(承前)
朝はふだん通りに起き、荷物を詰め(このタイミングでかよ、という気もするが)、遠軽駅まで歩いて7時44分発の特急オホーツク2号に乗る。
車中でブログを1本、スマートフォンで書き(このひとつ前の記事)、車窓風景を眺める。
出来秋だ。
上川盆地から先は、真っ黄色に実った水田もあれば、すでに刈り取り作業の終わった水田もある。
こういうところで、わたしたちの生存が支えられているのだなあと、ぼんやりとした心で感謝する。
なお、冒頭画像は、滝川駅のプラットホームにある自動販売機コーナーの絵。
どうして肩を組んでジュースを飲もうとしている2人の顔がこんなに真っ黒なのか。
たぶん昭和時代からあると思うが、昔からふしぎである。
この裏側にもおなじデザインの絵が描かれているが、こちらは下地とおなじような白っぽい肌の色をしている。
岩見沢駅に止まっていたキハ40系ディーゼルカーの4輛編成。
「団体」というサボ(行き先表示板)があるんですねえ。
初めて見た。
オホーツク2号は定刻の11時18分に終着の札幌に到着。
改札口からは出ず、となりのホームに止まっていた苫小牧行きの千歳線の普通列車に乗る。
昔、快速エアポートに用いられていた、1輛に3カ所の出入り口があって、デッキと車室のあいだにも手動のドアがあるタイプの電車である。
いすが特急に似ているタイプだ。
快速エアポートはいつも利用者が多いが、各駅停車はさすがにがら空きだ。
ただし、苗穂や白石といった、エアポートが止まらない駅の利用はけっこうある。
南千歳から先はしばらく、車窓は原始林が続く。
1時間11分かかって、12時38分、植苗駅に着いた。
下りた客は筆者ひとり。
…と思ったら、肌の浅黒い若い女性が下りてきて、英語で、新千歳空港は? と聞いてくる。
あっちゃー。
日本人でもいるんですよね。
南千歳で乗り換えずに、新千歳空港へ行けなくなっちゃう人。
どうしようもない。
彼女には、ひとつ前の駅で乗り換えなくてはならなかったという説明をする。
駅舎に貼ってあったタクシー会社の電話番号に電話し、2台来るように頼んだ。
フライトは2時半というから、なんとかなるだろう。
なんとかならないのは、筆者の英語力であるが、彼女はラグビー・ワールドカップを見に札幌へ行っていたとのこと(どこの国かは聞き漏らした)。
「静かなところですね」
というから、笑ってしまった。
セイタカアワダチソウに興味があるようなので、それはもともと日本にあった花ではない、むこうに見えるSusuki が、日本の代表的な秋の植物だと説明すると、何にするのか? と問う。答えに詰まっていると
“Just looking?”
というから
“Yes, yes. just looking for fun. Mainly, with full moon evening.”
とか、デタラメな英語で答えているうち、やっとタクシーが2台来たので、握手をして別々の車に乗った。
後で思えば、一緒の車で行って、自分だけ先に下りても良かったのだが、こちらも初めての土地で、なにがなんだかわからなかったのだ。
彼女が飛行機に間に合っていれば、いいなと思う。
イコロの森の野外展については、次項から。
2019年秋の旅(0) さくいん
朝はふだん通りに起き、荷物を詰め(このタイミングでかよ、という気もするが)、遠軽駅まで歩いて7時44分発の特急オホーツク2号に乗る。
車中でブログを1本、スマートフォンで書き(このひとつ前の記事)、車窓風景を眺める。
出来秋だ。
上川盆地から先は、真っ黄色に実った水田もあれば、すでに刈り取り作業の終わった水田もある。
こういうところで、わたしたちの生存が支えられているのだなあと、ぼんやりとした心で感謝する。
なお、冒頭画像は、滝川駅のプラットホームにある自動販売機コーナーの絵。
どうして肩を組んでジュースを飲もうとしている2人の顔がこんなに真っ黒なのか。
たぶん昭和時代からあると思うが、昔からふしぎである。
この裏側にもおなじデザインの絵が描かれているが、こちらは下地とおなじような白っぽい肌の色をしている。
岩見沢駅に止まっていたキハ40系ディーゼルカーの4輛編成。
「団体」というサボ(行き先表示板)があるんですねえ。
初めて見た。
オホーツク2号は定刻の11時18分に終着の札幌に到着。
改札口からは出ず、となりのホームに止まっていた苫小牧行きの千歳線の普通列車に乗る。
昔、快速エアポートに用いられていた、1輛に3カ所の出入り口があって、デッキと車室のあいだにも手動のドアがあるタイプの電車である。
いすが特急に似ているタイプだ。
快速エアポートはいつも利用者が多いが、各駅停車はさすがにがら空きだ。
ただし、苗穂や白石といった、エアポートが止まらない駅の利用はけっこうある。
南千歳から先はしばらく、車窓は原始林が続く。
1時間11分かかって、12時38分、植苗駅に着いた。
下りた客は筆者ひとり。
…と思ったら、肌の浅黒い若い女性が下りてきて、英語で、新千歳空港は? と聞いてくる。
あっちゃー。
日本人でもいるんですよね。
南千歳で乗り換えずに、新千歳空港へ行けなくなっちゃう人。
どうしようもない。
彼女には、ひとつ前の駅で乗り換えなくてはならなかったという説明をする。
駅舎に貼ってあったタクシー会社の電話番号に電話し、2台来るように頼んだ。
フライトは2時半というから、なんとかなるだろう。
なんとかならないのは、筆者の英語力であるが、彼女はラグビー・ワールドカップを見に札幌へ行っていたとのこと(どこの国かは聞き漏らした)。
「静かなところですね」
というから、笑ってしまった。
セイタカアワダチソウに興味があるようなので、それはもともと日本にあった花ではない、むこうに見えるSusuki が、日本の代表的な秋の植物だと説明すると、何にするのか? と問う。答えに詰まっていると
“Just looking?”
というから
“Yes, yes. just looking for fun. Mainly, with full moon evening.”
とか、デタラメな英語で答えているうち、やっとタクシーが2台来たので、握手をして別々の車に乗った。
後で思えば、一緒の車で行って、自分だけ先に下りても良かったのだが、こちらも初めての土地で、なにがなんだかわからなかったのだ。
彼女が飛行機に間に合っていれば、いいなと思う。
イコロの森の野外展については、次項から。
(この項続く)
2019年秋の旅(0) さくいん