3月の展覧会について、いまごろ書いてるワタシって…。
と、思わずじぶんにツッコミを入れたくなってくるのですが、とにかく、札幌市円山動物園のチラシに、今回の展覧会の主旨がまとまって書かれていたので、引用します。
―というようなことでもなければ、冬の終わりという、いやに中途半端な時期の動物園なんて行かなかったことでしょう。
客足のにぶりそうな季節の集客対策としては、すこしは効果があったのかもしれません(筆者も行ったわけだし)。
作品は、動物園が一般公募したようです。出品料は、同園の年間パスポート。商売うまいなあ。
4月1日の北海道新聞札幌市内版によると、122人の250点ほどがあつまったということです。
会場には、写真、絵画、立体から絵手紙にいたるまで、作品がびっしり。
展覧会というよりはフリーマーケットのような、密集した展示でした。
ほかに、本物のヘビ(冒頭の画像はアオダイショウ)や、海洋堂のフィギュアも特別展示されていました。
しかし、いちばん目立っていたのは、櫻井マチ子さんだったと思います。「Very,Very」(同題3点)と「お姫さまはワ、タ、シ」の計4点。極彩色の大作をどーんとならべていたのです。
他の出品者と作品の大きさがちがいすぎるので、おそらく、主催者側から依頼されたのではないでしょうか(未確認だけど)。
いわれてみれば、櫻井さんの絵って、ちょくちょく、カエルや爬虫(はちゅう)類っぽい生き物が出てくるんですよね。ただ、それを「スネークアート」でひとくくりにするというのは、目から鱗(うろこ)でした(大げさかな)。
もう1点、けっこう大きかったのが、近未来美術研究所の「へび【蛇】」。
通常は、白衣姿で奇妙なパフォーマンスを行っている「近美」ですが、今回はコンセプチュアルな平面作品。百科事典かなにかから引用してきたヘビの定義のテキストを、とぐろを巻いたヘビのかたちに、大きな白いパネルにプリントアウトしています。
わかりやすくておもしろい作品だと思います(おんなじようなことをすでにやってる人がいそうな気もしますけど)。
一般の作品は、当然といえば当然だけど、爬虫類や両棲類を描いたり、かたどったり、撮ったりしたものが大半。
でも、こんなにたくさん作品があるのだから、筆者としては、ひとひねりしたものに軍配をあげたいですね。
たとえばウリュウユウキさんの写真は、カメラを地上ぎりぎりに据えて、「ヘビの視点」を再現して見せた作品。
廣島経明さんは、お得意の立体写真で、まるでヘビのようにながーく消え残った雪を見せます。
武田浩志さんと中尾峰さん(東京在住)のユニット「Yajuha」(野獣派)は、CDに収められた電子音楽を出品していました。題して「円山派」。
こういった作品には、エスプリを感じます。
一方で、ヘビをきわめてリアルな筆致で描写した作品もありました。西村昌実さん、荒谷英男さんなどです。
山岸清子さんのワニは巨大です。
ほかに、山岸せいじ、佐藤正人、剣持小枝、鈴木隆、置田貴代美、小笠原み蔵、福士幸子、舛森拓郎、久野志乃、鈴木育子、高橋杏奈の各氏も出品。
なお、清治拓真さんが「88.8MHz もぎたて! 春分ってFM ~ちょっとしたポロロッカの光」と題し、園内でミニFMをオンエアしてたみたいです。
清治さんは、道教大でも伝説的な学生でした。アートスペース201で、巨大な甲虫のハリボテによる個展をひらいていから、すでに10年ぐらいがたつと思います。そっかー、元気だったんだ―。
07年3月17日-31日 9:00-17:00
札幌市円山動物園(中央区宮ケ丘)
と、思わずじぶんにツッコミを入れたくなってくるのですが、とにかく、札幌市円山動物園のチラシに、今回の展覧会の主旨がまとまって書かれていたので、引用します。
ナゼ、多くの人は爬虫類・両生類を嫌うのだろうか。
きっと、ヌルヌルしたり、ツルツルしたり、ザラザラするなど皮膚感覚が違ったり、人間とはかけ離れた異質な存在だからだろうか。それとも気持ち悪いという先入観だろうか。
