地元ゆかりの画家、美術家の回顧展は、とくべつめずらしいものではない。
しかし、今回の増田誠展のように、オール釧路とでもいうべき態勢による展覧会実行委がつくられた上に、市内ふたつの美術館プラス、サテライト会場など12カ所(札幌の1カ所含む)も加え、総数300点を超える作品を展示するというのは、めったにないのではないか。
実行委員会には、行政や、美術関係団体はもちろん、農協や漁協、金融機関、企業、神社などが名を連ねている。
増田誠(1920-89年)は山梨県谷村町(現都留市)生まれ。
旧制都留中などをへて、終戦後は一時、十勝管内清水町に入植したあと、釧路で工芸広告美術業を営みながら、上野山清貢に師事して絵筆を執った。
57年、釧路経済界の後押しもあって渡欧し、30年余りのあいだ、パリ在住の日本人画家の中心のひとりとして活躍。「サロンドートンヌ」会員として、市井に生きる人々の姿や風景を、詩情豊かに描きだした。
1957年といえば、まだ日本は貧しく、飛行機による旅もまだ普及していない頃で、欧洲に赴くことは大変な困難をともなう大事業だった。
その旅立ちを後押ししたのが当時の釧路経済界。絵を購入して渡航費を工面したのだろう。昨年暮れの段階で6社8個人が120点を所蔵しているという。
今回の、官民がタッグを組んで実行委をつくっての大回顧展に、往時の釧路人のやさしさが今も続いているのを見るようで、作品もさることながら、なんだか心があたたまるようだ。
じつは2日に内覧会があるのだが、筆者は仕事で行けない。
期間中には足を運ぶつもりです。
スタンプラリーも楽しみ。メーン2会場+5カ所まわると抽選に参加でき、釧路の全会場をまわると絵はがき7枚組みがもれなく当たるそう。さらに札幌や阿寒も含めた全会場を制覇す他人には額絵入り絵はがきセットが贈られるとともに、京王プラザホテル札幌の食事件や宿泊券も抽選で当たるとのこと。
□公式サイト http://masudamakototen.com
◆メーン会場
2011年9月3日(土)~10月16日(日)午前10時~午後5時、祝日を除く月曜休み
釧路市立美術館(釧路市幣舞町4 釧路市生涯学習センター3階)
一般600円、大学生以下無料。
10人以上の団体、増田誠展スタンプラリーカード持参の人は500円。
身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳を持参の人などは無料。
・道立釧路芸術館との2館共通券は1000円
9月3日(土)~11月7日(月)午前9時30分~午後5時、月曜休み(ただし祝日は開館し翌火曜休み。最終日も開館)
道立釧路芸術館 (釧路市幸町3)
一般600(500)円、高大生300(200)円、小中生100(50)円
かっこ内は10人以上の団体割引、親子割引(高校生以下とその親)、リピーター割引、増田誠展スタンプラリーカード持参の人。
障がい者手帳持参者などは無料
・釧路市立美術館との2館共通券は1000円
◆サテライト会場
旧五十嵐邸(釧路市富士見2の7の5)
10月8日(土)~16日(日)午前10時~午後4時。無休
釧路画廊(釧路市錦町5 三ツ輪ビル3階)
9月3日(土)~10月15日(土)午前9時~午後4時半。日・祝祭日休み
釧路プリンスホテル(釧路市幸町7)
9月3日(土)~10月16日(日)午前7時半~午後9時半。無休
北洋銀行釧路中央支店(釧路市北大通6)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
みずほ銀行釧路支店(釧路市北大通7)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
釧路信用金庫本店(釧路市北大通8)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
北海道銀行釧路支店(釧路市北大通8)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
釧路信用組合本店(釧路市北大通9)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
