汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩

2011年08月11日 | 初期中期の詩
流し台に流れる渦 眺めるほどに妖艶と 鮮やかな紅が空気中に飛び散る 生温かい血飛沫のように あなたの魂を意識したのは ある夢の中 あなたは頬に リンパ液を滴らせ まるで助けを求めるように 微笑んでいた 足枷の鎖が 重く乾いた音をたてる 繋がりを寸断する音 あなたは無常を悟った僧侶よう 腕には竜を象った刺青 今にも泣きそうな鳥の姿が 藍色の空に 星を造る

あなたがか細い声で 愛を囁く 音の無くしたオルガンが夜想曲を紡ぐように その哀愁が 私の情感の柔らかいところを 哀しく愛撫する まるで喪った恋人を求めるように でもその手は優し過ぎて 動けない身体は 益々温度を失っていく あなたを求め続けるから この手がとても憎い氷河に閉じ込められるような気持ち 全てを不完全に終わらせる詩 月の光が街を照らす 何時までも止むことの無い雨

あなたは誰
私は宇宙を行く放射線 何もないけど 優しい時間の声に包まれる あなたを感じる 肉感のある影 淋しげな声 微睡みの中へと旅立つ あなたの身体を抱いて その柔らかな愛の鼓動に包まれて
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