一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

技官への逆風

2009-10-26 | よしなしごと
鳩山政権下で官僚主導から政治主導(最近「ただし財務省は除く」じゃないかという話はでてますがそれはさておき)のもとに、八ツ場ダムの中止などの公共工事の見直しや官僚の天下り禁止が話題ですが、公共工事を大幅に削減するとなると国交省では技官の仕事が減って人が相当余ることになります。

国交省の採用実績を見ると、毎年採用されるⅠ種約100人のうち3/4以上が技術系の職員です。
おそらくこの構成は職員全体でも同じはずです。

こういう技術系の人が、外郭団体への天下りが禁止されたうえに利害関係のある業界の民間企業への転職も制限されるとなると、実際上再就職先探しというのは相当困難だと思います。
新規工事が縮小したとしても、地方整備局で既存のインフラのメンテナンスを行う仕事は今後も残りますが、それらは財源とともに地方に委譲する流れでもありますので、そうなると地方自治体が新たに職員としてどこまで受け入れることが出来るかが問題になりそうです。


「天下り」というと次官経験者や局長クラスが外郭団体の理事職を転々とする「渡り」が問題になりますが、指揮命令の組織のピラミッドを維持していくためには、人数の多い課長クラス以下をどう処遇するかの方が課題としては重要だと思います。

旧建設省では事務官と技官が交代で次官を務めたりするなど、技官が公共工事の実施部分を既得権益化していた分だけ反作用が来るのは仕方ないという部分もありますが、公共工事と結びついた技術系職員のボリュームが大きいところは、掛け声だけで具体的な処方箋がないと機能しなそうです。


コメント
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