波で船が揺れる中で操業があったようですね。
日誌にはカツオを釣り上げた喜びが書かれています。
写真にある学園生の表情からも充実した実習になっていることが伝わってきます。
それでは、専攻科生の主直日誌を紹介します。
【12月3日 主直日誌】
今日は調査3日目で昨日に続きカツオを釣り上げることが出来ました。午前は鳥の姿すらなく今日は釣れないのではないかとも思いました。昼食を食べてから私はデッキで日課の筋トレをして勉強をしていたら甲板長から「鳥群れを見つけた!」と伝えられ、急いでカッパを着てやる気満々で釣り台へ向かいました。船長の合図で餌がまかれると自分の竿に1番にかかれと願いながら待っていましたが、この群れは規模が小さかったようでカツオは船に近寄ってくれませんでした。釣れなくてテンションが低いまま夕食を食べて、双眼鏡を覗きに行く前にバケと呼ばれる疑似餌を新しいものに変えようと準備していたら船のスピードが遅くなって船長から「群れを見つけた!」と連絡が入り私はまたもや急いで準備して釣り台へ行きました。釣り台へ出ると波が大きく船も揺れるので落ちないように気を付けなきゃと思いました。次の群れは最初から船の近くにいたので期待しながらカツオがかかるのを待っていたら1番に私の竿がしなりました。私は大きい声で「喰ったー!」と船長に聞こえるように言いカツオを釣り上げました。今日のカツオは一人でも十分に釣り上がるサイズでした。30分ちょっとの操業で私は5本と決して多くはないですが、釣れない生徒もいたので少し優越感に浸りながら今日の操業を終えました。
なかなかカツオが釣れないので今航海の水揚げ量が心配ですが諦めずに鳥を探して、釣り落とすのを少なくしてなるべく多くのカツオを釣り上げて焼津へ帰れるように頑張っていきたいと思います。
先生の報告書から
・連日時化の中操業行う。
危険と隣り合わせだが、皆積極的に取り組んでいる。
なお「主直日誌」については25日のブログをご参照ください。
【双眼鏡】
カツオ漁は群れを見つけるところから始まります。
日誌にも双眼鏡を覗くとあります。
しかし、海面下にいるカツオは船の上から簡単には見つかりません。
まずは海鳥。
海鳥は餌が小魚をなので、海鳥が群れる下には必ず小魚がいます。
それを狙うカツオも高い確率でいる訳です。
そして、なぜかカツオは流木などに集まる習性があります。
カツオは身を守るためにヒゲクジラやジンベイザメ(どちらもプランクトン食)の周辺に集まります。
たぶん、流木をジンベイザメと勘違いするのでしょう。
そんな訳で、カツオ漁では双眼鏡で鳥や流木を探します。
この発見率は個人差があって、見つけるのがうまい人は「目が良い」と言って活躍します。
これは視力と言うより心眼。経験やセンスが勝負です。
カツオの一本釣り船、海まき船には海鳥を探すレーダーがあります。
しかし、レーダーで見つからないカツオの群れもあるし、
レーダーで見つけた反応を、近づく前に細かく判断する必要もあります。
そんな理由で、レーダーがあっても、双眼鏡を使って見張りを行います。
園長のつぶやき
昨日の続きです。
外国人船員がたくさんいる現在、日本人は資格やリーダーになる人材が求められています
仕事でつらいこともあるし、「でもしか」で漁師になっても続きません。
こんな人は、学園に入学しても脱落します。
現在中学生の人。
中学卒業後に学園に来ることは歓迎です。
しかし!
「将来は漁師でやっていこう」
と言う決意がないなら高校進学すべきです。
水産高校なら、漁師以外の進路もありますよ。
普通高校に進学して、卒業後に学園に入学しても良いのです。
逆に、漁師になる決意があって、頑張ってみようと言う人。
30歳まで学園に入学できます。
高校の勉強より、仕事に直結するものを学びたい
水産高校には行かなかったけど、どうしても漁師になりたい
実力主義の世界で頑張ってみたい...
学園では漁師になるノウハウや資格、技術が1年で取得できます。
就職後は、がんばり次第で道が開けます。
あなたの意志で学園に来てください。