北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■さいとうギャラリー企画展 ゆく年くる年 '22▶'23展 (12月20日~1月8日、札幌)

2023年01月06日 09時48分30秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 夏と年末年始恒例の小品展です。
 道内の第一線で活動中の画家や彫刻家、工芸家らが出品しています。
 8月は毎年異なったテーマ(「女」とか「夏」とか簡単なもの)が設定されていますが、年末年始はとくにありません。
 すべて壁掛け型ということもあってか、絵画・版画・イラストレーションが中心です。陶芸や書は例年おらず、写真は1点だけでした。

 これだけの顔ぶれがそろうのは、ギャラリーレタラの閉鎖もあって、このさいとうギャラリーの企画展ぐらいになってしまったと思います。もちろん、ここに登場していない画家・アーティストもたくさんいるのですが。
 
 出品作は次の通り(陳列順)。

前川アキ  待春 
丸山恭子  あさ
 箱に入った彫刻。浮き彫りではありません。

水高和彦  Composition
水戸麻記子 遠望
 巨大なウサギに乗った、頭部が双眼鏡の人間。背景には門松などが描かれ、正月らしい。

宮地明人  お正月の赤
村本千洲子 昭和のお正月(初詣)
毛内康二  眼内宇宙
 このベテラン画家らしい、支持体が立体の抽象画。

毛内やすはる join
山内敦子  お正月
山本洋子  出番がきました
吉川勝久  春の翼 II
吉田敏子  MEMORY-R
渡辺貞之  夜半「うさぎの物語」
渡会純价  マグリットの華

赤石操   a walk
阿智信美智 Buttle for peace 2023
阿部典英  ウサくんとウサちゃん
 楽しいコラージュですが、ウサギの真ん中に雪だるまもいます。

あべみち子 あたらしいコレクション
石田眞理子 新(あらた)
泉修次   今年を占う2023
 この年末年始展の名物。2年連続で「大吉」でした!

糸井崇史  巷のはなし
 人の顔や英文などを織り交ぜた、アメリカの絵入り新聞みたいな独特の作風。KLAUS NOMI 、CABARET VORTAIR は1980年代にとんがった音をロックシーンに響かせたミュージシャンとバンド。糸井さん、キャバレー・ヴォルテール好きなのかな?

今荘義男  作品
 新道展の大ベテラン抽象画家。ふだんは抹茶色など渋めの色調ですが、今回は水色の地の中央にレモンイエローの太陽のようにゆがんだ円。この配色はやはりウクライナを意識しているのでしょうか。

上嶋秀俊  夜明けの音
大澤康   希望の旗色
 全道展の画家。旗の色は緑。

太田れいこ 新しい扉
岡惠子   寒水仙
 日本画。写実的なスイセンですが、背景のグレーが、霧のように非常な奥行き感があっておもしろい。

甲斐野市子 2023ムービング
柿崎煕   光芒
香取正人  大晦日はこれで良し
 2匹のシマエビととっくり、おちょこ。風景画をよくする新道展のベテランですが、これはこれであたたかな感じがします。

金子直人  BIG BOSS
 金工家ですが、今回は写真。豪邸にありそうな、エメラルドグリーンの水をたたえたプールの手前に太った猫がいるという、変わった光景。新庄剛志監督は関係ありません。

亀井由利  正月にも雨は降る
川西勝   安寧な歳へ
 オーカーを基調に色を丁寧に重ねた抽象画。

川本ヤスヒロ 第九を聴く自画像
 最近はハイペースで自画像の制作に取り組んでいる全道展のベテラン。水色の顔など配色が独特。

丸藤真智子 白い詩人

北山寛一  SILENT NIGHT
木村富秋  初日
 昨年は珍しく、人間の顔を大きく描いていましたが、今年は海岸にキツネ?がたたずむ光景。人間が出てこないのもこの画家には珍しい。

工藤悦子  翔
 丁寧に色を重ねた上に、稲妻のような白い直線が走る。深い生命感をたたえた佳作。

後藤和司  希い2023
小林大   母の肖像
小堀清純  赤い海老
斉藤嗣火  楽
坂みち代  新しい年へ
佐久間敏夫 浅春
櫻井マチ子 Rabbit(ラビット)
 大小のクレーターがいくつもうがかれた不思議な額縁。くぼみの部分は金彩されている。女の顔を描いた絵は意外と小さい。

佐々木けいし 金族
佐藤愛子  好日
佐藤潤子  新年  
佐藤武   孤独な宙
佐藤直行  URATO
佐藤麗子  ひかり
下沢敏也  Re-birth
 唯一の陶芸家。

白鳥洋一  おもち
 カラーフィールドペインティングで、ピンクや紫の矩形を配した抽象画。

末永正子  春のキザシ
高野理栄子 Ame
高橋智子  for you
武石英孝  鯛 2023
田崎謙一  twilight zone
田中郁子  57と58のあいだ
富田知子  何時青い空が帰って来ますか?
内藤克人  飛ぶかたち~回帰~
永井美智子 華やぐ街
長澤裕子  Lapin'23
中島義博  進軍
 ビル街で、建物の一つ一つに顔が描いてある、可愛いのか怖いのか、なんともいえないふしぎな絵。

中田やよひ rose en verne
中野邦昭  春を待つ
中吉功   花 福寿草
 青紫の風景画をよくするベテランが描く黄色い花。春への願いが感じられます。

南雲久美子 卯年です。跳ね!はねて~
鳴海伸一  前向きに
 タイトルとは裏腹に、こちらに尻を向けているウサギ。絵の奥に向かって前進しているということでしょうか。

西田陽二  薔薇
 この豪華さは、並みの画家にはちょっとまねのできない、洋画の王道。

野口秀子  ことしもよろしく
野崎嘉男  福笑いで遊びますか?
 鑑賞者の参加型作品。野崎さんは1970~80年代の北海道を代表する抽象画家だが、もう長いこと、さいとうギャラリーの企画展以外で新作を見る機会がほとんどありません。

林 亨     心をうかべて(はのもり)
林弘堯   COSMOS
 林弘尭さんは北見のアートシーンを半世紀以上にわたってけん引してきた大ベテラン。ビニールがたわんだアバンギャルドな一作。

林田理栄子 球体人形
羽山雅愉  冬の花
 しゃれたドローイングの静物画。

福島靖代  願いを込めて



2022年12月20日(火) ~ 2023年1月8日(日) 午前10時半~午後6時半(最終日~5時)。27、29日~1日休み
さいとうギャラリー(札幌市中央区南1西3 ラ・ガレリア5階)

過去の関連記事へのリンク
さいとうギャラリー企画展 ゆく年くる年 '21-'22展に香西富士夫さんの遺作が展示されていた
【告知】ゆく年くる年 '20 ー '21 展(以下すべて画像なし)

ゆく年くる年'18ー'19展
企画展「ゆく年くる年 '17-'18」
15→16展
14→15展
13→14展

08→09展
企画展「07→08」
06→07展
05→06展

03→04展
02→03展
2001→02展
00-01展



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。