汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩

2011年08月17日 | 初期中期の詩
憧れのこの土地には 亡き命が彷徨っている
身に纏う衣服の汚れ 二千年の時を経てもなお 受け継がれる悲しみがある
享受する幸せは 物を乞う少年の眼差し あてがわれたパン一切れを 優しい眼差しで見つめる 循環して行く 宇宙はそこで 真理を探す この不幸の意味を 教えてほしい
されど 愛を行使する あなたはいつまでも子供のままで 砂を掬っては 遊んでいる まるで迷子のように 何処かでも今日も ふとした不安の感情は 誰かに刃を向けているのだろう 研ぎ澄まされた直感は この世界では何の役には立たない ましてや この眼差しこそが 世の中の疲弊を疎んじる 暴虐になるのではないか 絶えず廻る 生命の亡骸よ この世界を象る 神の心は 決してあなたを救いはしない それよりかは一層 この穢れの中で経を読み続ける僧侶のように 不安と焦燥に怯え 手首に無数に傷を作る そんな風な景色の中で 生きて行きたい 無残な理想など 何の役にも立たない それは存在するだけで 人の命の音を絶やす 平和が無いから辛いのか それとも 平和を想うその心こそに 人を殺める狂気はあるのか 何が正しいのかもわからないから あなたは川面に揺れる枯れ葉を見つめ続ける 不穏な空気が 湖畔を覆う それは決して満たされない安らぎの代償なのか それか 言葉にするというこの心こそが 闇を生み出すのか 

あなたが産まれた あの時の歓びも 今は昔の事 重苦しい鎖を引連れ この世で生きて行くあなたは 何処までも純粋に見えた この星の片隅で 終える命が美しく咲いている 仄かな香りを漂わせ 花はいつまでも浮遊し続ける夢を見つめた 遊覧船は虚空の海を渡り いつしか訪れるだろう安らぎを探し続けている 無数にある幸せの中の一節 全てが一つの想いの中で泣いている まるで鳥が地球を離れる時のように その一つ一つが全ての意味を包括しながら 時代はまた 新たな局面を迎える

纏う→まとう
掬う→すくう
疲弊→ひへい
疎んじる→うとんじる
象る→かたどる
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