JR釧路駅2階ギャラリー(釧路市北大通14)
10月8日(土)~16日(日)午前9時~午後5時。無休
イトーヨーカドー釧路店(釧路市新橋大通6)
9月3日(土)~10月6日(木)午前9時~午後8時(最終日~午後6時)。無休
京王プラザホテル(札幌市中央区北5西7)
9月3日(土)~10月16日(日)24時間
◆協力会場
北緯43°美術館(釧路市阿寒町上阿寒23線)
9月3日(土)~10月16日(日)午前10時~午後5時半。月曜休み
●関連事業
講演会 パリの思い出-画家・増田誠とともに
9月3日(土)午後2時、道立釧路芸術館アートホール。
聴講無料。
講師は増田誠夫人の増田曙美さん
講演会&ギャラリートーク 記者が見たパリの増田誠と支えた釧路の人達
9月4日(日)午後2時、釧路市立美術館ロビー(要観覧券)
講師は小田原賢二・元北海道新聞パリ支局長
ギャラリートーク 芸術を愛すること-増田誠とその作品
9月11日(日)、25日(日)、10月23日(日)各日午後2時、道立釧路芸術館展示室(要観覧券)
講師は寺嶋弘道同館学芸主幹
子供ワークショップ 増田誠の世界をイメージしよう
9月17日(土)~19日(月)午前10時~午後0:30、午後1:30~3時
釧路市生涯学習センター地下工芸室
定員は各回6人で、小中学生が対象。無料。事前予約が必要
ミュージアム・コンサート ファゴットが奏でるパリの詩情
10月9日(日)午後1時、同6時、10日(月)午後1時、(各回1時間半)道立釧路芸術館アートホール。
500円。
成田考司さん(ファゴット)、森花絵さん(pf)
座談会 増田誠の魅力を探る-集める・飾る・保存する
10月10日(月)午後3時、道立釧路芸術館アートホール
聴講無料。
成田全史(NPO法人北海道グラウンドワーク理事長)、木下正明(増田誠展実行委員会事務局長)、寺嶋弘道の3氏が出演
ワークショップ もう一度、カンショウの時間~味わいを探してみませんか?~
10月12日(水)午後2~4時
旧五十嵐邸
講師は田中千秋さん(道教大美術研究室)。要予約
しかし、今回の増田誠展のように、オール釧路とでもいうべき態勢による展覧会実行委がつくられた上に、市内ふたつの美術館プラス、サテライト会場など12カ所(札幌の1カ所含む)も加え、総数300点を超える作品を展示するというのは、めったにないのではないか。
実行委員会には、行政や、美術関係団体はもちろん、農協や漁協、金融機関、企業、神社などが名を連ねている。
増田誠(1920-89年)は山梨県谷村町(現都留市)生まれ。
旧制都留中などをへて、終戦後は一時、十勝管内清水町に入植したあと、釧路で工芸広告美術業を営みながら、上野山清貢に師事して絵筆を執った。
57年、釧路経済界の後押しもあって渡欧し、30年余りのあいだ、パリ在住の日本人画家の中心のひとりとして活躍。「サロンドートンヌ」会員として、市井に生きる人々の姿や風景を、詩情豊かに描きだした。
1957年といえば、まだ日本は貧しく、飛行機による旅もまだ普及していない頃で、欧洲に赴くことは大変な困難をともなう大事業だった。
その旅立ちを後押ししたのが当時の釧路経済界。絵を購入して渡航費を工面したのだろう。昨年暮れの段階で6社8個人が120点を所蔵しているという。
今回の、官民がタッグを組んで実行委をつくっての大回顧展に、往時の釧路人のやさしさが今も続いているのを見るようで、作品もさることながら、なんだか心があたたまるようだ。
じつは2日に内覧会があるのだが、筆者は仕事で行けない。
期間中には足を運ぶつもりです。
スタンプラリーも楽しみ。メーン2会場+5カ所まわると抽選に参加でき、釧路の全会場をまわると絵はがき7枚組みがもれなく当たるそう。さらに札幌や阿寒も含めた全会場を制覇す他人には額絵入り絵はがきセットが贈られるとともに、京王プラザホテル札幌の食事件や宿泊券も抽選で当たるとのこと。
□公式サイト http://masudamakototen.com
◆メーン会場
2011年9月3日(土)~10月16日(日)午前10時~午後5時、祝日を除く月曜休み
