韓国人写真家で、札幌に滞在している洪美熙さんの個展。
明け方だけでなく、渓流や紅葉など、美しいカラーの風景写真40点が展示されている。
しかし、全体的に多いのは、夜明け前や日の出の際の写真。ほとんどが、正方形なので、デジタルではなく、ハッセルブラッドなど中判フィルムカメラで撮影されたのではないかと思うが、会場にデータの表示がなかったので、確言はできない。
フィルムだと思ったもう一つのわけは、茨城県大洗の海岸や、オンネトーなど、星の光跡が弧を描いている写真が多いこと。
デジタルカメラの技術的進歩、とりわけ感度のアップはめざましく、夜の星を点で描写することも可能になってきたが、フィルムはせいぜいISO1600が実用域の最高値。星を点でとらえるためには、赤道儀という特殊な器械が必要で、たいていはシャッターを数分ないし数十分開放して撮影していたのだ。
それにしても、オレンジに染まる襟裳岬の日の出や、阿寒の紫の空のなんと美しいことか。
とくに、奇をてらった構図などはない(太陽とカモメが重なった1枚ぐらいだろうか)が、どの作品も、シンプルで、見ていると気持ちが安らぐ。
雪原と枯れ草の間を川が蛇行し、そこにタンチョウが2羽たたずんでいる釧路湿原の写真や、凍った湖面をスローシャッターでとらえた屈斜路湖なども印象に残る。
ひとつだけ気になったのは「北海道犬山」と撮影地が記された紅葉の写真。
筆者が知らない地名なのだが、これはどこなんだろう。
2016年2月26日(金)~3月2日(水)午前10時~午後7時
富士フイルムフォトサロン札幌(中央区大通西6)
明け方だけでなく、渓流や紅葉など、美しいカラーの風景写真40点が展示されている。
しかし、全体的に多いのは、夜明け前や日の出の際の写真。ほとんどが、正方形なので、デジタルではなく、ハッセルブラッドなど中判フィルムカメラで撮影されたのではないかと思うが、会場にデータの表示がなかったので、確言はできない。
フィルムだと思ったもう一つのわけは、茨城県大洗の海岸や、オンネトーなど、星の光跡が弧を描いている写真が多いこと。
デジタルカメラの技術的進歩、とりわけ感度のアップはめざましく、夜の星を点で描写することも可能になってきたが、フィルムはせいぜいISO1600が実用域の最高値。星を点でとらえるためには、赤道儀という特殊な器械が必要で、たいていはシャッターを数分ないし数十分開放して撮影していたのだ。
それにしても、オレンジに染まる襟裳岬の日の出や、阿寒の紫の空のなんと美しいことか。
とくに、奇をてらった構図などはない(太陽とカモメが重なった1枚ぐらいだろうか)が、どの作品も、シンプルで、見ていると気持ちが安らぐ。
雪原と枯れ草の間を川が蛇行し、そこにタンチョウが2羽たたずんでいる釧路湿原の写真や、凍った湖面をスローシャッターでとらえた屈斜路湖なども印象に残る。
ひとつだけ気になったのは「北海道犬山」と撮影地が記された紅葉の写真。
筆者が知らない地名なのだが、これはどこなんだろう。
2016年2月26日(金)~3月2日(水)午前10時~午後7時
富士フイルムフォトサロン札幌(中央区大通西6)