一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『おくりびと』

2009-04-20 | キネマ
この映画のモチーフになったと言われる『納棺夫日記』を先に読んでしまっていたり、巡回先で特殊清掃「戦う男たち」を呼んでいる影響か、最初は本木雅弘のキレイ過ぎるところがちょっと鼻についていたのですが、中盤から引き込まれてしまいました。

  「昔は納棺は家族がやっていたんだけれど・・・」

と本木雅弘を雇うことになる山崎努が冒頭に言うのですが、死を看取ることで家族を再確認する、そしてそれが最後にできることだ、というのがテーマになっています。

小山薫堂の脚本はよく出来すぎの感がありちょっと先が読めてしまうところもあるのですが、ストレートなテーマだけに仕掛けを畳み掛けることで結末のカタルシスに持っていくという構成は効果をあげています。

配役陣の好演(広末涼子がいい感じです)に加え、映画の冒頭の初冬の雪国特有のどんよりとした曇り空からエンディングの春の抜けるような青空への変化を見せる舞台になった山形の庄内地方の景色が印象的です。





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