込んで書いてます。
インサイダー取引規制については47thさんやtoshiさんの記事をごらんいただくとして、上の共同通信の記事の「争奪戦から撤退」というのが前段が関係があるとすると、村上ファンド側は保有株をライブドアに売却しながら、さらに何らかの形(別ビークルなり、別のお友達を通じて)で「争奪戦」に参加していた約束があった、とか、そもそも村上ファンドの当初の取得時点からライブドアによる株取得のシナリオができていたということなんでしょうか(証券取引法167条だと「買付け」が禁止されるだけなので)。
いずれにしろ裁判所の捜査令状が取れる程度の証拠はある、ということですね。
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と、ここまで書いたら、
堀江被告から内部情報 インサイダー取引疑惑
(2006年 6月 3日 (土) 17:58 共同通信)
「村上ファンド」のインサイダー取引疑惑で、同ファンドを率いる村上世彰氏(46)はライブドアの前社長堀江貴文被告(33)=証券取引法違反罪で起訴=からニッポン放送株買い占めの内部情報をライブドアの取締役会での決定前に聞き、同放送株を買い増した疑いが強いことが3日、関係者の話で分かった。
東京地検特捜部と証券取引等監視委員会もこうした経緯を把握。疑惑の核心とみて、村上氏の任意の事情聴取で、同放送株の売買について説明を求めたもようだ。
ということは、相当前からシナリオができていた、ということなんでしょうか。
一方こんなニュースも
阪神株のTOB成立へ 村上氏、売却の意向伝達
(2006年 6月 3日 (土) 16:07 共同通信)
関係者によると、村上氏が電話で「TOBが成立するよう阪神株を売却する方向で検討する」と伝えてきた。同時に「1週間ぐらいをめどに手続きを進める」とTOB応諾の手続きに入ることを示した。
投資家から資金の引き上げへの対応なのでしょう。
外国の年金などはかなり神経質でしょうから。
でも阪急はちょいとつらいですね。
もうちょっと粘っていればよかったのに、よほど株主提案が怖かったんでしょう。
今更「やめた」とか「まけてくれ」とは言えないですし・・・
ひょっとすると検察もTOBで出口が確保され、村上ファンドを立件しても投資家がクラッシュしないことを確認してから動いた、ということなのでしょうか。
PS
昨日マスコミに文句言っておいて、当の本人が尻馬に乗って憶測ばかりしてますね(自爆)