1993年に始まって今回で8回目ということだが、筆者は初めて見に行った。
46カ国から450点の応募があったというから、なかなかのものである。しかも、この450点というのは、これまででいちばん少ないそうだ。
まったくいいわけめいてしまうのだけれど、この展覧会は前回まで、札幌方面へのPRが上手であったとは、あまり言えなかった。
正直言って、気がついたら終わっていたのだ。
それが今回は、 . . . 本文を読む
大滝村の時代から毎年開かれている全国規模の公募展。
ことしは、特別審査員に重要無形文化財保持者の伊勢崎淳氏をむかえたことが影響してか、昨年より4割も多い140点の応募がありました。
ちなみに、もうひとりの特別審査員にベテラン彫刻家の米坂ヒデノリさん、審査委員長は毎年、道内の女性陶芸家の草分けである中村照子さんです。
財政難の自治体が増えて文化・芸術の予算削減が続く中で、合併後も変わりなく開 . . . 本文を読む
高橋英生さんが札幌の西11丁目駅に近い雑然とした住宅街の中にアトリエを構えていたころ、おじゃましたことがある。
半分に切断して、奥行きのほとんどなくなってしまった机が、室内の壁際に置いてあった。かつて前衛芸術の熱かった1970年前後の時代、エイセイさんも、風変わりな作品を制作していたのだ。道立近代美術館が所蔵している、使い終わった絵の具のチューブを大量に並べた作品からも、それはうかがえる。
. . . 本文を読む
海の生物の写真というと、南国のイメージがあるけれど、知床の海がこんなにも鮮やかで多様な色彩に満ちているとは、思いもよらなかった。
巨大なイカ、ただようクリオネ、海底を埋め尽くすカニ、さまざまに擬態する魚たち、力尽きたカラフトマス…。
さらに、植物プランクトンがぼーっと光る流氷の底部など、北の海とは思えない。
ネイチャーフォトとして一級品なのはもちろんだけど、モティーフのことをいったん頭から . . . 本文を読む