八木さん、岸さんとも、春陽会・全道展のベテラン会員。戦争直後、三雲祥之助・小川マリ夫妻から絵を習ったことも共通しています。八木さんは札幌、岸さんは東京在住です。
三越ギャラリーは、日展系の穏便な写実絵画が展示されることが多いので、ふたりの、どこか日本離れした油絵は、新鮮に見えます。細部に拘泥してこまごまと仕上げるのではなく、タッチから生じる空気感のようなものをたいせつにしている絵なんだと思いました。
八木さんは19点。「冬の野」は、近年取り組んでいる雪の原の絵で、どこか水墨画などとも共通する閑寂の世界です。
一方「花のある室内」「祭りの日(オンフルール)」などは、パリに題材を得た作品。洒脱な雰囲気は、たとえばボナールやマティスなどにも通じるものがあり、日本人が描いたものとは思えないものがあります。
岸さんは22点。白い地にさっと輪郭線で裸婦を描いた「裸婦」を見ると、藤田嗣治を思い出すのですが、岸さんのははるかに線がすばやく、ラフな感じです(だじゃれみたいな文になってすいません)。
背景を塗る筆使いは一見雑なように見えますが、その運動感のなかに、絵ならではのリズムがはらまれているのだと思います。
「窓からの眺め」などは、ビリジヤンがあざやかな風景画です。
5月30日(火)-6月5日(月) 10:00-20:00 (最終日-18:00)
三越札幌店(中央区南1西3)
三越ギャラリーは、日展系の穏便な写実絵画が展示されることが多いので、ふたりの、どこか日本離れした油絵は、新鮮に見えます。細部に拘泥してこまごまと仕上げるのではなく、タッチから生じる空気感のようなものをたいせつにしている絵なんだと思いました。
八木さんは19点。「冬の野」は、近年取り組んでいる雪の原の絵で、どこか水墨画などとも共通する閑寂の世界です。
一方「花のある室内」「祭りの日(オンフルール)」などは、パリに題材を得た作品。洒脱な雰囲気は、たとえばボナールやマティスなどにも通じるものがあり、日本人が描いたものとは思えないものがあります。
岸さんは22点。白い地にさっと輪郭線で裸婦を描いた「裸婦」を見ると、藤田嗣治を思い出すのですが、岸さんのははるかに線がすばやく、ラフな感じです(だじゃれみたいな文になってすいません)。
背景を塗る筆使いは一見雑なように見えますが、その運動感のなかに、絵ならではのリズムがはらまれているのだと思います。
「窓からの眺め」などは、ビリジヤンがあざやかな風景画です。
5月30日(火)-6月5日(月) 10:00-20:00 (最終日-18:00)
三越札幌店(中央区南1西3)
コドモのころの空想を思いだしました。
今週はさいとうもスカイホールも時計台も三越も面白くて満足!の週でした。