釧路市立美術館(釧路市幣舞町4 釧路市生涯学習センター3階)
一般600円、大学生以下無料。
10人以上の団体、増田誠展スタンプラリーカード持参の人は500円。
身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳を持参の人などは無料。
・道立釧路芸術館との2館共通券は1000円
9月3日(土)~11月7日(月)午前9時30分~午後5時、月曜休み(ただし祝日は開館し翌火曜休み。最終日も開館)
道立釧路芸術館 (釧路市幸町3)
一般600(500)円、高大生300(200)円、小中生100(50)円
かっこ内は10人以上の団体割引、親子割引(高校生以下とその親)、リピーター割引、増田誠展スタンプラリーカード持参の人。
障がい者手帳持参者などは無料
・釧路市立美術館との2館共通券は1000円
◆サテライト会場
旧五十嵐邸(釧路市富士見2の7の5)
10月8日(土)~16日(日)午前10時~午後4時。無休
釧路画廊(釧路市錦町5 三ツ輪ビル3階)
9月3日(土)~10月15日(土)午前9時~午後4時半。日・祝祭日休み
釧路プリンスホテル(釧路市幸町7)
9月3日(土)~10月16日(日)午前7時半~午後9時半。無休
北洋銀行釧路中央支店(釧路市北大通6)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
みずほ銀行釧路支店(釧路市北大通7)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
釧路信用金庫本店(釧路市北大通8)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
北海道銀行釧路支店(釧路市北大通8)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
釧路信用組合本店(釧路市北大通9)
9月5日(月)~10月14日(金)午前9時~午後3時。土・日・祝祭日休み
JR釧路駅2階ギャラリー(釧路市北大通14)
10月8日(土)~16日(日)午前9時~午後5時。無休
イトーヨーカドー釧路店(釧路市新橋大通6)
9月3日(土)~10月6日(木)午前9時~午後8時(最終日~午後6時)。無休
京王プラザホテル(札幌市中央区北5西7)
9月3日(土)~10月16日(日)24時間
◆協力会場
北緯43°美術館(釧路市阿寒町上阿寒23線)
9月3日(土)~10月16日(日)午前10時~午後5時半。月曜休み
●関連事業
講演会 パリの思い出-画家・増田誠とともに
9月3日(土)午後2時、道立釧路芸術館アートホール。
聴講無料。
講師は増田誠夫人の増田曙美さん
講演会&ギャラリートーク 記者が見たパリの増田誠と支えた釧路の人達
9月4日(日)午後2時、釧路市立美術館ロビー(要観覧券)
講師は小田原賢二・元北海道新聞パリ支局長
ギャラリートーク 芸術を愛すること-増田誠とその作品
9月11日(日)、25日(日)、10月23日(日)各日午後2時、道立釧路芸術館展示室(要観覧券)
講師は寺嶋弘道同館学芸主幹
子供ワークショップ 増田誠の世界をイメージしよう
9月17日(土)~19日(月)午前10時~午後0:30、午後1:30~3時
釧路市生涯学習センター地下工芸室
定員は各回6人で、小中学生が対象。無料。事前予約が必要
ミュージアム・コンサート ファゴットが奏でるパリの詩情
10月9日(日)午後1時、同6時、10日(月)午後1時、(各回1時間半)道立釧路芸術館アートホール。
500円。
成田考司さん(ファゴット)、森花絵さん(pf)
座談会 増田誠の魅力を探る-集める・飾る・保存する
10月10日(月)午後3時、道立釧路芸術館アートホール
聴講無料。
成田全史(NPO法人北海道グラウンドワーク理事長)、木下正明(増田誠展実行委員会事務局長)、寺嶋弘道の3氏が出演
ワークショップ もう一度、カンショウの時間~味わいを探してみませんか?~
10月12日(水)午後2~4時
旧五十嵐邸
講師は田中千秋さん(道教大美術研究室)。要予約