(承前)
今回の北海道現代具象展について、道内の出品者を、分類してみると、次のようになる。
油彩・アクリル＝道展 伊藤光悦（二紀も）、川畑盛邦、茶谷雄司（光風も）、西田陽二（光風も）、村上陽一
油彩・アクリル＝全道展 川口浩、木村富秋（独立も）、高橋正敏（独立も）、波田浩司（独立も）、羽山雅愉、福井路可（国画も）、矢元政行（行動も）、輪島進一（独立も）
油彩＝日洋展、日展 黒坂陽一
油彩＝自由美術 森山誠
アクリル＝無所属 佐藤武
日本画＝院展 小島和夫
日本画＝道展、創画 羽生輝、平向功一
水彩など＝道展 宮川美樹（日本水彩画会も）、安田祐三
団体公募展別に分けることにそれほどの意味があるとは思えないが、道外からの招待作家も含め、団体公募展に所属している画家が圧倒的に多いことは、事実である。
次は世代別。
1935年（昭和10年）生まれの顧問の吉田豪介さんを別にすれば、36年生まれの森山誠氏が最年長。37年の宮川美樹氏が続く。
1940年代生まれ 羽生輝、伊藤光悦、羽山雅愉、川畑盛邦、木村富秋、小島和夫、佐藤武、黒阪陽一
50年代生まれ 高橋正敏、輪島進一、安田祐三、西田陽二、矢元政行、川口浩、福井路可
60年代生まれ 平向功一、村上陽一
70年代生まれ 波田浩司、茶谷雄司
最年少は、72年生まれの茶谷さん。
40、50年代生まれが多いが、ベテランから中堅まで幅広く参集しているといえる。
しかし、この実行委員の顔ぶれで最大の特徴は、女性がひとりもいないということだろう。
「北の現代具象展」以来、女性の出品者がいなかったわけではない。「具象の新世紀展」では久野志乃さんや小林麻美さん、吉川聡子さんといった若手が出したこともある。
また「具象の新世紀」では、滝川や千歳など道内各地に巡回する際、それぞれの地元の画家が出品したという経緯もあり、そのときには、高坂和子さん（根室）らが参加している。
ただし、三つの展覧会の通算20年余りの歴史の中で、継続して出品している人は「北の現代具象展」時代の伊藤洋子さん（日本画）しかいないのではあるまいか（きちんとしたリストがないので、確認できないが）。
いまや団体公募展では、会員・会友クラスは男性が多いが、一般入選者レベルとなると女性が大半を占めている。
道教大の美術科の学生も女性が多い。
「北海道現代具象展」の道内出品者に女性がいないのは、何か政策的意図があるというよりは、仲間が集まった結果こうなってしまったということなのだろうと思う。
実行委員のほか、招待作家として、笠井誠一（1932年札幌生まれ）、野田弘志（1936年生まれ、胆振管内壮瞥町にアトリエ）両氏。
両氏は、継続して出品している。
また、今回の招待作家として、安達博文（1952年生まれ、国画会会員）、遠藤彰子（1947年生まれ、二紀会理事）、西岡浩二（1960年生まれ、光風会評議員、日展理事）氏らが出品している。
ところで、この「北海道現代具象展」は、3月17日から29日まで、道立近代美術館で締めくくりの展覧会を開く。
5年間で招待した道外の作家も一堂にそろうということだ。
前身の「具象の新世紀展」が5年で一区切りだったことに倣っているのだろう。
この展覧会も、札幌に住んでいたなら見に行きたい。
ただ、図録に佐藤友哉氏が寄せたテキストが「今後に期待」というような締めくくりになっているところをみると、また装いを新たにして、同様の展覧会が再スタートするのかもしれない。
2012年2月11日（土）～3月11日(日)9am～5pm、月曜休み
網走市立美術館（南6西1）
・高校生以上200円（20人以上の団体160円)、小中学生100円(同80円)
・JR網走駅から1.2キロ、徒歩16分
・網走バスターミナルから330メートル、徒歩5分
