北海道美術ネット別館

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冬の街に疫病がはやり人影が消えても美術館だけはひっそりと開いている。そんな世界を夢見ていたのに。

2020年02月28日 17時41分59秒 | 新型コロナウイルス
(「続き・新型コロナウイルスの影響。道立館全滅」の続き)

 昨夜知った、北海道立の美術館、博物館、文学館の全面閉鎖(2月29日~3月16日)は衝撃だった。
 そこまでする話だとはとうてい思えないからである。
 というか、逆ではないのか。たとえショッピングセンターが閉鎖され、テレワーク拡大で電車の混雑が大幅に緩和されても、北海道の美術館は最後まで開いているべきではないのだろうか。

 あくまで一般的傾向だが、1月中旬から3月までの道内の美術館は、他の季節に比べると明らかにすいている。
 とくに平日は、自分と監視員しか展示室内にいないということも珍しくない。
 道民は、冬の間は出不精なのだ(寒いし、大半の地方では雪で移動がしづらいので、これはしかたない)。だから各美術館は、多数の動員を見込めるマスコミ主催の展覧会を夏季に開き、1~3月は所蔵品を軸としたわりあい地味な展覧会を開催していることが多いのだ。
 新型コロナウィルスの感染が、主に濃厚接触によるのだとしたら、冬の道内の美術館でそれが起きる可能性はほかのどんな場所よりもむしろ低いと言わざるを得ない。

 安倍首相が2月27日、さしたる根回しもすることなく唐突に、全国の学校の臨時休業を「要請」すると発表した。
 行き場のない子どもたちが多数発生するのではないか。

 1人か2人しかいない冬の美術館の展示室に、4人か5人、子どもが来たところで、やはり濃厚接触にはならないように思う。
 子どもが静かに一日を過ごせる場を、あわてて閉める必要があるのだろうか。




 このテキストの表題は、ウェルナー・ヘルツォーク監督、ナスターシャ・キンスキー主演の映画「ノスフェラトゥ」にインスパイアされた、或る意味で「悪しきロマン主義的な空想」である。

 でも、そんな場があってもいいのではないかとは、本当に思っている。 


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (shirousa4494)
2020-02-28 19:01:37
お疲れさまです。
恐るべしコロナにめげず、本日28日、近美に行って来ました!
ヴンダーカンマーは30分で観終わらせ、コレクション展2時間近くおりました(^^)
友田さんスゴイです。

13時過ぎヴンダー観覧者2名、13時半常設展ゼロ。14時に1名、15時過ぎ1名。レストランゼロ。二階ロビーでは、おしゃべり中マダム2名と寝てる人が1名、ショップはお休み。←けっこう楽しみ。この来館者は、自分以外の数です。

ホントにあの空間で、ゆったり観てから外の空みて、余韻の特別なひと時を過ごしたいですね。
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Unknown (h-art_2005)
2020-02-29 08:15:24
ヤナイです。白うささんこんにちは。

最終日だから駆け込みで混雑してるかと思っていたら、そんなもんですか。意外。

そんな空いてる美術館を閉めても仕方ないんじゃないですかねぇ。
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