(承前)
本来、この前にエントリ(記事)が2本あるのだが、「そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト」最終日にドライブする人の参考に資するため、この記事を先にアップする。
さて、夕張市の続き。
石炭博物館は、石炭の歴史を知るには良い施設だし、暗闇の坑道を体験もできる。
ただ、1200円以上かかるし、時間も限られているし、筆者は以前入ったことがあるので、今回はロビーの、プロジェクト関連の展示だけを見た。
ロビー展だけなら、無料である。
このパネル展示を見ると、今回のプロジェクトを貫くテーマである「石炭と電力」について、基礎が学べる。
北炭は、自らの送電網を有し、電力を複数の炭鉱に融通していた。
これから、夕張から峠を越えて三笠まで後を追う送電線と鉄塔も、北炭が造ったものなのだ。
パネルや、そらち炭鉱の記憶アートプロジェクトでは、明示していないものの、ここには、「3.11」後に浮上した
「電力の分散」
「石炭と原子力」
というテーマ設定が隠されていると思われる。
ここでは詳述はしない。
ただ、原子力はやばいから石炭万歳! という短絡的な結論にはなりえないのは、博物館周辺の廃墟を見ても明らかだろう。
今回のプロジェクトで
「送電線鉄塔の道」
というカテゴリーでひとくくりにされている作品群のうち、いちばん南にあるのが「3.14」(大塚めぐみ 二ツ川詩織 東出佳子)。
ガイドには「旧石炭の歴史村 北ゲート付近鉄塔」とある。
博物館からは、かなり離れている。
ちょうど向かい側に駐車場のようなスペースもある。
鉄塔の下には、木のいすが置かれており…。
指示どおり、いすに腰掛けて、空を眺める。
なんだか、ロシア構成主義のような直線の組み合わせが見える。
ここから、道道夕張岩見沢線で峠越え。
筆者は車の運転が好きなので、まったく苦にならない。
しかし、ヘアピンカーブが連続するので、気をつけるに越したことはない。
この道路の特徴は、国道の峠道などによくある「最小回転半径 30メートル」といった標識が全くないこと。したがって、曲がり始めるまで、どれぐらいの急カーブなのかがわからないことである。
峠道は送電線と並走しており、架線の下をくぐるたびに
「架空線注意」
というのぼりが立っていた。
これは「架空の線」という意味もあるのだろうか。
次は「地崎農園付近鉄塔」とある。
これが、意想外に遠かった。
峠を越え、かつて国鉄万字線の終点があった万字地区を過ぎ、果樹園をいくつも通り越して、あたりが平坦になってきたころ、ようやく右手に「地崎農園」の直売所が現れるのである。
「心を呼ぶ」(あかみどり)と題された作品はいたってシンプルなもの。
鉄塔に「CALL MIND」と書かれた端が取り付けられているというものだ。
この文言はもちろん、「COAL MINE」(炭鉱)とかけているのだろう。
なお、地崎農園の直売所駐車場はけっこう広く、余裕で駐車ができた。
ただでとめさせてもらうのも悪いと思い、500円の黒ぶどうを買った。
自宅に帰ってから食べたところ、これがうまいのなんの。
おすすめです。
この農園から車で3分ほど行くと、左手に毛陽交流センターが現れる。
したがって、奔別方面から来たほうが、わかりやすいといえばわかりやすい。
廃止になった万字線の代替バスは現在、ここが始発・終点になっている。
本来、この前にエントリ(記事)が2本あるのだが、「そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト」最終日にドライブする人の参考に資するため、この記事を先にアップする。
さて、夕張市の続き。
石炭博物館は、石炭の歴史を知るには良い施設だし、暗闇の坑道を体験もできる。
ただ、1200円以上かかるし、時間も限られているし、筆者は以前入ったことがあるので、今回はロビーの、プロジェクト関連の展示だけを見た。
ロビー展だけなら、無料である。
このパネル展示を見ると、今回のプロジェクトを貫くテーマである「石炭と電力」について、基礎が学べる。
北炭は、自らの送電網を有し、電力を複数の炭鉱に融通していた。
これから、夕張から峠を越えて三笠まで後を追う送電線と鉄塔も、北炭が造ったものなのだ。
パネルや、そらち炭鉱の記憶アートプロジェクトでは、明示していないものの、ここには、「3.11」後に浮上した
「電力の分散」
「石炭と原子力」
というテーマ設定が隠されていると思われる。
ここでは詳述はしない。
ただ、原子力はやばいから石炭万歳! という短絡的な結論にはなりえないのは、博物館周辺の廃墟を見ても明らかだろう。
今回のプロジェクトで
「送電線鉄塔の道」
というカテゴリーでひとくくりにされている作品群のうち、いちばん南にあるのが「3.14」(大塚めぐみ 二ツ川詩織 東出佳子)。
ガイドには「旧石炭の歴史村 北ゲート付近鉄塔」とある。
博物館からは、かなり離れている。
ちょうど向かい側に駐車場のようなスペースもある。
鉄塔の下には、木のいすが置かれており…。
指示どおり、いすに腰掛けて、空を眺める。
なんだか、ロシア構成主義のような直線の組み合わせが見える。
ここから、道道夕張岩見沢線で峠越え。
筆者は車の運転が好きなので、まったく苦にならない。
しかし、ヘアピンカーブが連続するので、気をつけるに越したことはない。
この道路の特徴は、国道の峠道などによくある「最小回転半径 30メートル」といった標識が全くないこと。したがって、曲がり始めるまで、どれぐらいの急カーブなのかがわからないことである。
峠道は送電線と並走しており、架線の下をくぐるたびに
「架空線注意」
というのぼりが立っていた。
これは「架空の線」という意味もあるのだろうか。
次は「地崎農園付近鉄塔」とある。
これが、意想外に遠かった。
峠を越え、かつて国鉄万字線の終点があった万字地区を過ぎ、果樹園をいくつも通り越して、あたりが平坦になってきたころ、ようやく右手に「地崎農園」の直売所が現れるのである。
「心を呼ぶ」(あかみどり)と題された作品はいたってシンプルなもの。
鉄塔に「CALL MIND」と書かれた端が取り付けられているというものだ。
この文言はもちろん、「COAL MINE」(炭鉱)とかけているのだろう。
なお、地崎農園の直売所駐車場はけっこう広く、余裕で駐車ができた。
ただでとめさせてもらうのも悪いと思い、500円の黒ぶどうを買った。
自宅に帰ってから食べたところ、これがうまいのなんの。
おすすめです。
この農園から車で3分ほど行くと、左手に毛陽交流センターが現れる。
したがって、奔別方面から来たほうが、わかりやすいといえばわかりやすい。
廃止になった万字線の代替バスは現在、ここが始発・終点になっている。
(この項続く)
これは見に行けそうにないので、紹介していただけるのがありがたいです。
特定の場所に結びついた展覧会なので、車で行かないと見られないのもやむを得ないのでしょうね。
鉄塔の作品は確かに車が無いと見に行けませんが、奔別などはバスで行けるので、ぜひ見てほしかったです。