しかし、世の中には人が嫌うものや異質なものに価値観を見いだし、魅力を感じる人もいる。このような人々は、豊かな感性で爬虫類や両生類の魅力を鋭く感じとったり、逆に魅力を表現できメッセージを伝えることができる人々なのかもしれない。また、円山動物園には、爬虫類・両生類も含めたくさんの動物が飼育展示されていて、それぞれの動物が例えば本来の生息地における自然破壊、地球温暖化等々多くの環境問題に関わるメッセージを発信している。
今回、爬虫類・両生類を愛する人々が円山動物園に集い、円山動物園を舞台にして、新たな視点で爬虫類・両生類の魅力を市民に伝えていきたいと考えました。
それが「円山スネークアート展」です。
―というようなことでもなければ、冬の終わりという、いやに中途半端な時期の動物園なんて行かなかったことでしょう。
客足のにぶりそうな季節の集客対策としては、すこしは効果があったのかもしれません(筆者も行ったわけだし)。
作品は、動物園が一般公募したようです。出品料は、同園の年間パスポート。商売うまいなあ。
4月1日の北海道新聞札幌市内版によると、122人の250点ほどがあつまったということです。
会場には、写真、絵画、立体から絵手紙にいたるまで、作品がびっしり。
展覧会というよりはフリーマーケットのような、密集した展示でした。
ほかに、本物のヘビ(冒頭の画像はアオダイショウ)や、海洋堂のフィギュアも特別展示されていました。
しかし、いちばん目立っていたのは、櫻井マチ子さんだったと思います。「Very,Very」(同題3点)と「お姫さまはワ、タ、シ」の計4点。極彩色の大作をどーんとならべていたのです。
他の出品者と作品の大きさがちがいすぎるので、おそらく、主催者側から依頼されたのではないでしょうか(未確認だけど)。
いわれてみれば、櫻井さんの絵って、ちょくちょく、カエルや爬虫(はちゅう)類っぽい生き物が出てくるんですよね。ただ、それを「スネークアート」でひとくくりにするというのは、目から鱗(うろこ)でした(大げさかな)。
もう1点、けっこう大きかったのが、近未来美術研究所の「へび【蛇】」。
通常は、白衣姿で奇妙なパフォーマンスを行っている「近美」ですが、今回はコンセプチュアルな平面作品。百科事典かなにかから引用してきたヘビの定義のテキストを、とぐろを巻いたヘビのかたちに、大きな白いパネルにプリントアウトしています。
わかりやすくておもしろい作品だと思います(おんなじようなことをすでにやってる人がいそうな気もしますけど)。
一般の作品は、当然といえば当然だけど、爬虫類や両棲類を描いたり、かたどったり、撮ったりしたものが大半。
でも、こんなにたくさん作品があるのだから、筆者としては、ひとひねりしたものに軍配をあげたいですね。
たとえばウリュウユウキさんの写真は、カメラを地上ぎりぎりに据えて、「ヘビの視点」を再現して見せた作品。
廣島経明さんは、お得意の立体写真で、まるでヘビのようにながーく消え残った雪を見せます。
武田浩志さんと中尾峰さん(東京在住)のユニット「Yajuha」(野獣派)は、CDに収められた電子音楽を出品していました。題して「円山派」。
こういった作品には、エスプリを感じます。
一方で、ヘビをきわめてリアルな筆致で描写した作品もありました。西村昌実さん、荒谷英男さんなどです。
山岸清子さんのワニは巨大です。
ほかに、山岸せいじ、佐藤正人、剣持小枝、鈴木隆、置田貴代美、小笠原み蔵、福士幸子、舛森拓郎、久野志乃、鈴木育子、高橋杏奈の各氏も出品。
なお、清治拓真さんが「88.8MHz もぎたて! 春分ってFM ~ちょっとしたポロロッカの光」と題し、園内でミニFMをオンエアしてたみたいです。
清治さんは、道教大でも伝説的な学生でした。アートスペース201で、巨大な甲虫のハリボテによる個展をひらいていから、すでに10年ぐらいがたつと思います。そっかー、元気だったんだ―。
07年3月17日-31日 9:00-17:00
札幌市円山動物園(中央区宮ケ丘)