静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

沖縄上陸研修終了、焼津へ

2016年12月16日 09時35分33秒 | 28乗船実習

本日も沖縄の上陸研修の様子をご紹介です。
那覇出港が一日延びましたが、ぶじに出港しました。
焼津には予定どおり19日に帰港予定です。
それでは、専攻科生の主直日誌を紹介します。今回、2日分です。

【12月14日 主直日誌】
 今日は、沖縄上陸研修3日目で三線という沖縄の楽器と触れることが出来ました。店の店長さんが「海の声」や「島唄」などの名曲や、「ヒヤミカチ節」という沖縄の曲を弾いてくださり、沖縄の音楽文化について少し知ることが出来ました。私は中学二年生の時に祖父から三線を勧められ始めました。周りに三線をやっている人がいなかったので、教本やインターネットで調べながら独学でやってきました。今回、しっかりと教わることが出来てとても良かったです。また、一緒に行った友達も初めて三線を弾き、楽しかったと言っており、嬉しかったです。
また、沖縄の食にも触れることが出来ました。ソーキソバやゴーヤチャンプル等の郷土料理を食べることが出来て良かったです。ゴーヤチャンプルは、幼い頃に食べた時、苦みがとても苦手で食べられませんでしたが、今日食べたゴーヤチャンプルは嫌な苦みがなくとても美味しく食べることが出来、また食べたいと思いました。
専攻科では様々な寄港地研修があり、見聞を広めるとても貴重な機会を得られていますが、卒業して就職してからも個人的に様々な所に足を運んで、さらに見聞を深めることができるようにしたいと思います。
 明日はいよいよ沖縄を出港します。出港後は3級海技士の受験申請をしていく予定です。そうすれば筆記試験に向けていよいよという感覚になると思います。焼津入港前には下船テストもあるので、筆記試験のリハーサルのつもりで頑張りたいと思います。

先生の報告書から
・本日は自由研修としたが生徒達は、計画を立ててバスに乗り昨日行けなかった観光地等に出かけて行った。
  充実した1日を過ごしていたようだ。
 本日は生徒が主体となったが、良い寄港地研修が行えた。

【12月15日 主直日誌】
 一日の感想
 今日は沖縄研修最終日でした。当初の予定では今日の午後三時に出港する予定でしたが、海況が悪いため明日の朝出港に変更となりました。生徒としては沖縄を最後まで堪能することができるので少し良いことでもあったと思います。しかし、焼津に帰るまでの航海では時化が予想されるので多少不安もあります。漁業学園の生徒さんの中には入港前に「沖縄から焼津に帰るまででまた船酔いしそう」と言っていた人もいました。船酔いをしない為にも今晩は早く寝て体調を整え、明日万全の状態で出港できるようにします。
 沖縄に来たのは専攻科が二度目、漁業学園の生徒さんは何度も来たことのある人もいれば初めての人もいましたが、みんな充実した四日間を過ごせたと思います。専攻科や何度か来たことのある人は前に来た時とは違う目線で見たり、前回には行けなかった場所に行けて沖縄の文化をより広く知ることができました。初めての人は見たことのない風景やものに目を輝かせて沖縄を堪能できたと思います。私は高校生の航海で来ているにも関わらず、その時は体調を崩して何も出来なかったので、今回の寄港をとても楽しみにしていました。バス研修の時に見たエイサーのショーはとても心引かれました。食べ物もアイスやサータアンダギーなど沖縄でしか食べられない物を味わうことができとても満足です。また来ることがあったら行くことのできなかった遠くの方にも行きたいです。
 この航海が終われば二月の海技士の試験まで二ヶ月を切ります。少ない時間を有効活用して勉強を進めていき、合格できるよう最善を尽くしたいです。

先生の報告書から
・本日は15時出港だったため、上陸研修の移動範囲を制限していたが延期の連絡を受け、路線バスを乗り継ぎ残波岬まで出かけた生徒もいた。本日も充実した1日を過ごした。

なお「主直日誌」については25日のブログをご参照ください。

【寄港地】
専攻科生は寄港地で見聞をしているようですね。
遠洋漁業では遠くの海に出漁しますが、すべて色々な港に寄る訳ではありません。
カツオ船(海まき、一本釣り)は、基本的に水揚げ港と漁場をピストンです。
今回の「やいづ」のように生き餌のイワシを積み込みするために帰港するくらいです。
違うのはマグロはえ縄漁船。
南半球の緯度が高いところに出かけることもあり、航海が長くなります。
さまざま国に寄港し、マグロを運搬船に載せ替えたり、物資を補給します。
寄港地は
ホバート・フリーマントル・オークランド・ウエリントン・ケープタウン・ダーバン・ベノア・ポートエリザベス・ポートルイス・アビジャン・ラスパルマス・ペナン・シンガポール...
マグロ資源が減り、マグロはえ縄もかつてのように高給が期待できる漁業ではありません。
それでも、漁場とピストンするカツオ船とは、別の何かがあります。
今年の47期生でも、たくさんの港を回るマグロはえ縄にあこがれて入学した生徒がいますよ。
  
 園長のつぶやき
14日のブログで、
「漁師になりたい人の多くが、どうしたらよいか知らない」
とお話ししました。
実は、漁業就業支援フェアと言うイベントがあります。
漁師なるための就職相談会です。これに参加するのは良い方法です。

当学園も、東京や大阪で行われるフェアに参加しています。
就職相談した漁業会社から「先に学園で勉強しては?」とアドバイスを受けることもあります。
このフェアで学園を知った人が、毎年数名、入学していきます。

ところが!
今年度はフェアが行われたのは7月に福岡だけ。(東京、大阪は3月でした)
フェアに来るのは大学生や社会人なので、来年の受験生はオーバー高校生が減るかも...
運良く、このブログやホームページを見てくれることを願うばかり。

コメント
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