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油彩・アクリル＝道展 伊藤光悦（二紀も）、川畑盛邦、茶谷雄司（光風も）、西田陽二（光風も）、村上陽一
油彩・アクリル＝全道展 川口浩、木村富秋（独立も）、高橋正敏（独立も）、波田浩司（独立も）、羽山雅愉、福井路可（国画も）、矢元政行（行動も）、輪島進一（独立も）
油彩＝日洋展、日展 黒坂陽一
油彩＝自由美術 森山誠
アクリル＝無所属 佐藤武
日本画＝院展 小島和夫
日本画＝道展、創画 羽生輝、平向功一
水彩など＝道展 宮川美樹（日本水彩画会も）、安田祐三
団体公募展別に分けることにそれほどの意味があるとは思えないが、道外からの招待作家も含め、団体公募展に所属している画家が圧倒的に多いことは、事実である。
次は世代別。
1935年（昭和10年）生まれの顧問の吉田豪介さんを別にすれば、36年生まれの森山誠氏が最年長。37年の宮川美樹氏が続く。
1940年代生まれ 羽生輝、伊藤光悦、羽山雅愉、川畑盛邦、木村富秋、小島和夫、佐藤武、黒阪陽一
50年代生まれ 高橋正敏、輪島進一、安田祐三、西田陽二、矢元政行、川口浩、福井路可
60年代生まれ 平向功一、村上陽一
70年代生まれ 波田浩司、茶谷雄司
最年少は、72年生まれの茶谷さん。
40、50年代生まれが多いが、ベテランから中堅まで幅広く参集しているといえる。
しかし、この実行委員の顔ぶれで最大の特徴は、女性がひとりもいないということだろう。
「北の現代具象展」以来、女性の出品者がいなかったわけではない。「具象の新世紀展」では久野志乃さんや小林麻美さん、吉川聡子さんといった若手が出したこともある。
また「具象の新世紀」では、滝川や千歳など道内各地に巡回する際、それぞれの地元の画家が出品したという経緯もあり、そのときには、高坂和子さん（根室）らが参加している。
ただし、三つの展覧会の通算20年余りの歴史の中で、継続して出品している人は「北の現代具象展」時代の伊藤洋子さん（日本画）しかいないのではあるまいか（きちんとしたリストがないので、確認できないが）。
いまや団体公募展では、会員・会友クラスは男性が多いが、一般入選者レベルとなると女性が大半を占めている。
道教大の美術科の学生も女性が多い。
「北海道現代具象展」の道内出品者に女性がいないのは、何か政策的意図があるというよりは、仲間が集まった結果こうなってしまったということなのだろうと思う。
実行委員のほか、招待作家として、笠井誠一（1932年札幌生まれ）、野田弘志（1936年生まれ、胆振管内壮瞥町にアトリエ）両氏。
両氏は、継続して出品している。
また、今回の招待作家として、安達博文（1952年生まれ、国画会会員）、遠藤彰子（1947年生まれ、二紀会理事）、西岡浩二（1960年生まれ、光風会評議員、日展理事）氏らが出品している。
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5年間で招待した道外の作家も一堂にそろうということだ。
前身の「具象の新世紀展」が5年で一区切りだったことに倣っているのだろう。
この展覧会も、札幌に住んでいたなら見に行きたい。
ただ、図録に佐藤友哉氏が寄せたテキストが「今後に期待」というような締めくくりになっているところをみると、また装いを新たにして、同様の展覧会が再スタートするのかもしれない。
2012年2月11日（土）～3月11日(日)9am～5pm、月曜休み
網走市立美術館（南6西1）
・高校生以上200円（20人以上の団体160円)、小中学生100円(同80円)
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・網走バスターミナルから330メートル、徒歩5分
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