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2013年4月26日は4カ所 (3)。陸別―池田

2013年04月28日 21時50分22秒 | つれづれ日録

承前)

 陸別駅からすこし歩く。
 荷物が重いからあまり遠くまでは行けない。
(あとで、関寛斎のリーフレットを見たら、陸別町内のあちこちに彼の足あとがあるのだった。関は、幕末の医師で、70を超えて北海道開拓を志して陸別に入植した。その人柄に、徳富蘆花や司馬遼太郎がほれこみ、文章を書いている。彼については、また機会をあらためて、足あとをたどろうと思う)。

 駅前には本屋さんがある。

 で、この車はおよそ40年ぶりに見た。若い人はわからないだろうと思う。



 下水道が普及していないのかもしれない。

 このあたりは、閉店したままのお店が多い。

 「オーロラ通り」をあるいて、駅に戻る。
 陸別はかつて低緯度オーロラが観測された土地である。

 さて、50分以上待って、8時20分発の帯広行き、十勝バスに乗り込んだ。

(クリックで拡大します)

 ところが、今度も、乗客は筆者ひとりしかいない。

 陸別を出発してからほどなくして市街地は途絶え、あとは山林の間に、ときどき牧場が現れるぐらい。
 停留所もごく少ない。

 日本で一番広い「町」である足寄町に入り、大誉地およちからようやく女性がひとり乗ってきた。
 大誉地は、新党大地の鈴木宗男代表の出身地でもある。

 大誉地の次の「笹森」という停留所のすぐ近くに「トブシの滝」という小さな滝があるのが車窓から見えた。
 国道からすぐ間近に見える滝というのも珍しいかもしれない(知床のオシンコシンの滝より、道路に近い)。

 ところで、十勝バスは大きな集落のたびに、国道を離れて旧駅舎のほうに寄り道していく。
 旧銀河線は、国道のすぐ前か、せいぜい数百メートルしか離れていないので、たいした遠回りにはならない。とはいえ、上利別かみとしべつ愛冠あいかっぷ、足寄、本別、高島と、あちこちで寄り道すれば、時間がよけいにかかるのもやむをえないのかもしれない。  

 大誉地の次に来る上利別では、駅周辺に廃屋が立ち並び、見ていて胸が痛む。



 上利別以降は、けっこう人の乗り降りがあり、ようやくローカル路線バスらしい雰囲気になってきた。



 上利別の旧駅舎も、昔ながらの木造で、風情があってよい。
 撮影には失敗したが、検索するといろいろ画像が出てくる。
 なんでも昭和10年築らしい。



 足寄の市街地にあるAコープ(農協のお店)には衣料品も売られていた。





 この理容室はすごいと思う。


 この区間について、全体的な感想を述べる。

1. 足寄以北はバス停が少ない。これは、ふるさと銀河線の代替バスであるためではないか。もっと昔からの路線は、大げさに言えば、家が1軒あれば停留所がある。なお、人名を冠した「前田宅前」のような停留所名はひとつもない。

2. 沿線にドライブインは1度も見かけなかった。

3. 足寄以北は山林や牧場が多い。足寄を境に畑が広がり、本別周辺まで来ると、十勝平野特有の広大な畑作地帯になる(ただし、十勝特有の景観である防風林は意外と少ない)


 バス停は次のとおり。

陸別新町
陸別 関

薫別伏古丹くんべつふし こ たん
大誉地
斗伏 と ぶし
塩幌しおほろ
愛冠
足寄土木現業所前
下愛冠団地
足寄北5区
足寄
足寄農協前
足寄南6条
足寄南7条
足寄化石博物館
足寄郊南1丁目
足寄温泉前
下足寄

明美入口
仙美里せん び り
仙美里中学校前
仙美里
仙美里小学校前
仙美里23号
フラツナイ
仙美里39線
フラツナイ会館前
上本別
本別北8丁目
本別北6丁目
本別
本別北2丁目
本別南1丁目
真経しんけい
岡女堂おか め どう本家前
共栄26線
共栄24線
共栄23線
北糖社宅前
北糖工場前
勇足ゆうたり19線
勇足17線
勇愛団地前
勇足
勇足小学校前
勇足13線
勇足10線
大森9線
大森6線
大森5線
大森3線
高島
高島郵便局前
近牛郷土会館前
近牛7線
様舞さままい
様舞1線
清見神社前
池田西1条11丁目
池田西1条10丁目
池田西1条8丁目
十勝池田地域医療センター前
池田総合体育館前
池田駅前




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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (SH)
2013-04-29 06:17:18
ヤナイさん、こんにちは。

「この車」見た瞬間に、色々な事を思い出しました。
私は30~36年前の間には見ているようです。
(富良野市在住中はお世話になっていたはず)
確か色はブルー系だったような記憶があります。
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SHさん、おはようございます (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2013-04-29 11:25:08
記憶にありますか。
いまは、臭いは全然ないんですね。それは大きな進歩だと思いました。
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Unknown (SH)
2013-04-29 15:32:11
え、臭いがしないんですか。
息を止めて走り抜けたりしたものでした。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2013-04-29 21:13:38
ぜんぜんにおわなかったです。そこが驚きでした。

よく「昭和が懐かしい」なんて言うけど、いま半世紀前にタイムスリップしたら、便所はくさいし、道路は埃っぽいしで、ノスタルジーにひたってる暇はないでしょうね、たぶん(笑)。
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Unknown (SH)
2013-05-01 00:59:53
そうですね。
インターネットには接続できないし、TV番組は録画できないし、電話をしたら好きな女の子の父親がでちゃうし、大変ですよね。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2013-05-01 21:58:14
あ、半世紀前は家に電話がそもそもなかったですし。テレビは、まあ、なくてもいいな。文庫本や路面電車はもうあったし。

その頃あって今ないものは、世界文学全集とか寝台車とか土曜の半ドンとか。
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Unknown (SH)
2013-05-01 23:17:23
そうか、自分の子どもの頃のイメージで書いたので、30~40年前の感じでした。
その辺の10年で大分違いますね。

…しかし、昔の話が多くなるとは、年を取ったものです。
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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2013-05-02 16:33:39
「老人の会話」って、サイモン&ガーファンクルにありましたね(笑)。
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