静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

餌の積み込み

2016年12月01日 09時20分45秒 | 28乗船実習

ちょっと嬉しいことがあったので、順番を入れ替えて「つぶやき」からです。

 園長のつぶやき
鹿児島から2日間の乗船を経験した生徒の感想文が送られてきました。
それぞれ、
・船酔いで当直がしっかりできなかった
・入港作業や当直で、うまく動けなかったことが悔しい
・本当に遠洋漁業でやっていけるのか
など不安や悔しさが書かれていました。

しかし、驚いたのは全員が「そんな自分を乗り越えたい」と書いてありました
そして
・船員や専攻科生徒と積極的にコミュニケーションをとる
・怒られることがあっても、自分から積極的に甲板作業を行う
・自分に甘えている、メンタルを鍛える
と言ったそれぞれの実習中の課題が書かれていました。
併せて、いよいよカツオを釣り上げるワクワク感も!

「航海実習では先輩でも同年齢の専攻科生に負けないようにしたい」とも思うんでしょう。
学園生単独より、はるかに良い実習環境になっていると思います。

この乗船実習が、生徒を大きく成長させているのを感じました。

さて上陸研修も終わり、鹿児島港を出港です。
主直日誌にもありますが、鹿児島の冬は寒いです。
専攻科生も寒さ対策をしっかりやってますね。

専攻科生も2月の海技士試験を受験するようですね。
学園生も何人か3級の受験をする予定です。

では漁場に向かいますよ!

専攻科生の主直日誌を紹介します。

【11月29日 主直日誌】
 焼津を出港して4日が経ちました。朝の体操の時はまだ日の出前なので気温は低く、とても寒く感じます。対して漁場は南なので暑いと思います。前航海は特にそうですが、とても気温差が激しくて風邪を引きそうです。
今日は鹿児島出港して隼人で餌を積みました。餌のイワシは大きいのもいれば小さいのもいてバラバラでしたが活きがとても良かったです。餌を積むと“いよいよ操業が始まる”という気持ちになります。
 鹿児島に入港するといつもは火山灰が少し積もるので掃除が大変ですが今年は噴火の回数がかなり少ないらしくデッキ上には火山灰は見あたらなかったです。ちなみに、桜島の火山灰は甲子園の砂の一部らしいです。
課業ではテスト返しがありました。テストの内容は前回のテストとあまり変わっていなかったですが、自分が勘違いして覚えている部分があり凡ミスをしているところがありました。平均点は、いつもより低かったような気がしました。二月には三級海技士の筆記試験があるので今まで勉強してきた時間を無駄にしないためにも頑張って欲しいと思います。自分も二級の勉強を頑張りたいと思います。
他には、今日は操練がありました。実際に船底からの浸水や厨房からの火災など様々な原因によって船から退船せざるを得ない場合があるのでしっかり行う必要があります。特に主直は人数確認があるのですばやく正確に数えなければなりません。主直以外の生徒も一枚余分に服を着たり、タオルや毛布を持って行くだけで防寒になります。
焼津を出港してから海も穏やかで順調に航海が出来ていると思います。自分は船に弱いので凪のまま操業が終わればいいなと思います。

先生の報告書から
・活餌積み込みは漁業学園の生徒が主体になって行ったが、特に問題なくスムーズに行うことができた。
・活餌積み込み後、予定通り漁場向け南下。更なる感染・発症をゼロに抑え、しっかり調査実習を行ってきたい。
(学園生ではないですが、インフルエンザ感染者見つかり、船内で隔離されているようです)

なお「主直日誌」については25日のブログをご参照ください。

【イワシの調達】
以前ご紹介したように、カツオの一本釣りには生き餌が不可欠。マイワシやカタクチイワシを使います。
その生きたイワシですが、中、小型のまき網で獲ってきて、海面の生け簀にいれます。
県内でも生き餌の基地がありますが、最近はイワシが獲れず、今回の「やいづ」のように県外で調達するようです。
そんな訳で、焼津や御前崎のカツオ船も鹿児島湾で餌を積み込み、漁場に向かうことが多いようです。
今回の積み込みをした隼人は、鹿児島湾の再奥部で、海面養殖が盛んです。

コメント
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