汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 ビー玉の弾ける音

2011年03月11日 | 初期中期の詩
震える手に零れる水
氷が頬に触れる感触に惑わされ 意識は波間を遊覧する
石のように固い砂浜を歩いている この地上には
楽園など無いという風に 少女は空を見上げ 誇りの溜まった
瞳を時間の砂で洗い流した

健やかな空間に揺られ 一時の安らぎを感じる
泡が突然 海中で光に変わった 逆戻りする時の流れ
水流の速さに叶わない 少女の哀しみが 此処には在った

追いかけて来る霧の波 それは臆病な少女には大き過ぎて
ビー玉が弾ける音の様に 彼女の心を軋ませる
精密に彩られた画用紙 其処に描かれているのは
何人もの命を呑み込んだ 渦の涙の痕
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