乗船実習も終盤です。
学園生にとっては、沖縄の上陸研修が、実質的に修学旅行に該当します。
学園生は別コース。
この日は
美ら海水族館-今帰仁城跡-古宇利島
を回る定期観光バスを使いました。
良い思い出を作って欲しいと思います。
それでは、専攻科生の主直日誌を紹介します。
主直日誌の内容は、専攻科生の上陸研修の様子です。
【12月13日 主直日誌】
沖縄上陸研修2日目。今日は、平和学習としてバスツアーに参加しました。
バスガイドの方の説明を聞きながら当時の悲惨な状況や艦砲射撃を受けた地域住民がアメリカ軍に追いつめられ飛び降りた崖等を見てきました。今現在の見た目からすると、とても艦砲射撃を受けたようには見えませんでした。しかし、平和祈念公園内にある資料館の当時の写真や実際に使われていたヘルメットや水筒、機銃などを見ると今では考えられないような当時の状況を知ることが出来ました。自分より小さい子供が亡くなっている写真を見た時はとても残酷だと思いました。外にある戦没者の名前が刻まれた石碑の多さにも驚きました。また、沖縄には今でも地中にたくさんの不発弾が埋まっているそうです。弾頭が一発250キロもある大きなものもありました。現在の処理能力からすると地中に埋まっている不発弾を全て処理するのに70年は掛かるそうです。実際に工事をしている最中に不発弾に触れてしまい爆発して大怪我を負っている人もいます。一刻も早く全ての不発弾が回収されることを願います。
平和祈念公園の次はひめゆりの塔に行きました。塔の前には大きな穴があり当時の人達はそこに避難していましたが、野戦病院の代わりとして使われるようになり避難していた人達は外に追いやられ殺されてしまったそうです。移動する際に自力で歩けなかったり重傷の患者にはミルクに青酸カリを混ぜたものを飲ませて「処置」したそうです。
資料館内に戦争を生き残った人達が当時のことを話しているビデオがありました。怪我をしても薬もない、手当もして貰えない、ただ死を待つだけ。投降することも許されない。今の平和がたくさんの犠牲の上に成り立っていると思うと二度と戦争は繰り返してはいけないと思いました。
先生の報告書から
・今日は沖縄寄港で上陸研修の最大の目的である平和学習を行った。沖縄バス(株)のバスガイド・仲本節子氏が主に専攻科生に対し沖縄戦のことを詳しく丁寧に話してくれた。生徒達も真剣な眼差しで聞いており、各資料館等では悲惨な現実から戦争が絶対にあってはならないことを強く学んだ。
本日は沖縄での戦争に関することと、琉球文化について深く学べ、乗船実習の寄港地研修ならではの充実した実にいい研修が行えた。
なお「主直日誌」については25日のブログをご参照ください。
【沖縄県の水産】
沖縄の水産物と言えば...
思い浮かぶものはモズク、クビレズタ(海ぶどう)などでしょうか?
海の生物は、水温が低いところほど量が増え、水温が高いほど種類が多くなります。
県別漁獲量は圧倒的に北海道がトップ。
3位以下も東北が多いです。
東シナ海の水揚げ基地である長崎県が2位だったりしますが...
そんなわけで、美しい海に囲まれる沖縄県ですが、漁獲量はそれほど多くありません。
そのなかで、水揚げの半分以上を占めるのがマグロです。
マグロの仲間は熱帯・温帯海域に広く分布します。
しかも、遠洋漁業ではなく近海物。
もちろん、冷凍されない鮮魚で水揚げされます。
園長のつぶやき
乗船実習に同行している学園スタッフから、生徒の就職先について、最終希望がファックスで送られてきました。
学園では、入学してから何度も就職アンケートをとります。
この乗船実習で最終決定。
1月には面接を受け、就職先が決まります。
そして2月以降は、その就職先にあわせた実習を行います。
乗船実習後に最終決定するのには理由があります。
実際に長期航海や漁労作業をすることで、自分の適性を確認するためです。
ほとんど生徒が、乗船前の希望から変わることはありません。
それはそれで、自分の希望を固める意味があります。
来週は2学期終業式があり、その後、保護者との面談を行います。
この面談で、就職先の最終確認が行われます。