くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

銀幕のスター旅立つ。

2014-11-19 | 日記

『 銀幕のスター旅立つ 』  高倉健さん逝くのニュースに驚きました。

享年83歳  死因は悪性リンパ腫とのことでしたが 次回作の準備中で
本人も 意欲を見せていたと聞き 残念でなりません。


日本人で 高倉健を知らない人は 滅多にいないと思うほどの大スターは
わが母と たった4歳違いでしたが この時代の人には珍しく 体格のいい
役者でした。

健さんは若い頃の 任侠ものや網走番外地シリーズでは 常に主役を張り ドスを
持ち 背中の入れ墨がまぶしく 当時の若者は皆 健さんにあこがれたものでした。

若い頃の健さんは もちろんステキですが 私の好きな健さんは もっと歳を重ね
渋みを増した 高倉健になります。


印象に残る作品としては   山田洋次監督の  『幸福の黄色いハンカチ』
刑期を終えた男が 待っているか分からない 妻の元へ帰るという感動作で
当時若者の 武田鉄矢 桃井かおりの両君が 光る演技で彩りを添えました。


これも 健さんらしさが十二分に出た作品  向田邦子原作の  『あ・うん』
親友の妻に恋した健さんが 胸の内を押し隠し これ以上は 親友のそばに
身を置くことを危険と自覚し わざと親友を怒らせて絶交させ 自分は去っていく。

親友の妻役はその昔 東映映画で 健さんと人気を二分した 緋牡丹お竜こと
藤純子(富司純子)さんでしたが 今の若い人には 寺島しのぶさんの母親との
説明が 分かりやすいでしょうね。                                  

無口でシャイ あ・うんを観て 健さん自身もこうではないかと 感じたものです。


CMでは 滅多に見ることがなかったですが 健さんが 永谷園のCMに
出ていたとは 知りませんでした。

健さん亡きあとも 流れるCMがあるとも聞きました。

2年前の降旗作品   『あなたへ』  はTVでも放送され 映画俳優としての
健さんを観た 最後となりました。


亡き妻の遺言通り 妻の故郷の長崎へ 散骨するため旅に出る 夫役の健さんが
途中で出会う 様々な人達との 心の交流を描いた作品で ガンコな漁師に扮した
大滝秀治さんを観た これも最後となりました。

結婚は昔1度だけ テネシーワルツの江利チエミさんとで そのチエミさんが没して
もう何年になるのか 離婚した2人は ついに最後まで 次の人との再婚も聞こえず
独身を通しました。

私の勝手な想像ですが  お互いにまだ  愛していたのでは? とも思えて
自分の感情を 相手に伝えることが とても下手だったのでは と思います。

『 不器用ですから 』  という言葉が 嫌味なく 演じた芸にも見えずに これほど
ぴたりと はまる人もいません。 

一足早くあちらへ行った チエミさんとも 間もなく再会できるでしょう。

健さん  長い間 銀幕のスターであり続け ファンを楽しませてくれて ありがとう
ご冥福をお祈りします。 
                  

                   

                                 

コメント (34)
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