北海道美術ネット別館

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■ものづくりの世界 vol.4 <SYAKE展> (2016年8月21日~9月3日、札幌)

2016年08月30日 20時58分22秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 札幌でデザインの仕事に携わるsakiko.m さんは、「ものづくりの世界」と題したグループ展を断続的に企画しており、今回はvol.3から5年ぶりの開催となります。
 出品メンバーは、知人に声を掛けるなどして、その都度変わっているようです。

 今回のテーマは、鮭(シャケ)。
 テーマを設けたのは、sakiko.m さんの、気軽にアートに触れてほしいという思いがこめられています。

 以前、友人と写真展を見に行ったとき、赤い物体だか光だかをとらえた作品に「虚無」という題がついていました。
「アートを見なれている人ならいいんでしょうけど、ふつうの人は、そういうときに困ってしまう。鮭ということをうたっていれば、どんな作品であろうと、見る人はとりあえずのとっかかりができるんです」
という意味のことを、sakiko.m さんは話しておられました。


 17人(組)が出品していますが、共通するのは「サケ(シャケ)」という点だけ。
 とにかくバラエティーに富んでいます。
 魚のイラストばっかりかな~という予想は裏切られました。
 sakiko.m さんは、サケ料理店のトイレに貼ってある紙をイメージした料理を描いたイラストの組作品(右の写真の右端)。
 また、サケの一生をイメージした、ダンスする女性をとらえた4枚組み写真作品もありました(撮影は、会場で行った由)。
 右の写真で、絵の前に置いてあるのは、川崎舞さん「こんにちはしゃけちゃん」。一瞬、アシカのぬいぐるみかと思いましたが(笑)、なんと石膏だそうです。ラブリーで、思わず抱きしめたくなります。

 こちらは、サケとイクラのシューティングゲーム(もちろん架空のもの)のポスター。デザイナーが本気を出すとすごいですね。

 ほかにも、リアルな寿司や切り身の絵もあり、ひねりっぷりがおもしろいです。

 その一方で、サケが身もだえするように、裂かれた腹から白子のようなものを出している絵もありました。

 個人的にいちばんニヤリとしたのは、能登健一さんのポスター2枚組みでした。



 「salmon pink 2」「salmon pink 1」というそのまんまな題の、単一の色面がひろがるシンプルな作品なんですが、下の方に目を向けると…。



 印刷の現場ではおなじみの、パーセンテージによる色味の指定が書いてあります。
 サーモンピンクも、たしかに「シャケ」ですね~。

 ちなみに能登さんは、ギャラリーたぴおで「PERFECT RAINBOW」展を毎年企画していた方ですね。


2016年8月21日(日) ~ 9月3日(土)午前11時~午後7時、火曜休み
RENTAL SPACE momo (札幌市東区北12東13 WiLL PLANT内)





RENTAL SPACE momo(レンタルスペース モモ)への行き方

・地下鉄東豊線「環状通東駅」4番出口から約560メートル、徒歩7分

・同「東区役所前駅」1番出口から約580メートル、徒歩8分

※茶廊法邑から約870メートル、徒歩11分


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