新緑の美しい、眩いばかりの季節になった。立春過ぎに降った、雪の頃には焦がれた春が、一足飛びに初夏となる気温だ。窓を開けていると、そよ風が入ってくる。清々しさに深呼吸をして眼をやれば、山並みは眩しく光る。風薫る中に泳ぐ鯉幟。
近くの友人と出掛けるのは、例年バラ園と笹百合の咲く場所で、この日ばかりは、てくてく歩く。県の保護センターなので、整備もされてはいるが、遭遇しないとは限らない。用心に越したこともない。いや、爬虫類の出現に、それなりの格好で行く。
先日は、どでかい百足を2匹捕った。百足は、夫婦仲が良いとかで、必ずつがいで出る。今年の奴は2匹とも大きかった。トイレと洗面所での捕獲。お釈迦さまに致しました。外に放っていたら姿を消した。鳶に食べられたか?厭、刺されないで幸。
百足にも蜂にも、刺されたら枇杷葉酒だ。病院に行けば、薬は出るが、あの半端でない痒みと痛さは、相当なもので、我慢の限度を超える。タオルにたっぷり浸しておいて、患部に乗せる。痛さも痒みも、何時しか消える。腫れもたちまちに引く。
毛虫の中にも、チャドク蛾のようなものもいるから、素手では触らないのがいい。もし触ったら、枇杷葉酒に直ぐ指を入れ、腫れないようにする。チリチリしたり、酷いとズキズキする。枇杷葉の生葉を採って、束子で擦って洗い、焼酎に漬けるのだ。
枇杷葉の生葉は、硬くてごわごわした物で、できれば10月以降に採りたい。新緑の美しい時期には、できれば止めておきたい。どうしてもするなら、新芽は絶対に採らないこと。採った生葉は、葉先と軸を切り、35℃以上の焼酎に漬けることが肝要。
医者要らず、無憂扇、大薬王樹とも呼ばれる所以です。血流をよくするので、心臓の働きを促し、錆びついた箇所を、修復していく。その過程はじんわりと緩やかにされるため、気づかぬことが間々あり、いつの間にか、体力や気力が回復していく。
そろそろ店頭には、九州の茂木を始めとする、路地物が出回っています。産地直送の物がありますから、旅のお供に求められては?その際、決して種を捨てないように!枇杷酒を作りましょう。民間療法ですので、売買は禁じれています。家庭用。
ピンク猫柳が、何時しか普通のねこやなぎになった。騙される方が悪く、ねこやなぎに罪はない。商魂逞しいのだ。