なかなか消化していかない奈良発の観光報告、
まだ2024年9月の記事を書いています(;^_^A
今回は、奈良県天理市にある石神神宮(いそのかみじんぐう)です。
この石上神宮、実はすごい神社なんです。
もともと、神社には社格というランクのようなものがあります。
神社の最後につく「神社」「大社」などの称号を社号といい、
「神宮・宮・大社・大神宮・神社・社」の6種類があります。
その中でも神宮は最も格式が高く、皇室の祖先神を祀っているという条件があります。
正確に神宮というと、伊勢神宮の正式名称なのですが、
もっとも古い書物である「日本書紀」には、
伊勢神宮、石上神宮、出雲大神宮(後の出雲大社)の3社のみが記載されていて、
その後鹿島神宮や香取神宮などが追加されました。
明治以降になって「神宮」の名がつく神社は増え、
神社本庁が認可している「神宮」は現在24社あります。
お分かりいただけましたか?
石上神社は日本最古の神宮3社の1つなのです。
伊勢神宮、出雲大社に比べると知名度は低いですが、
その歴史的な価値は相当なものなのです。
石上神宮の所在地が天理教の総本山である天理市にあるというのも、
知名度を下げる原因になっているかもしれませんね。
こんな背景があることを知って、いつか行きたいと思っていたのですが、
やっと行けたのは昨年の9月末だったということです。
まずは参道入り口。
もちろん狭くはないのですが、
伊勢神宮と比べるとその規模感はかなり小さいです。
ただ大神神社もそうですが、神社は山麓にあって境内は奥の山に続いているため、
実際には見た目よりもずっと広いんでしょうけどね。
参道を歩き、社務所を過ぎると休憩所があります。
ここに説明書きがあったので写しました。
また、
とてもわかりやすい境内の案内図。
実際には参道がかなりカットされていていますし、ここまでコンパクトではないですけど。
この休憩所とその横にある鏡池の周りには、
御覧のように石上神社名物の鶏がいます。
かなり人に慣れていましたね。
手水所ですね。ここで手と口を清めて参拝に挑みます。
階段を上がるともう楼門です。
この楼門は重要文化財。
中に入ってみましょう。
この立派な建物が拝殿、その奥に本殿があります。
拝殿は国宝ですが、本殿は近代になって建築されたものだそうです。
さすがに本殿まで入ることはできませんが、
神宮という社格の神社としては、本当にすぐ手前まで近づけますし、
参拝者フレンドリーな神宮様と言えるのではないでしょうか。
この石上神社は境内にいくつかの摂社を持っています。
なるほど、出雲系の神社ということですね。
そのほかの摂社、末社については割愛します。
ホームページで調べるか、実際に行って確認してください。
最後に、
摂社である出雲建雄神社の拝殿。
もともとは内山永久寺の建物の遺構として貴重なもので、
ここに移築されて拝殿になっているのですが、
建築物としても非常に価値があるものであり、国宝に指定されています。
この奥にももっといろいろあるのかもしれませんが、
ぐっちゃんが参拝した時はここまでとしました。
コンパクトながら歴史を実感できる日本最古の神宮のひとつ、石上神宮。
いかがでしたか?
伊勢神宮、出雲大社に行ったことがあるという方はたくさん見えるでしょうが、
この石上神社まで参拝して、
日本書記3神宮をコンプリートした人は少ないのではないでしょうか?
機会があればぜひ石上神社を訪ねてみてください。
それではまた おやすみなさい